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30話:英語にフランス語やドイツ語にラテン語にギリシャ語なんかをごちゃ混ぜにした必殺技名って言語としては間違っているけれ格好いいならオールOKだよね?

『支援衛星ルクスα、β、γ、δ、通信――接続!』

『貯蔵変換エーテルエネルギー各機照射。ゴッド・ルクスティアーズ・エクステンド到達まで五・四・三・二・一。エネルギーチャージ開始!主砲チャージ完了までカウント!』

『カウントシックスティーン!各モニターに表示!サテラさん、完了までのコントロール預けます!』

『ユーハブコントロール!』

『アイハブ――!』


 天空から幾重にも照射された光を浴びながら、その巨躯が地鳴りと土煙を上げて地面を踏みしめる。全長三千メートル。あまりにも圧倒的な巨体ではあるが、魔神はその巨躯よりもはるかにデカい。比べてみてわかる。三倍以上あるってことは――軽く十キロオーバーはあると言う事。正しく神と言うにふさわしいデカさだけど、大きすぎて邪魔過ぎると思うんだ!



「だからまずは――」「足を斬る!」


 無限流/刃/奥義ノ伍/素戔嗚-天嵐破軍×2!!


 地面から無限湧きしてくるデザイアたちをサクラちゃんと共に切り裂いて、一瞬の道を作る。


「今こそ!魔法少女の――女の意地を見せるときなの!!」

「――全力でぶっぱなします」


 そう言って杖を構えているのは菜乃花さんと魔法学園の理事長であるアリアちゃんだった。

 彼女らの背中に手を当てて微妙に顔色悪目なのは苺ちゃん。実のところ、苺ちゃんは電池として超優秀だったりする。


 何と言っても苺ちゃんの魔力の貯蔵はまさに無尽蔵。オーバーリミテッドチャージャーなんていうちょっと格好いネーミングで、魔力をいくら使っても使っても尽きることが無いと言うチートなのだそうだ。……昔、電池と言ってヴォルフが泣かせたのも今では懐かしい思い出である。


 はるか後方で巨大な魔方陣が多々重展開し、それに合わせて魔法少女姿の勇者達が更に魔方陣を重ねていく。


「「「「「インフィニット――エレメンタルバースト!!」」」」」


 魔法使いと魔法少女たちが俺とサクラちゃんの切り開いた道をめがけて巨大な魔力砲を解き放つ。だが、その程度では――


「まだまだぁ!行くよ!」

「「闇よ集いし願いを包み込め!ダークシェイル!!」」


 うちの妹の掛け声と共にロムネヤスカ姉妹がその砲撃に闇の力を付与させて更に加速度を上げさせる。


「そして私らの出番って事!行くよナナちゃん!」「分かってる!」


 真理とナナちゃんがぎゅっと手を握り、到達する直前の魔力砲の前に巨大な魔方陣を展開させる。


「「オーバー・クロス!!エクストラブーストおおおおおおおおおおお!!!」」


 キラキラと光があふれ、その魔方陣に吸収された魔力砲は更に融合、収縮し――神々しい光となって魔神の右太ももを討ち貫き、弾けさせたのだった。……危ないから事前に行って欲しかったなぁ!


 だが、倒れることなくその傷も消え去ってしまった。まるで、最初からその砲撃が効いていなかったかったのように。


「何あれずる過ぎない!!」「うう、全力だったのにぃ……」


 憤慨するうちの妹とナナちゃんの嘆きの声が聞こえる。だが、感傷に浸る暇さえ与えることなく魔神はその巨大な拳を地面へと――魔法少女たちへ向けて撃ち放ったのだった。


「きゃ――」「にゃ――」「うわあああ!?」


 爆風と砂煙が巻き上がり、衝撃波と共にプラズマが発生しが地面を焼き砕く。


『そうは――させません!』


 だが、基地へと到達するその寸前に立ちふさがったのはゴッド・ルクスティアーズ・エクステンドだった。眼前に防御型の魔方陣を多重展開し、その拳を抑えているのだ。なんて――かっこいい!


「そこだ!」「重ねます!」『征くぞ弟者!』「「うん!?」」


 土煙から飛び上がって来たのは巨大な阿修羅の姿となった修羅の国の魔王豪刹(ごうせつ)さん……基、豪刹()()()()だった。


――無限流/刃/奥義ノ壱/武御雷-布都御魂!!×2&無限流/刃/奥義ノ壱/武御雷-鬼神連撃!!!


 上空から俺とサクラちゃんが、下からは飛び上がった羅刹義兄さんが斬りかかり、数キロはある腕周りを防御結界ごと切り落としたのだった。


 その瞬間、切り落とされた腕が黒い泥となり、津波となって襲い掛かったのだ!ってやば――


「護り――ます!」


 シャンシャンシャンと神楽鈴を鳴らして空を禹歩にて伊代ちゃんが駆け巡り、その闇の泥を広範囲に浄化して消し飛ばしてしまう。流石俺の嫁!


『むダ、無駄――我ハ無限。我を傷つけようと』


 どろりと腕の付け根から黒い泥が大量に溢れ出すと、数秒と経たずに完全に再生してしまった。


『凡てハ、無駄ナのだ!』

「そうかもしれない……だけど、よそ見をしたな」

『!』


 再生する一瞬の隙だった。勝ち誇ったような顔をしたその瞬間に俺とサクラちゃんは魔神の顔面の真横に跳んでいた。


――無限流/無限流/刃/奥義ノ弐/天之尾羽張-稜威雄走×2!!


「うぉりゃあああああああああああ!!!」「せいはああああああああああああ!!!」


 両側からその首筋めがけて十閃の刃を一重にして切り開く――だが。


『がああああああああああ!!!』

「ぐぅ!?」「きゃああ!」


 放たれた強烈な魔力の波動により俺とサクラちゃんは弾き飛ばされてしまったのだった。


「ええい、ずっこい!」


 空中で反転し、襲い来るデザイアたちと魔力弾を斬り散らしながらコツコツと背中に八尺瓊勾玉-奉天伍華を貯めていく。数は三つ。八尺瓊勾玉-奉天伍華は単なる貯蔵タンクではない。貯めるごとに俺の全ステータス上昇的なバフが掛けられていくものなのだ。つまり、まだ足りていない。


「鼓草、辛いかもしれないけど全力で行くぞ」

『がんばる』


 愛刀の返事を聞いてニッとはにかんで返す。一度は刃が通った。考えろ、俺。何故アイツは次元をも超える力で瞬間再生させずに、泥を吸収して再生したんだ?考えろ、思考を止めるな、俺!!

今日も今日とて遅くなりまs( ˘ω˘)スヤァ

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