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新たな仲間と魔王軍

 パーティを組む人が見つからないレミ達はひとまずハルの元に向かうのだった。


「あれ? レミちゃん? どうしたんですか?」

「パーティ組む人数が足りないんですよー! 余ってる人いませんかねー?」

「余ってる人ですか……それならあそこに……」


 ハルが気まずそうに指差す方向にはよく見慣れた人物が地面に座り込んでいた。


「……」

「あ、あの〜……あれって……」


 座り込んでいる人物に近づくと何やらブツブツと言っているのが聞こえる。


「どうせ私なんて友達いないわよ……そもそもソロでできないクエストってなによ! 4人も集めるなんて……無理! 別に魔王軍なんて私1人で勝てるのに……」


 そんな愚痴を永遠と呟く聞き慣れた声に申し訳なさそうに声をかけるベル。


「あ、あの〜……クロネさん? 大丈夫ですか……」


 声をかけられ驚いたのか一瞬反応するクロネは少し息を吸って思いっきり立ち上がるとさっきまでのネガティブな雰囲気が嘘のように明るい声を出す。


「あ、あれ? ベルとレミ! 奇遇だね! もしかしてパーティメンバーが足りないの! それなら仕方ないから私がなってあげるよ!」


 見知った顔に出会ったお陰かテンションが一気に上がった様子のクロネ。


「どうします〜? レミさんこの人なんか偉そうだし他の人にします〜? この人には他のパーティメンバーを見つけるなんて楽勝でしょうし私たちは他の人を探しましょうよ〜! ほらそこのポンコツ悪魔もそれでいいですよね〜?」


「え……そ、そうですね! クロネさんの邪魔したら悪いですしわたし達は頑張って他の人探しましょう……」


「ちょ、ちょっと待って! 私が悪かった! だからお願い見捨てないでー!」




「とりあえず3人揃いましたね〜あと1人必要ですけど他に知り合いいましたっけー?」


 クロネの頭を撫でながらレミは他に知り合いがいないか考えてみたがギルドで良く部屋の掃除をしてくれるおばさんやコンビニの店員ぐらいしか思いつかないレミは考えるのをやめた。


「わ、私も戦闘ができそうな知り合いはいないです……」


 ベルは申し訳なさそうに言う。

 そんなことをしてる間にはやくも他のパーティは村に向かい始めていた。


「はやくしないと置いていかれちゃいますよー! 私の活躍が減っちゃう前にはやくもう1人見つけましょうー!」


「ほ、報酬が減っちゃいます……」


 完全に手詰まりな3人はハルの用意したお菓子を食べながらどうしようかと考え込んでしまった。


「あのすみません」


「ハイなんでしょうか? 今は魔王軍が近隣の村に来ていて忙しくて……」


 3人が考え込んでいる頃ギルドの方で防衛の割り振りを決めていたハルの元に1人の青年が来ていた。


「それは失礼しました、実は私も魔王軍の討伐に向かいたいのですが余ってるパーティが見当たらなくて」


「!? それならちょうど1人足りないところがありますよ!」




「と言うわけで最後の1人見つかりましたよ! これでクエストに行けますよレミちゃん!」


「お初にお目にかかります、私はRというものです。 直接戦闘はあまり得意ではないのですが支援魔法はいくつか使えますのでお役に立てるかと」


「よ、よろしくお願いします! わ、私は鍛冶屋のベルです!」


「私はクロネ、よろしく」


「……レミ……よろしく」


「私はレミさんの唯一無二の相棒にして最強の魔剣のノイズですよー! なんだか弱そうなモヤシ男ですけど支援魔法が使えるなら私もより活躍できますからね〜! よろしくお願いしますね〜!」


「ほー喋る剣ですか……珍しいですね! ぜひ研究したいところですがとりあえず今は魔王軍が来ているようですしはやく行きましょうか」


 なんとか4人集まりひとまずパーティを組めたレミ達は少し遅れて魔王軍の討伐に向かうのだった。



 近隣の村に着くと既に戦いが始まっていた。

 4人一組となって戦ってやっと互角というレベルの魔王軍による被害はかなりのものでレミ達が着く頃には村は半壊していた。


「こ、これはひどいです……」


「はやくなんとかしないと!」


「そうですね……急ぎましょうか」


 村に入ると先に来ていた冒険者達と魔王軍が倒れていた。

 4人一組で戦ってもやられるほどの実力を持つ魔王軍。

 まだ戦いは続いているらしく村の中では武器がぶつかり合う音が響いていた。


「ふむ……これが魔王軍ですか……」


「はやく倒しに行きましょうよ〜活躍する機会を逃しちゃいますよー!」


 魔剣がそんなこと言っているとそのうるささに気づいたのか魔王軍が現れた。


「チッ、また増援かよ! 雑魚が次から次へと! 時間がないってんのに……とっとと死ね!」


 そういうと魔獣と人のハーフのような魔王軍はいきなり特大の火球を放ってきた。


「魔王陣営は魔法の効果にバフがかかるんですよ〜種族も悪魔や半獣人など身体能力の高さが売りの種族が多いので気をつけてくださいね〜まぁ幹部レベルの人がいないかぎりソロでしかバフがかからないので複数で来ることはないと思いますよ〜」


 魔剣が説明してる間に火球が近づいてくる。

 クロネとベルは武器を構えるがRは構える気がないのか様子を見ている。


「ここは私がなんとかしますねー! いきますよ〜レミさん!」


「……反転」


 レミは剣を構え反転で火球を跳ね返した。

 火球はそのまま魔王軍に当たると爆発し魔王軍を倒すことに成功した。


「なるほど……反転の魔剣ですか、なかなか面白いものを持っていますね」


「ふふふ! これが私とレミさんの力です! 魔王軍なんて恐るるに足りませんね〜! まぁもう能力使えませんけど」


「後先考えないで能力使ったらあとあと辛くなりそうだけどね……」


「いいじゃないですかー! 別に能力なくたって私とレミさんのコンビは最強ですから問題ないですしー!」


「まぁここは私がMPを回復しますよ」


「おー! MP回復はありがたいですねー! これでもっと活躍できますよー! なかなか役に立ちますね〜」


「いえいえ私ももう少し見てみたいのでどんどん戦いましょう」


 どこか観察するような態度を貫くRに不信感を覚えつつもレミ達は魔王軍討伐に乗り出すのだった。










(魔王軍に対して引けを取らないとは……なかなかの実力を持っているようですね……これはかなり面白そうな方々と巡り会えたようですね)


「何してるんですかー? はやく次行きましょうよ〜」


「な、なるべく多く倒して報酬増やさないと……」


「大変そうね……村の被害を抑えるためにもはやく行かないと」


「これは失礼、それでは次に行きましょうか」


観察者はどこか怪しげな笑みを浮かべるのだった。



次回更新は未定

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