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自分を見極めに行ってくる 悠里 4

なっ、なんてことをorz

今は直しました。大丈夫です。

「悠里、大丈夫?」

「うーん。えれな?おはよう」

「おはようじゃないよ。もう夕方、おばあちゃんの家に行けそう?」

「うん、行く……。でも一人で歩く自信ないなあ」

ふらつく足でようやく立っている状態。この状態ならどこにいても同じだろう。

「分かった。クリスが暇を持て余しているから、送って貰うから」

「うん……分かった。ありがとう」

私は、荷物を纏めて部屋を出る支度をする。暫くするとドアをノックする音がした。

「はーい、どうぞ」

「悠里、大丈夫かい?」

「おじ様、多分慣れれば平気です。今回はアンジーだったからだと思います」

「そうだね。アンジーもかなり気にしていたよ。今日はかつ子さんの所に行くのかい?」

「はい、行っても今日は寝ているだけだと思いますけど、おばあちゃんも心配するから」

「あはは……そうだね。エレナがクリスと一緒に送るって言っているから支度が終わったら下に下りてきなさい」

「分かりました。おじ様、一族として生きるって事が何となく身体でも分かりました」

「そうかい。それで悠里はどう思ったんだい?」

「私は……怖いと思います。でも私が決めた事だから」

「うん。いい顔をしているよ。でもアンジーの血に寄っているみたいだね。市内観光は明後日にしたらどうだい?皆も明後日の方向で調整しているみたいだから」

「そうですね。後で二人に頼んで伝えて貰います」

「残りの時間は、人間として過ごしなさい。折角我が国にやって来たのだから。楽しむといい」

「分かりました。おじ様。また……来てもいいですか?」

「構わないさ。今度は悠里の……パートナーも連れてきなさい」

「そうですね。そうします」

伯父と暫く会話をした後に私は二日間過ごした部屋を後にした。


「お待たせ。二人ともお婆ちゃんの家までいいかしら?」

「いいよ。アンジーの血に酔ったんだって?」

「みたい。気持ち悪くないんだけど。ふわふわして気持ちいい感じ?」

「うん。それは酔っているわ。アンジーが俺達の中で一番直系に近いからな」

「クリスもそうなったの?」

「俺はアンジーじゃなくて、俺のお袋。お袋も直系だろ?」

クリスの家は、おばさんが直系でおじさんが人間だったんだ。かなり当時は熱い恋だったって生前の母に聞いた事がある。

「クリスも酔ったの?」

「俺はもっと酷くって……二日ベッドから出られなかった。悠里は先祖返りしているからこれで済んだんだと思うよ」

「私も……アンジーにお願いしたけど。クリスと同じ二日間ベッドの住民だったわ。やっぱり悠里の能力は高いのよ。それだけに加減しなさいよ」

「加減?」

「そう。欲求の赴くままに吸血しないでね。私はそうなった時は男に抱かれることにしている。自分なりに気分を背く方法があるといいわ。悠里が誰かれ問わず男の抱かれるなんて……想像したくもないんだけど」

「エレナ……しなくてもいいから。私なりにどうにかするから」

二人とも私の荷物を持って、私と腕を組んでくれた。

「危なっかしいから、今日はこれ」

「これってさ、捕まった宇宙人見たいじゃない。私チビだもの」

「それがね、吸血すると身長が伸びるかもしれない。気を付けてね」

「それもあるのか。吸血するって大変ね」

「それでも、俺達は嬉しいよ。一族を理解して今まで吸血仕様としなかった悠里が、本当の意味で一族になろうとしているんだから」

「うん……ずっと考えていた。一人で生きて行くんだったら別に吸血しなくてもいいかなって。でも一人じゃない未来が見えたから、その人とずっとひっそりとでもいいから生きてもいいかなって。皆の様にルーマニアじゃなくて、私達は日本でひっそりと暮らしてもいいかなって。見た目的にその方が自然だと思うからね」

「うーん。そうかも。そこはおじ様と相談だね」

「うん、彼を吸血して彼が慣れてくれたらルーマニアに連れてくるつもり」

「楽しみだな。悠里の選んだ人が」

「そう?普通の人だよ」

私はどう説明していいのか分からなくて、ありきたりな回答をしてしまった。

普通の人ってのはちょっと間違っている。凄くキラキラしている人だ。

私にはもったいない位の。


「あっ、悠里が照れている。かわいい」

「ちょっと恥ずかしいから止めてよ」

「いいじゃん。俺達しかこんな姿見られないんだから。あいつらに自慢してやろうぜ」

「本当にいい加減にしてよ」

二人にがっちりとホールドされていたはずなのに、私は簡単に腕をふりほどいてしまった。

「アンジーの能力が悠里にも浸透している」

「恐るべき本家の能力」

「何……今の?今までの私じゃどうにも出来ないよね?」

「そうよ。だからアンジーのパワーを少し貰っているのよ」

「アンジーは大丈夫?」

「平気よ。おじ様の血を少し貰ったみたいだから」

「やっぱり……アンジーに謝らないと」

私の練習になるのは、アンジーの身体にも負担がかかっていたんだ。

「大丈夫よ。アンジーがね、言っていたの。悠里にも幸せになって欲しいの。ずっとこの体が怖いって思っていた子が受け入れたんだもの。私には自分達の体質を教え込む必要があるのよって。あの子の相談にかなりのっていたみたいじゃない」

