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41 両親の死の事実

「いいよ。話しな」


 Iが私の両肩をポンと叩きゆっくりだけど、口を開いた。

 私は事件の真相を聞きたいと依頼した少女と言う設定。


 実際、私もここの一員というだけで、三人を巻き込んで(に依頼している)ような状況に変わりはない。


「……なぜわたしの大切な家族、狐(・)坂(・)飛鳥と狐(・)坂(・)柚を殺したのですか……?」


 ああ、何度も頭の中で言ったのに。


 涙も出てきそうだし、手が震える。

 私(わたし)の本心だ。


「!?」


 三人の中で唯一私の本当の(・・・)名字が狐坂と知らないIがびっくりして声に出しそうなのをEが口を押さえて止めてくれる。


「あッ……あれは事故だって言ってるだろ。警察にもそう話したし、だから俺は今ここにいる。何度も聞くな! 事故に理由があるか!?」


 そんなわけがない。


「違うッ、違う! あなたは笑ってました! 轢いたとき、あなたは笑っていた。恨みを晴らすかのように!!!」

「……正直に答えろと言ったはずだが?」


 また、Eが見たことない鬼の形相で相手を睨んだ。



 五分、いえ、一分ほどでしょうか。

 三十秒だったかもしれません。


 ここまで時間が経つのがゆっくりに感じたことは、今までなかなか、というか、なかったような気がします。

 男はしばらく考えていました。


 何度も言うかどうかを躊躇っている様子でした。

 でも、ゆっくり口を開け、男は話してくれました。



「……俺は、会社で働く会社員だった――」



 話をまとめると、

 男は数年前まで、ただのサラリーマンだったそうです。


 その会社とうちの会社との取引が行われることになったが、当日に、中止になった。

 双方、とてもいい取引のはずなのに、突然連絡が入り、中止。


 再開の連絡が入ることはあらず、責任者であった責任を終われ、

 男は自主退職という形で会社をクビとなり、その後も何とか生きておりました。


 ですが、去年の十二月に社長を見つけ、殺意がわき出し、殺した、だそうです。


 なんと自分勝手な話でしょう。

 恨みを晴らす転機?

 んな大したものではございません!


 どんな罪を犯そうと、そのヒトがどんだけ憎かろうと、ヒトを殺してはならない。

 わたくしはそう育てられておりましたから、この男と価値観が合わなかったようです。


 殺してから罪悪感が出てきた?

 滅相もございません!


 実に愚かな話です。

 今までにないほど、滑稽にも思えてきました。


 結局はこの男の身勝手なのですから。


 両親を亡くしてから数か月。

 現在、明るく振る舞っているが、裏では何度この手で殺したいと願ったか。


 檸檬もそう、思っているかもしれませんね――。



「奥さんを巻き添えにしたのは、さすがに悪かったと思ってる。でも、アイツに残(・)さ(・)れ(・)る(・)ガ(・)キ(・)は(・)い(・)な(・)い(・)し、仕事人間の血縁もすぐに仕事で忘れるだろうし、別にいいだろ? 俺は捕まる覚悟であいつらを轢いたんだ!」

「はあ!? こど……」


 Iが話しそうになるが、Eが両手で止めに入る。


 仕事人間、か。


 ああ、よっぽど気が滅入っているのかもしれない。

 「子どもがいない」よりも「仕事人間の血縁」の方に目が行ってしまった。


 ……確かに社長は仕事人間と言えるだろう。

 だが、私にとって叔母の美蘭さん、飛奈さん、蜜柑さんたち、血は近いとは言えないが、ほかにもいる、父たちを慕ってくれていた人たちは仕事はできるが、感情がないわけ一切ない。


「…………その取引がキャンセルされた日は……いつですか?」

「三年前の……八月?」


 男もIもなんでこんなことを聞くのか分からないって顔していた。


「もっと詳しく!」

「最初の方だな……始まって十日も立ってないと思う」

「そう……」


 EがIの口に置いている手をどける。


「ぷはぁ――子どもはいなかった? いたでしょう!? ここにいる檸檬……ちゃんが!」

「はあ? あいつらに子どもはいない。俺はそう調べた」

「じゃあ私が! 私がここにいる説明がつかないじゃない!」


 涙の止まらない私は言った。

 両親の子どもは私で、私はずっと両親の子どもだ!


「……お前はどうやら社長と社長の兄の情報が混ざってるようだな」


 Eが口を開く。


「「は?」」



 男と檸檬(彼女)の台詞が被りました。

 でも、彼女は彼(E)の言葉の理解をすぐしてしまったようでした。


 いえ、最初から分かっていたかもしれません。

 身の上の話は全て社長、飛空のことで、彼女の良心に関係はございません。

 血縁というだけです。


 衝動に駆られたとはいえ、この男に血縁を殺す、というそこまでの悪者には見えなかったのでしょう。


 でも、改めて言われて、叩きつけられて。



 ああ、どうしてでしょう。

 こうなってしまったのもまた、弊害ですね。



「お前が轢いたのは狐坂飛鳥氏だ。あの会社の社長の名前は狐坂飛空(ひくう)氏。狐坂飛鳥氏の双子の弟だな」


 確かに、かみ合わないところがあった。

 でも、理由はそれ?


 社長と間違えられてお父さんとお母さんは殺されたの?

