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そんな私が出来上がるまで  作者: 狩ノ倉夕月
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自由への憧れ


歪な家庭が上手くいくはずもなく、私が小学校5年生の頃に父が母に手を挙げた事がきっかけで母方のおばあちゃん家に1時避難もしたけれど結局両親が離婚する事になった。

父は母が居ないところで私と兄に「どちらに着いてくるつもりなんだ?」と問いかける…


私達は勿論、母について行くつもりだったが

この頃には言ってしまったら父がどういう状態になるか理解できてしまう様になっていたから苦笑いしながら困ったように沈黙を貫いた。


流石に体調を崩して咳をするだけでも怒る父親に喘息発作を枕に顔を埋めて咳を我慢する、という苦しみを子供自ら選ばせる様な家庭は間違っていると感じていたから私は母を選んだのだ。

他の兄妹は暴力が嫌で皆母方を選んだみたいだが私以外は精神年齢が低かったからあまりこの時の事を覚えて居ないようだった。


両親が離婚してから引っ越し転校した学校で「はじめまして」と挨拶したその日、私は人生て初めて自由を得た様な気分になったのを今でも覚えている

世界が変わったかのように感じ、未来への休息時間を貰った感覚で暫くはのんびりと新しい環境に馴染む事に専念出来たのである。


自由への憧れをこの時に強く要求として自分の中に持つことができた。新しい1回目の人生の転換期だったのだろう




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