表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
妖狐真白、ヒロイン?と元許嫁に翻弄されっ放しです  作者: 真弓りの


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

48/61

二人のなれそめ

「それでこの屋敷を見に来てみたら、この真奈美が窓から見えたわけですね」


「はい」



窓から真奈美さんの姿を見たのは、実際には千尋様なわけだけれど、とりあえずここは私だってことにしといた方が無難だろう。



「真奈美」


「はいいいいっ! ご、ご、ご、ごめんなさいっ!!!」


「ひえっ!?」



驚きすぎて変な声がでちゃった。


雅様に呼ばれただけで飛び上がった妹さんは、なぜか涙目でプルプル震えている。急にどうしたんだ、いったい。



「窓に近づいてはいけない、開けてはいけないと言ってあったでしょう?」


「はいぃごめんなさいぃぃぃ」



うわぁ、妹さんめっちゃ怯えている。でもさ。



「窓に近づいてもダメって、監禁感すごいな……」


「監禁とは人聞きの悪い」



思わず呟いた言葉に、雅様が超速で反応する。ヤバイ、目が怖い! 目が怖いよー!



「詳しい事情は話してくれませんでしたが、真奈美が逃げてきた、帰りたくないと言うから、彼女を保護するためにわざわざ設けたルールなのですよ」


「だって……だって、私、あの学園に通うのが怖くて。どうしたらいいのか分からなくなっちゃって」



確かに、この世界に迷い込んじゃったと分かったとき、私だって混乱したし逃げたくなった。あんなに大好きだった千尋様が怖くて怖くて仕方なかった時には絶望したし。



「でも、やっぱり雅様だけはどうしても生で見ておきたくて、家を逃げ出したあの日、記憶を頼りにこの雅様のお屋敷まで来てみたの。そしたらちょうど雅様はお庭でお花を愛でていらして」



この洋館にふさわしいイングリッシュガーデンに、麗しの雅様が佇んでいたらしい。繊細な造りのアイアンフェンス越しに、妹さんは飽きずに延々と雅様を鑑賞し……ついに、視線に耐えられなくなった雅様に、声をかけられるに至ったというから、妹さんもかなりの強者とみえる。



「あの日は驚きましたね。これまでもそれなりに粘着質の視線を感じることはありましたが、真奈美の視線は別格でした。なんというか、熱烈というか」


「もう二度と、見ることができないかもと思ったから……つい」


「声をかけたら、いきなり泣かれてしまって。女性を泣かせるなど、私にとってはあってはならないことでしたので、焦りました」



そういえば雅様ってフェミニストな設定だったっけ。最終的にはヤンデレ要素満載だけど、初期はキャラの中で一番優しくて、いつもヒロインを優しく労り、見守ってくれていたと思う。



「仕方なく館に招き入れて話を聞いてみれば、私に会いたい一心で家を飛び出してきた、連れ戻されたら死んでしまう、と物騒なことを言い出すもので」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

【作者の先日完結作品】こっちもオススメ♪

ここをポチッと押してね(^-^)

『魔法学校の無敵の首席騎士様は、ちょっとコミュ障、大型わんこ系でした』

先日完結しました。首席騎士様が強いのにカワイイとの感想を多数いただいております(笑)

― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