 

 ぐるぐる考えていると、Eがギュッと手を繋いでくれる。


「嘘だ!」



 男は反発しました。



 Eは「現に飛空氏は生きているけど?」とまだ言うか、と言うように言い、「ハハッ隠れて過ごしすぎだろ、気が付かなかったのか!!!」と続けた。


 そのことを聞いた殺人鬼は膝から崩れ落ちた。


「お巡りさ~ん。こっちっス!」

「人の声がするんっスよ~」


 大きい声を出し過ぎた。


 ここ、いつも使われてないしね――って言うか、あの昨日もあった男二人!?

 ホンマになんど邪魔したらええの!


「君たち。ここは立ち入り禁止だよ。早く出て行きなさい」

「今から帰ります。立ち入り禁止だなんて知りませんでした」


 二人は怪盗だってわかる格好じゃなく、変装ていてどこらでもいそうな社会人の姿だ。

 この後は寮に忍び込んで何食わぬ顔で寝る。


♢♢♢


「う~ん」


 私は寮の門の前で伸びをする。

 まだ少し寒いけど、明るい。


 いつものランニングよりかは寮の周りの探索かな。

 十二月にもしたけど、場所が変わったからこの辺で走るコースを決めないと。


 やっぱり眠いなぁ……。


 昨日の言葉が頭をグルグル回っている。

 お母さんとお父さんは社長と間違えられて殺された。


 そして三年前の八月の初め。


 その日は……私が少しどころじゃない事件を起こした日が近い。

 それのせいで良い取引にもかかわらず白紙にしたなら私のせいで両親は轢かれたんじゃないか。


 ケイに調べてもらって行われるはずの取引を調べてもらった。

 言っていた通り、うちにデメリットはなかった感じがする。


 そんなことをずっと考えていて、なかなか眠りにつけなかった。


(高いところ、行こうかな)


 無意識にそう思って不法侵入にかかわらず、近くのアパートの上によじ登る。


 このアパートは屋上には登れないようで、柵もついてない。


(……さすがに、顔は隠しておくか)


 一応で持っているマスクをつける。


 ビュゴォ――――と強く冷たい風が吹く。


(わッ)


 風向きに背を向けていたので髪がぐしゃぐしゃになる。

 都合よく髪ゴムを忘れてきた。


(…………)


 風向きの方を見るて立つと日の光で眩しいから仕方なく手で髪を押さえる。


 五分ぐらい外を眺めていると、人が目の前の道を通りかかったので、その人が通ってから降りることにした。

 下に誰もいないことを確認して、飛び降りる。


 もちろん、そのまま落ちたら痛いので、塀を思いっきり蹴っ飛ばして減速する。

 上手く着地して帰ろうとすると、人がいたことに気が付く。


「!?」


 いなかったはずなのに!

 そう思いながら、ヤバいと思って寮とは逆方向だが走る。


 角を曲がり、追いかけてきてないことを確認したら、急ぎ足で帰る。


 マズいなぁ……あの人、うちの学校のジャージ着てた。

 マスクしてるから顔は見られてないと思うけど……。


 そう思いながら家に帰り、何もなく、学校も無事に行った。

 「今日も学校終わった~」とか思いながら帰ってきました。


 はい、ここまでは順調でした。

 今、玄関の前なんです。


 何が問題かって、扉の先に……ケイがいる。


 今日の朝の事でお話があるんじゃないかと思います。

 家に入らないわけにはいかないので、覚悟が決まった私は扉を開ける。


 めったに見れないケイの仁王立ち。


「………」


 無言の圧が重い。

 逃げられない。


「……申し訳ございませんでした」

「……わかっているならいい。二度とやるな。二度と、やるな」


 釘はすごく刺されたけど、何とか怒られずに済んだ。

 お茶でも飲むか、と提案したが特に用はない、とのことで、すぐに帰ってしまった。


「檸檬は何やったの? そして、昨日のこと、教えてくれるよね?」


 ケイの裏には伊予がいた。

 伊予もちょっと怖い。


「ココじゃ無理だから、帰って」

「絶対教えてくれるね?」

「約束」


 そう言って伊予も帰った。


「免れたぁ……」


 先に帰っていた一花が玄関に来ると


「檸檬さん、本当に何やったんですか?」

「めったに怒らないケイが怒るようなこと」

「伊予から怒ると怖いって聞いてますけど、大丈夫ですか?」

「それは伊予がケイが怒ることを何度も繰り返すからよ」


 というか、あなた部活は?


「……蓮も気を付けた方がいいわ」


 ここにいるってことは休みなんだろう。


「そうなんですね」

「特に夜は、ね」

「? どうしてですか?」

「……分からなくて大丈夫よ! 特に重要でもないからね」

四章、お付き合いいただきありがとうございました!

いやいや、闇が見えてきましたね~!

介入してきていた三人称っぽい語り手。

誰なんでしょうか。

一人称とか、割と参考になりますよ。

一人称を見逃していれば、探し出して、覚えておいてあげてくださいね。


翆「タコパっ! 個人的な話ですが、来週タコパやるんだって!」

小「梅干し入れようぜ、梅干し!」

翆「うっわ、小雨のレアな満面の笑み~」

小「調べて見た感じチョコとかニンニクとか? ワサビ入れようぜ!」

翆「いつになく楽しそう~。だめだめ。私に当たったらどうしろと」

小「それがワクワクなんだよ!」

翆「え~。普通に餅とかじゃダメ?」

小「美味そうだから無し」

翆「絶対美味しいじゃん! 良いじゃん! アタリがあっても!」

小「柿○種のワサビ味に、カ○ムーチョは?」

翆「私辛いの苦手なんですが!?」


 おすすめ(美味しいのでも外れ枠でも)あったら教えてほしいです。


小「納豆、生クリーム、大量カレー粉、マシュマロ!」

翆「やるの人んちだから!」

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