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レースゲームはリアル志向


「足が……速くなりたいです……」


 どーも私です。

 暗殺者と追いかけっこして思ったんだけどね。私、もしかして脚が遅いのでは? いやいや肉体年齢相当だって言われればそうなんだけど、この世界そんな事言ってる場合じゃなくてね。油断すると暗殺者とかに狙われるんすよ。

 なんにせよ生き抜く為には逃げ足が重要よ。


「という訳で、今回は機動力の確保を狙ってゲームを選びたいと思います」


 どんなジャンルのゲームにするかは決まっている。速く動ける事に特化したゲーム。それは、


「レースゲームでしょ!」


 むふふ、今回のジャンルは間違いないんじゃないかな? なんてったって速さを競うジャンルなんだから、きっと速く動けるようになる能力も作れるはず!


 さっそくジャンルをレースで検索……おぅ、レースと言っても膨大な量があるな……。ちょっと上から順番に見ていってみるか。


「『シティーアトラクション ラリー』世界の街を舞台に実在の車が大集合。実写と見違えるほどのハイクオリティグラフィック……ねぇ……」


 ほ〜う、確かにPVを見る限り映像は凄いわ。というか本当はこれ実写じゃないの? PVだから分からないと思って実写使ってんだろ。

 あ、違う? 凄いね……。


「へ〜、VRにも対応してるんだ……」


 いや、普通にプレイしたいなこのゲーム。この綺麗な映像でVRとか絶対楽しいに決まってる。

 VRって経験した事ないんだよね。興味はある……興味はあるんだけど……。


「これ能力にできるかなぁ……」


 実在の車を運転できるから『私の能力は車を運転すること』です。……厳しいな。

 車の運転が出来るからなんだよ。そもそもこの世界に車とかあるのか? いっそのこと車も召喚できる能力に……いやダメか。車を召喚とか能力にするとどれだけゲームエネルギーを消費するか分からん。

 このシティーアトラクションのゲームが車を召喚するって内容だったら行けたけど、そんなゲームじゃないだろうしなぁ……。


「んぐぐぐ、非常に残念だけど、今回は見送りで」


 面白そうなんだけどなぁ……。VRやりたかったなぁ。

 でもダメだ。今回の希望の能力から外れる。

 後ろ髪を引かれながらもモニターのページを戻す。一応このゲームにチェックを入れて、後で探さなくてもいいようにマークを付けておく。いつか迎えに来るからね。


 次だ次! 一旦シティーアトラクションの事は忘れろ。えーなになに、荒野で行われるレースのゲームか……ダメ。理由はシティーアトラクションと一緒。


「しかし、レースゲームってグラフィックを売りにしているゲームが多いなぁ」


 実在の車をモデルにしているからリアル方向に持って行きやすいのかね?

 

 バイクレースのゲームか……これを華麗に乗りこなしたらカッコいいだろうね。車を召喚するよりゲームエネルギーの消費も少なくて済みそうだけど……でもダメだ。それにバイクなんて足も届かんわ。


 モーターボートのレース……海とかあれば有用かもね。でもダメ。


「おおう。なんか思ったより大変だぞ……」


 根本的な所を見直さないといけない。目的を見失っちゃいけないよね。屋敷の中で追いかけられても直ぐに逃げられるような、それでいて小回りも効く感じの能力……。


「そうか……実写寄りなのがいけないのか……」


 そう、レースって検索すると写真を切り取ったようなマシンの映像が多いんだよ。現実に存在する物を使ったレースだからリアル過ぎるんだ。リアルさを売りにしている車のゲームで物理法則を無視した直角のカーブなんかした日には興醒めだもんね。


「レースはレースでも、ファンタジー寄りのレースゲームを検索してみよう」


『マジシャンミーティングポイント』魔法使い達が千年に一度実るきのみを求めてレースするゲーム。いいじゃないいいじゃない。こういうのだよ。

 PVにはホウキに乗った魔女が物理法則を無視した動きをしている。


 あれ待って……なにこのマーク……。


「アーリーアクセス? なんぞこれ?」


 調べてみました。どうやらこのアーリーアクセスというシステム……まだゲームが完成してないという事らしい。どゆこと? って思うんだけど。

 なんでも現在プレイ可能な部分を先に売り出してるとのこと。これにより資金を調達しながらゲーム開発を続けられる……と。なるほどなぁ。


「面白いシステムだね。ゲームが出来上がっていく様子をリアルタイムで感じれる訳か。こういうのに手を出してもいいけど……見送りかなぁ」


 もしかすると殆ど出来ていない可能性もあるからね。その場合困るんだよ。ゲームが短すぎるとゲームエネルギーが少なくなってしまう。

 マジシャンミーティングポイントがどれだけ完成しているのかは知らないけど、今回は目的の能力に絞ってるから完成したゲームを選ぼう。


 なに、コツは掴んだ。直ぐに変わりのゲームを見つけられるはずだ。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「よし、君に決めた!」


 諸々を含めて私が選んだゲームは、


『コメット☆キングダムコンペ』


 このゲーム、実は外伝的な作品だ。

 コメットという名前の猫を主人公にしたゲーム、通称コメットシリーズなる物がある。

 元は横スクロールのゲームだったらしいのだが、その気だるげな雰囲気のキャラクターが大人気になり、ナンバリングはすでに七まで出ている息の長いシリーズだ。コメットを作っている会社のマスコットにもなっている。

 

 そのキャラクター人気はゲームをあまりやった事がない私ですら知ってるぐらいだ。


 そして、もとは横スクロールのゲームだったにも関わらず。コメットというキャラクターを使って様々なジャンルができたのだ。それがナンバリングも含めてコメットシリーズ。

 このコメット☆キングダムコンペもその内の一つで、今までのコメットシリーズで出てきたキャラクターが集まってレースをするという内容だね。


 ファンタジー寄りのハチャメチャな作品だから私の望む能力もきっと出来るはず。


「大人気ゲームの力……あやからせて貰うッスよ」


 



 

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