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勇者だけど大魔王城で執事やってます。え、チートってもらえるものなの?  作者: 黒丸オコジョ
挿話:ドキ!女の子だらけのパジャマパーティー!~ポロリは無いよ~
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挿話:ドキ!女の子だらけのパジャマパーティー!~ポロリは無いよ~6

 にゃむにゃむと心地よく撫でられながら今日食べたご飯を思い出す。

 うん、今日もとっても美味しかった。林檎や夏凛はお腹のお肉をとっても気にしている様子だったけれど、己は精霊。食べ過ぎた分はエネルギーとして燃焼してしまえばそれで終わり。うん、それ以前に己は成長期真っ只中。いつかはお母様の……元の姿の如くボーン!バーン!になる予定なのだ。たくさん食べて栄養にしておく必要がある。まぁ、オークのおっちゃん達みたいだけはならないようには気を付けるつもりだけれど。うん、適度に燃焼しておかないと真人に抱き着いたとき重くてギュッとしてもらえなくなるかもしれないし。


「そういえばフレアってどうしていつもモフモフ姿でいるんだ?真人に甘えてる時もあの姿の事が多いし……」

「ん、あの姿の方がお膝とか頭に乗っても真人の邪魔にならない」


 そう、あの姿ならどんな時、どんな場所でも真人の傍にいれる。真人が他の誰かと話している最中も、訓練の最中でも、お仕事の最中でも、そして……お風呂の中でも。うん、流石にお風呂は怒られるんだけれど、最近はあんまり怒られなくなった。

 今のこの人の姿で入ったら流石にまだ早いと言われたけれど。己にとってはどっちも変わらないんだけれど、真人の気持ちの問題らしい。確かにこの姿ではちょっぴり恥ずかしい。けれど、お母様はもっとぐぐいっと行くように言われているから頑張ってみることにする。うん、いまいちナニを頑張るのかがわからないけれど?


「なるほど、確かにあの姿ならお仕事中にまーくんのお膝で甘えても邪魔になりませんね……。くぅ、うらやましい!」

「サクラさん含め私たちは真人さんがお仕事のタイミングだと同じくお仕事中ですけれどね……」


 オウカもビオラもシルヴィアまでもが大きくため息をついている。だってしかたない。己も何かお手伝いしたいけれど、己のできる事なんて真人の警護くらいしかないのだから。まぁ、己が手を出すまでもなくある程度の不届きな奴らはロベリアが排除してしまうのだけれど。


「フレア様が城のお仕事をされるのは何れって感じだろうね。それまでは真人にベッタリか……」

「いやいやライガ。その前にお勉強が待っているんだよ。いまはクールタイムという名のお休み期間だけれど、フレイア様からお願いされている課題はたんとあるからね」


 にっこりとほほ笑むシルヴィアの目が怖い。え、なに、そんなにあるの?己、聞いていないんだけど?


「言ったところでするべきことは変わらないからね。まぁ、覚悟だけはしておいた方がいいと思うよ?今まで以上に厳しく過酷な勉強になると思うからね!」

「うん、だから何で嬉しそうに言う!」


 何でだろうねーとシルヴィアが首をかしげる。うう、怖い。一体どれだけのお勉強があるのだろう?うん、今は考えないでおこう。そうしよう!


「にゃあ、お勉強は時にお仕事より大変だらねぇ……」

「今は真人に甘える方が大事!」


 むふーと頬を膨らませてクロエのなでなでに頭を擦り付ける。……よし、この後こっそりと抜け出して真人の所へ行くとしよう。……魔王が二人。うん、ちょっぴり逃げ切れるか心配だけれど。きっと行ける……行ける?


「はい、どーん!お仕事終わって今参上!勇者三人娘ただいま参上!」

「林檎、少し落ち着け……」

「お夜食と……飲み物持ってきました」


 扉が開いて入って来たのは真人の配下の勇者三人。林檎と夏凛、そして苺だった。三人の手には沢山のお菓子と飲み物。……お菓子!


「ま、まて、こんなに甘いものを深夜にだなんて!太るぞ!?」

「はっはっは、何を言ってるんですシルヴィアさん。太るんです。ええ、太ってしまえばいいんです。幸せ太りって言うじゃないですか。くそう、いいなぁ!私だって、真人さんとぉ……!」


 ポロポロと涙を流しながら林檎がドンとテーブルに置いたのはバターと蜂蜜たっぷりのパンケーキ。横には山盛りMAXな生クリーム。見ているだけで胃がもたれそうな気がするけど、とっても甘くていい香りがする。うん、食べていいの!食べる!


「まぁ、ボクもそうだけど精霊からの血統のフレアと精霊化したビオラはいくら食べても太ることは無いんだけれどね」

「……私は太るんですね!わかっています!ええ、食べますけれど!」


 サクラさんがもしゃりもしゃりとパンケーキを口に運んでいる。うん、己も食べる!……甘い!美味しい!あ、チョコもある!んへへ……♪


「にゃ、にゃあ、はちみつはいいけれどチョコは真人さんに食べちゃダメって言われてるんだよねぇ」

「あじ……じゃなかった、猫族にチョコはダメだと思うしね。うん、猫だし?」


 ごめんね、と言って練乳シロップのかかった赤い果物をドンとテーブルに夏凛が置いてくれた。言っている意味はいまいちわからないけれど、その果物もおいしそう!うん、美味しい!甘い酸っぱい!あむもごご!


「ははは、ほら、そんなに口に含んだらしゃべれないだろ?」

「んふー」


 けれどもこれは仕方ない。だってお口の中が幸せで一杯なのだから。ああ、甘いってどうしてこんなに素晴らしいモノなんだろう!お母様は健康に良くないからってあんまり食べさせてくれなかったけれど、今は小うるさいお母様はいない。うん、思い切り食べてしまおう!


「まぁ、フレイア様にはボクが止めるように言われているんだけれどね。腹八分にしておかないと、お腹下すぞ?」

「……もが!?」


 そう言われてぴたりと止まる。そ、そんなに食べてないし?うん。晩御飯もいつもより少なめ……若干、微量に少なかったはずだし。このくらいはきっと許されると思う。それに、早く大きくなって己は真人の隣に立っても妹さんとか言われないようになりたいのだから、たんと食べないといけないと思うの!

 ……え、いちごみるくもある?苺っておっぱい出るの?!と聞いたら顔を真っ赤にして首をぶんぶんと横に振って否定された。ううん、違うの?まぁ、こんなにピンクな色のおっぱいだったら怖いし違うよね。……おいしい!!おかわり!え、バナナもあるの!


 そうしてこの日、己は動けなくなるまで、甘くておいしいお菓子にジュースを食べて飲んだのだった。……翌日お腹を下したのは己だけの秘密である。ま、真人にバレていませんように……。

とってもとってもとぉーっても遅くなりましたOTL

これもすべてゴルゴムの……乾巧の……そう、ディケイドの仕業なんだ!おのれディケイd( ˘ω˘)スヤァ

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