確かにアンジーのプライベートの相談相手になっていたのは私かもしれない。

本当にスランプに陥ると、私のところにやって来て落ち着くまでずっと日本で暮らしていたっけ。

「日本に来たから、ご飯上げて、おじさんの病院に連れて行っただけよ」

「それでもアンジーには嬉しかったんだって。だから今回はあまえちゃいなさい」

エレナに言われてしまうと私の方が妹みたいに見えてくるから納得がいかない。

「ってかさ、私が今回のメンバーで一番最初に生まれたのに、末っ子キャラになってない?」

「うーん。それは日本が故に、幼く見えるからだよ。だって着やせしているとは言ってもさ、バストのサイズEカップはあるよね。絶対に」

クリストスは私に聞いてくる。確かにエレナも豊満なボディラインをしているけど。

それに比べたら私は貧弱だと思っていた。

「どうなんだろう?」

「ちょっとごめん」

そう言うと、クリスは私の胸を両手で軽くもんだ。いきなりこんな通りで何をしやがる。

「クリス!!セクハラ」

「ごめんって言っただろう。アンダーバストが細身だからあれだけど、ある意味エレナよりあるね。EじゃなくてFだね。」

「うっそ……私よりカップがあるなんて。悠里今度一緒にお風呂入るわよ」

「嫌です。皆に言わないでよ。本当にもう」

その後は、二人の好みの異性の話になって、おばあちゃんの家まで送って貰った。


「ただいま……お婆ちゃん」

「おかえり。悠里。大人になったわね」

「そんなに変わらないわ。それじゃあ、二人とも明後日お屋敷に行くから」

「なんだい?明日は出かけないのかい?」

「うん。アンジーの血にまだ酔っているみたいだから明日は市内観光しないの」

「そうかい。それじゃあ明日はゆっくりと過ごすといいよ。それより醤油と味噌とみりんありがとうよ」

「そろそろなくなるだろうから、先に送って置いたの」

「助かるよ。これも大事に使わないとね」

おばあちゃんの家のリビングにスーツケースを置いてソファーに寝そべる。

やっぱり体を横にするのが楽でいい。

「本当に酔っているね。まあ、最初があの子だから仕方ないだろうけどね」

「皆そう言っていた。おじ様も」

「ゲオルゲもかい。それで明日はゆっくりしろってことか。ここのところゆっくりなんてしていないんだろう?」

「そうだね。仕事は楽しいよ。それにすっごく忙しい」

「そっかい。で、相手とはどこで知り合ったんだい?」

「彼は……職場の上司になるの。彼に告白されて付き合い始めたんだけども。自分の身体を持て余しながら、男女の関係にあるのが嫌だったから、思い切って夏休みを兼ねてここに来たの」

「そうかい。あんたもお父様の様に悩んだってことね」

「そうなのかな?そうだと思うって答えておく」

「お父様とお母様は今で言う身分違いの恋になるのかな?料亭のお嬢さんと商事会社を経営しているお父様だと……そんな感じじゃろ?」

明治の終わりに、青い目の男性と恋に落ちるなんてさぞ大変だったと思う。

「それじゃあ……反対されたの?」

「そうじゃな、勘当されたってお母様は笑って言っていたよ。でもお母様の実家から料理人を寄越してくれて、お父様の国の料理とかをアレンジして洋食にしたり、洋食の有名店のレシピをマスターしてもっと庶民が食べれるようにしたくてあの食堂を立てたんじゃよ」

「今は……誰も食堂やってないけどね」

「悠里はあのスペースはどうしておる?」

お婆ちゃんにとっての思い出の場所を思い切りリフォームしてしまう勇気がなかった私は、アメリカンナイズな空間に変えたのだ。

「靴で過ごせるリビングとダイニング。ここと同じだね」

ルーマニアにいるのも、日本のあの部屋もある意味では同じなのだ。

「そうかい。何とか残してくれてありがとうな。ご飯はどうする?」

「うーん、今日は肉団子のスープできる?」

「そう言うと思って作ってあるからそれを飲んでから、ゆっくりと休みなさい。今から支度をするから。それまでソファーでいいから寝ていないさい」

「ありがとうお婆ちゃん」

私は再び重くなった瞼を閉じるのだった。



原稿がタブっておりました。訂正しました。

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