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政の継承~戦国リーダーズ~  作者: 葵 悠政
第五章『それぞれの歩み』

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第六十九幕 『役割の再編』

第六十九幕 『役割の再編』


おもむろに信長が静かに立ち上がり、部屋を見渡した。

その動きに、場の空気がわずかに引き締まる。


「今回の義元逮捕において、梁田政綱の情報収集と木下秀吉の裏方での働きは、目覚ましいものだった。」


その言葉に、二人へ向けられる視線が集まる。

秀吉は少し照れたように頭をかき、梁田は静かに会釈した。


「よって、梁田については、次回の尾張議会選挙にて新政党公認候補として支援することを決めた。」

その瞬間、場が一気に沸き立つ。


「おおっ、それはめでたい!」

「当然の結果だな!」

「よくやった、梁田!」

祝いの言葉が飛び交い、部屋の空気は一気に明るくなる。


しかし、その賑わいの中で、勝家が腕を組みながら一言。

「……そういうことを決めるのは私の仕事です。代表が言わないでください。」


場が一瞬静まり、帰蝶が首を傾げる。

「えっ、公認してあげないの?」


勝家は溜息混じりに答えた。

「ダメとは言ってません。もちろん私も賛成です。」


「なぁんだ。」

帰蝶が肩をすくめると、場の空気はさらに和やかになり、笑いが広がる。


信長は続けた。

「そして、秀吉——お前には情報戦略室の副室長を任せる。まだ若いが、よくやった。」


「えっ、俺が……副室長?」

秀吉は驚きながらも、口元に笑みを浮かべた。


「これからは、表にも出る機会が増える。覚悟しておけ。」


「……はいっ!」

その返事は、少し声が裏返っていたが、確かな決意が込められていた。


そして、信長はもう一つ告げる。

「今回の騒動の中心地である鳴海地区の支部長は——佐久間信盛、お前に任せる。」


「えっ!」

佐久間が思わず声を上げる。


「今までの地盤は?」


「別の人物に継がせる。」


佐久間は慌てて言葉を探す。

「不服か?」


「そうではないのですが……大変すぎて、いかんせん私で勤まるかどうか……。」

信長は軽く笑いながら言い放つ。

「そうか、死に物狂いで当たれ!」


「そんなー!」

佐久間の嘆きが響き渡る中、誰かが肩を叩きながら笑う。


「まぁ、せいぜい頑張れよ、支部長殿!」

「鳴海は荒れるぞ、覚悟しとけ!」


佐久間は頭を抱えながら「聞いてないぞ……!」とぼやくが、すでに場の空気は笑いに包まれていた。


笑いとざわめきの中で、誰もが次の一手を思い描いていた。 新政党の物語は、また一つ、新しいページをめくる。


勝利のざわめきが残る中で、新政党はそれぞれの役割を静かに組み直し始めました。

笑いと叱責が入り混じる空気の奥で、次の局面へ向かう気配が確かに動き出しています。

物語は、静かに終着点へ向かいます。どうか最終幕まで見届けていただければ幸いです。

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