ボッチの登校
俺の名前は桐山 祐樹だ。普通の東條学園に通う高校二年生の男子だな。どっかのラノベみたいに、白髪、運動が出来る、頭が良いとかの特徴は一切ないな。普通の黒髪、黒目で身長は平均の170だし、勉強、運動は平均。国公立の大学に頑張れば届くし、努力しなければ届かないぐらいのレベルだな。
それで今は4月で、今日から高校二年生になってからの初めての登校。つまり、入学式ってことだな。それにしても今年は男子が何人入学してきたんだろうな。
なんせ今は世界で男性の数が減っているからな。今の日本は人口が少子高齢化が過ぎて8000万人、そのうち男性が800万人しかいないからな。約10分の1になっている。原因はY染色体が原因らしいけど詳しくは分かっていない。
そんなことがあって、国は男子をなんとか増やすために行った政策は男子に重婚を認めるということだ。つまり、ハーレムを作って子供をたくさん作り、男子を少しでも増やせってことだな。
国民も状況が状況ってことで、何も言わずに受け入れた。ただ、一つだけ問題が発生した。モテる男性とモテない男性の二極化が進んだ。モテる奴は20人も嫁をもらうこともあった。勿論、モテないやつは0人だが。
また、国は1つの政策を打ち出した。重婚ができる人数を最大10人までにするってことにな。数字だけ見れば、全員結婚できるってことにしたな。さらに、結婚しないと年々税金が上がっていくようにしたしな。そうなれば必然と結婚するしかないってことだな。まぁー人類のためだししょうがないような気もするし、女性の事を考えろよって思うけど、そんな余裕はない状態なんだよな・・・。
っていう状態になってるから、クラスの男女比率も10:1だな。一クラスが40人だから、4人ぐらいしか男子がいない。ただ、これだけ恋ができる環境なのだが、俺は恋人どころか友達すら一人もいない。もちろん男子もだぞ?女子なんているわけがない。自分で思うのもあれだけどある意味すごいと思う。
「はぁー・・・」
思わずため息が出ちゃうほど虚しくなったよ。だが、そんな生活にも慣れてるし、今では何とも思わないんだよなー。むしろ、1人が楽しいと思っている自分すらいる。
「・・・着いてしまったか」
そんなことを考えながら歩いていると、学園に着いちゃったよ。また憂鬱な日々が始まるんだな。ボッチ登校、ボッチ飯、放課後ボッチ。俺に声って必要なのか?って考えさせられるよな。まぁー空気のように学園生活を過ごすか。
さてと、俺は何組なんだろうな。順番に見ていくが見つからない。
「あった。今年は五組か・・・」
俺は自分の下駄箱を確認して、五組の教室に向かい教室の扉を開ける。もちろん後ろの扉からだぞ?もちろん前からなんて出来るわけがないだろ。ボッチ生活なめんなよ。
自分の席を黒板で貼られているのを確認して、席に座り読書をする。読書だとボッチには思われにくい。ただし、すでにクラスや学年で知られている場合は無意味だけど。俺の場合は知られている方だな。
「では、みなさん席に座ってくださいね」
どうやら、先生が来たようだな。今年の担任はなるほどな・・・
「では、とりあえず皆さん担任になりましたので一年間よろしくお願いしますね。私の名前は柊明日菜です」
メガネにボブヘアーの担任か。まぁ俺にあんまり関わらないでくれたら助かるんだけどな。変な注目を浴びるのはボッチには最大の敵だからな。
「では、出席の確認しますね。返事をお願いしますね」
俺達は小学生かよ。今どき返事で出欠確認する教師なんてほとんどいないぞ?教師が勝手に確認して終わりだしな。
「桐山祐樹さん」
「はい」
思わず名前呼ばれたから返事しちゃったけど、久しぶりに会話をした気がするぞ?どうしてだろうな?
「今日は皆さん出席していますね。では、今から入学式ですので、皆さんは椅子を持って体育館に行きましょうね」
って言うことで、体育館に行き出席番号順に二列で並ぶのはいいんだけど、見事に俺の周りだけスペースが広くなってるんだよ。答えは簡単だな。俺が嫌われているからだな。・・・自分で傷口に塩を塗ちゃったよ。まぁー慣れてるし別にいいけど、こんなに露骨にしなくてもいいだろうに。
「では、今から入学式をはじめます。一同起立」
どうやら、めんどくさい入学式が始まったようだな。
始まって一時間ぐらい経っているのはいいんだが、いかんせん眠い。眠すぎる。じじいの話なんか聞いて何も面白くないしな。
「では、生徒会長東條 咲良さん挨拶お願いします」
「はい!」
黒い長い髪をなびかせて、堂々とステージに上がり、挨拶を始めた。
「桜も咲き、新入生の事を祝っているようです・・・」
生徒会長の挨拶も始まったけど、相変わらずオーラがすごいよな。学園長の娘で成績は常にトップ3以内。スポーツも万能。責任感も強く、人を仕切るほどの器も持っている。なんなんだろうな。俺とは、真逆の存在だぞ。一生関わることはない人種だな。というか、俺と同じ人間なのだろうか?って思うほどだぞ。
「では、これにて私の挨拶を終わります」
どうやら終わったようだな。あともう少しだし、ここからは真面目に起きて話を聞きますか。内心は超が付くほどめんどくさいが。
「これにて、入学式を終わります」
やっと終わったよ。長すぎるんだよ。猛烈な睡魔が5、6回は襲ってきたぞ。まぁ今日はこれで、学校が終わりだし、バイトでもして時間を潰すか。
「では、今日はこれで解散ですので、椅子を教室に戻したら放課後です」
んじゃー俺はさっさと椅子を戻して、バイトに向かいますか。話す相手もいないし、すぐに帰れるのはボッチの特権だな。ちなみに帰宅部だから放課後は本当にやることがない。
教室に椅子を戻して、鞄をもち帰宅しようと声をかけられた。
「桐山君ちょっといいかな?」
「はい、いいですけどどうかしましたか?」
声をかけてきたのは担任の柊先生だった。
「その・・・学園生活は辛くない?去年の様子を聞いたから心配でね」
またこのパターンか・・・。流石に飽きてきたな。
「悪いな。先生だろうがここははっきり言わせてもらうぞ。うざい」
「そ、そんな言い方はひどいです!」
めんどくさいな。本当に俺の事を心配している人なんていないんだよ。あのせいで、人の黒い部分を嫌なほど見てしまったし、今更心配なんかいらないんだよ。
「あっそ。あんたのは所詮は偽善だぞ。教師で担任っていう立場だから仕方なくっていうのが本音だろ?違うか?」
「ち、違いますよ!」
「違わないな。あんたは担任じゃなければ、俺と会話すらしなかっただろうな」
「そ、そんなことは・・・」
「事実だろ。あんたは去年もこの学園にいて、どこのクラスの担任にもなっていなくて、俺達の学年の古文を教えていたのに、俺の事は知らんふりを続けていた。それが答えだろ」
「・・・」
今度はだんまりかよ。まぁこれで、しばらくはこの担任とは関わらなくて済むな。良しとしとくのが良いだろうな。主に俺のメンタル的に。
「んじゃ、帰るぞ。さよなら」
俺は、俯いたまま黙っている担任の柊先生に背中を向け、バイト先に向かった。
えぇーボッチとは懐かしいですねー。自分も中学時代は闇でしたねwまぁ高校はそれなりに楽しい生活を過ごさせてもらいましたが。
これから、応援よろしくお願いします。
感想・評価お待ちしております




