↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
妖狐真白、ヒロイン?と元許嫁に翻弄されっ放しです  作者: 真弓りの


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
61/61

あなたと共に、強くなりたい

「大丈夫だ」



淡雪さんの問いかけに、千尋様はそう即答してあたしの肩を抱き寄せた。あたしも、千尋様に寄り添って千尋さまをしっかりと見上げる。


淡雪さんが心配するのも尤もだ。あたし達だってさっきまで龍の間で二人で話していたのは、けして甘い話ばかりじゃない。思うように動けなかった三ヶ月の間に、千尋様は随分と色々な事を考えていたらしい。


千尋様は里を大切に思ってる。でもこのままではいけないとも思ってるの。


二人で逃げることなら、なんとかできるのかも知れない。でもそれでは里はなにも変わらないから。


そう簡単なことではないと分かっていながら、千尋様は妖狐の里を、御屋形様を、周囲の大人達を、変えようと孤軍奮闘しているのだ。


あたしは……辛そうな顔でそう語る千尋様を、傍で支えていきたいと、そう思った。千尋だけに戦わせたいんじゃない。あたしも千尋様と一緒に、未来のために動きたいんだ。



「淡雪さん、あたし守ってもらうつもりはないの。あたしも……千尋様と一緒に戦えるように、強くなりたい」


「おや、勇ましいこと」



そう宣言すれば、淡雪さんは艶やかに笑う。



「だから色んな依頼、まわしてくださいね。あたし、いざという時に千尋様に頼って貰えるくらい、早く強くならなきゃ」


「ああ、いい顔をするじゃないか、真白。いいだろう、きつい依頼を見繕ってあげようね」


「う……お、お願いします」


「ただ……妖狐の里は甘い相手ではないからねぇ、あまりに無体なことをされたなら私にお言い。こうみえて私もひとかどの妖だ、力になろう」



瞬間、淡雪さんの背後に濃厚な煙が吹き出して、妖気が爆発的に高まった。でもそれは一瞬のうちにかき消えてふくよかな桃の香りだけが残り香として漂っている。


それは以前見た時よりもさらに強い、練られた妖気で。千尋様の妖気を軽く凌駕し、御屋形様までも凌ぐほどの、圧倒的な巨大さだった。


一瞬すぎて、湧き出たあたしの涙も一気にひっこむレベルってのがまた驚きだ。妖気の強さもさることながら、操り方がハンパないんだけど。



「凄い……!」


「いざという時には、ね。まあ、こんなもの使わずにすむのが一番なのさ。ねぇ、坊。そうだろう?」



淡雪さんに微笑まれて、千尋様は「参ったな」と苦笑する。でも、千尋様の目はむしろ生き生きと光が宿ってとても綺麗だ。



「はい、淡雪さんに手を借りずにすむように、精進します」


「おや、頼もしい。良かったねぇ真白、いい男になってきたじゃないか」


「はい! ありがとう、淡雪さん!」



嬉しくて、あたしは千尋様を見上げて思いっきりニンマリしてしまった。大好きな恋人が褒められると、こんなにも嬉しいものなんだなぁ、なんて幸せな発見をしてしまった。


目が合って、千尋様も微笑みかえしてくれる。あたしは、「頑張りましょうね!」という思いを込めて力強くガッツポーズしてみせた。


あたしにはまだまだ力もないけれど、なんせ妖だもの、時間だけはたっぷりある。


千尋様、あたし……あなたと共に、強くなりたい。




終

完結ですー!


ここまでお付き合いいただいた皆様、ありがとうございました!

お気に召したら評価や感想などよろしくお願いします(╹◡╹)


書き始めが二年以上前なので、ちょこちょこ修正するかもです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

【作者の先日完結作品】こっちもオススメ♪

ここをポチッと押してね(^-^)

『魔法学校の無敵の首席騎士様は、ちょっとコミュ障、大型わんこ系でした』

先日完結しました。首席騎士様が強いのにカワイイとの感想を多数いただいております(笑)

― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。