表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
最果てのホライズン  作者: 椎名乃奈
第二章 おるすばん
12/60

【012】


 入れ違いにクロードが帰って来る。


「ただいま、スゥ」


 スゥを呼ぶクロードの声も虚しく返事は無かった。


「おーい、スゥ?」


 呼び掛けても、呼び掛けても、スゥからの返事は無かった。スゥに何かあったのかと心配になったが、テーブルの上に置かれた一枚のメモを見つけ、クロードは取り敢えず安心することが出来た。


 そこには。


 ニナさんの家に行ってます――そう、一行だけ書かれていた。


 そのメモを見たクロードは、スゥの安否のこともそうだったが、他にも安心出来ることがあった。


 それは。


 スゥがここで本当に皆と上手くやっていけるのかどうか、自分がこの街に無理やり連れて来てしまっていなかっただろうか――そう心配だったからだ。


 けれど。


 このメモを見る限り、街の人とも何とか上手くやってる様子が伺うことが出来る。それに、街の人との交流を少しづつながらも、自分から努力をしようとするスゥが伺うことが出来る。


 それだけでも、クロードは安心だった。


 安心したクロードは、葉巻を吸おうとポケットから出しそれを咥えるが、火を点けようとしたところで、その手を止めた。


 これから。


 スゥと一緒に暮らすと言うことは、この葉巻も吸わない方が良いのだろう――そう思ったからだ。咥えていた葉巻を手に取り、暫し見つめながらも、決心したかのようにそっとテーブルの上に置いた。


「しょうがない。今日から禁煙するか」


 それは。


 誰も居ないところで一人心に決めた――小さくとも、大きな一歩だったに違いない。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