転生
転生した、と気づいたのは6歳の時のことだ
僕、カイラズ・センタ・エイトは6歳で行う、とある儀式の最中に前世の記憶を見せられた、というのが正しい表現か
地球での僕は佐々木 影と、呼ばれていた…ようだ、普段は引きこもりでだらしないスウェット姿で一日中探していることが多いが、食糧が尽きてしまい、諦めて買い物に出ようとした矢先に、アパートの1階にある、僕の部屋の玄関に車が突っ込んできて死んでしまったらしい
で、今この儀式の際に映像を見せて、何を伝えたいんですかね?神様?
と、念じてみたが、伝わらない
この世界では、言葉にしたいことを念じれば伝わる、どういうことかというと、皆声帯が衰退しすぎてほぼほぼ会話にならないのだ、しかも、文字に関しては帝国文字、王国文字、参国文字、他にも50ほど種類があって、ほぼほぼ伝わらないためほとんど王族しか用いないのだ
しかたない、言葉を発するしかないか…
エイト「ゲホゲホ、あ、うゔん、あー、、、この言葉で伝わりますか?」
日本語なら喋れそうだったので日本語で問いかけてみた
自称神「わしは神じゃから何語でも伝わる、ただ、君らの世界の念話に関してはこの神の空間では意味をなさないのじゃ、ま、君に関しては少し特殊じゃからな…言葉を発せられるしのぉ」
良かった、言葉が通じる…
エイト「ここは一体なんですか?、なぜ僕はこんな所に?」
自称神「君は、本来前世であのタイミングで死ぬべき人間ではなかったのじゃ、本来であればあと60年は生きるはずじゃった、本来なくなるはずじゃったのは家の数メートル手前にいた女の子だったんじゃ、ところが本当に偶然か…靴紐が解けて結んでいる間に暴走車が真横を駆け抜けて行って、お主の家に突撃した…というのが事の顛末なのじゃ、流石に60年分も無駄に早死にしてしまったのを哀れんだ地球の神がわしに頼んでこちらの世界に転生した、ということじゃ」
神様は併せて、申し訳ないと言っていた
なるほど、地球にも神がいるのか…と思った、太陽神とか言わんよな、アマテ○スとかそういう名前とかじゃないよな、と思ってたら、この自称神は
自称神「そいつ、アマ○ラスと言って、ミエケンとかいう場所に祀られてんじゃけどな」
三重かよ…思ってた事ほぼ確定じゃん
自称神「おっと時間じゃ、また会おうの〜」
僕はちょ!まって!と言いかけたが、言い切れずに目を覚ますことになった
目を覚ますと聖堂にいた、どうやら戻ってきたらしい
この国では6歳になると念話の制限が解除される、というのも特殊な封印シールを生まれた時に貼られ、言葉に制約がかかる、それが貼られている以上、念話は常に親に筒抜けであり、なおかつもしもエッチなワードを念じれば顔にハートマークが出るという恥ずかしい仕様だ、これのせいで何度メイドにハートを見られたか、僕の恥ずかしさがわかる?
念話で父が、帰るぞ!と言ってきた、父の名はカイラズ・センタ・ヴォルス伯爵、ガチの貴族だ
僕は貴族の長男らしい、下には妹が2人いて、どちらも同い年だが、親が違う
1人は完全に僕の妹で1人は妾の子、と言うわけだ
まあ、この世界では大して不思議ではないらしい、貴族の血を残すのも大事なことだということだ
無事に儀式を終えたので、帰路に着いている最中、念話で父がちょっと試しにエッチなことを念じてみろと言ってきた、確かに試してみるか…
"おっ○い"
…馬車の窓に映る自分の顔の頬の部分にうっすらハートマークがでている…司祭さんの話ではそういうのは出なくなるということではなかったっけか?
父に向けた念話だったので、頬に出た薄いハートマークに対して???という念話を送ってきた
いや、何その念話…
エイト "父上、失礼な念話を飛ばしました、ですが、このマークって消えるのではなかったのですか?"
実は親向けに送るとハートマークが出るとかいう仕様じゃないだろうか
ヴォルス "いや、消えるはずだ、なぜ消えないのか私にもわからぬ、明日の王への謁見の際に困ったな…"
父は困ると右後ろ髪を搔く癖がある、困ってんだなこりゃ…
エイト "消えないものは仕方ありません、明日の謁見時に考えましょう"
そうだ、今考えても仕方ないのだ
ヴォルス "そうするしかあるまいか…本日はこの王都内の屋敷に戻り、明日に備えるか…"
父も諦めたらしい、とりあえず僕も疲れた
今日のところは休ませてもらおう




