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勇者だけど大魔王城で執事やってます。え、チートってもらえるものなの?  作者: 黒丸オコジョ
第六章:消えたメイドと勇者な執事。脳細胞がトップギアだぜ!
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21話:元気のない日にかつ丼を食べると何だか一日頑張れる気がするよね?

 オークのおっさんたちの警備詰め所に改めて話を聞こうとやって来たら、なんでか取調室に入れられてかつ丼出してもらった。うん、朝からかつ丼は割と重いと思うんだ!


「真人……。いつかやると思っていたが、どうしてこんな……」

「俺にひとこと言ってくれれば……」

「小さい子が好きなら紹介くらい……」

「え?」「ん?」「いや、違うぞ?」


 なんだか好き勝手に言われているけれど、何でこんなことになってるのかな?


「え?だって、未成年者略取で出頭してきたんだろ?」

「さっき違うって言ったよね!?エルゥシーちゃんは姫騎士の一人だし!」


 そうかな?そうだっけ?とオークの三人のおっちゃんたちが顔を見合わせて首をかしげている。この人たちわかっててやってるよね!絶対そうだよね!?


「まぁ、冗談はさておきとして、そっちの進展はどうなんだ?ビオラちゃんは見つかったのか?」

「はぁ、進展はしているけどまだ話せないかな」


 おお、と声が上がりなんだかほっとしたため息がこぼれている。一番最初にビオラちゃんを探し始めたのは彼ら警備兵のオークのおっちゃん達だからね。小事だと無理やり俺に投げさせられてからもコソコソと探してくれていたらしい。うん、本当にありがたい事だ。


「俺らの鼻でも雨に消された匂いまでは辿れなんだ。外に出させられた時点でそれを狙っていたのやもしれんがな」


 眼鏡をかけた老成したオークのおっちゃんが腕を組んでため息をつく。こっちに来た時に色々と最初の情報をくれたのはこのおっちゃんなのだけれど、その時に深々と頭を下げられたのを覚えている。まぁ、人手が少ないのはどこも同じだし、家出人と見なされちゃったら俺の元の世界でも捜索すらしてもらえないからね。俺ってば、外に放り出されていたときは大体家出人は扱いされてたみたいだし……。ふふ、どう考えても家出させられていたんだけど!


「真人がそういうのなら進んだ(見つかった)のだろう。今は次の段階、か。ここまで俺らに話せないのを見るに、犯人はまだ王城内にいて、しかも俺らが行ってしまえばヤバイ奴……え、大丈夫なのかそれ?」


 大丈夫かどうかは判断はつかないけれど、対処しないとこちら側の何らかの情報が抜かれる可能性が出てくる。うん、元の世界へのゲートがあるとか知られたら絶対死ぬ気で攻め入ってくるからね!まぁ、その方がお掃除が簡単そうでもあるんだけれども。くぐった瞬間にこちらとあちらの次元のはざまに消えるなんて想像できないしね!


「それで、どうするつもりなんだ?」

「まだ情報が足りていなくってね。この前行商の宝石売りがここを訪ねて来ていたよね?警備室の監視カメラの映像じゃわからなかったんだけど、あの時対応したのって誰かわかる?」


 ダリアさんが宝石商と話をしたことまではわかっている。けれど、その時にもう一人その場にいたはずずなのだ。だけど残念なことにその姿は影しか映っておらず、誰かメイドさんだったと言う事くらいしかわからなかった。うん、どう考えてもあの人なんだけど本人に聞いてもはぐらかされるだけだし!


「……あのくっそヘラヘラした奴か。どう見ても商人とは言い難いの男だったが……そうだな、あいつの対応をしたのはメイド長のダリアさんと、ほら、お前のところから来た新人のメイドの……そう、胸がでかい方だったな!」


 顔に古傷のあるオークのおっちゃんがむふん、と破顔させて手をたおやかに丸を描かせる。確かにあれはすごく大きいよね!そう、あれはスイカクラス。しかもかなり大玉の。あんなの元の世界じゃ見たことないくらいに大きかったよ!


「ミノタウロス族の雌かってくらいの爆乳だったからな!あの胸が清楚そうな顔についていると思うと……ああ、堪らんなぁ!」


 ぐっと、拳を握って古傷のあるオークのおっちゃんが鼻息荒く語ってくれる。うんうん、気持ちはよくわかる。けど、おっちゃん奥さんいるんだからそこらへんにしておこうね?毎日お弁当作ってくれるいい奥さんなんだから泣かせちゃだめだからね!


「想像くらいはいいじゃねーかよう。あ、お前さんは小さいほうが好きだったっけか?」

「違うからね!?大きいのも小さいのも好きだからね!って何を言わせてくれるかな!?」


 いや、言ったのはお前だろと冷静で的確な突っ込みを入れられてしまう。おかしい、これは俺が悪いのかな!うん、悪いね!ごめんなさい!


「それで、あのねーちゃんが犯人なのかい?」

「んー、犯人というかたぶん共犯者かな。近いうち……できれば今日中には終わらせられたらベターなんだけれど、死なせないようにしないとなぁ」


 死なれてしまえば恐らくあちら側に逃げられてしまう。デスルーラ。死に戻り。時が戻るわけではなく、セーブした場所に戻れるというユウシャ全員が持っているチートである。うん、俺もあるんだけど大魔王間で固定なんだよね!どういうことなのかなぁ!


「なんだか嫌な予感しかしねーが、ともかく城は壊さねーようにな?」

「そうそう、真人が全力で暴れると修繕が大変なんだから」

「アリステラ様とダリアさんが同時にお冠になったところなんて、ああ、考えたくもねぇ!」


 うん、そのうちのダリアさんをどうにかしに行くところなのは俺の胸の内にそっとしまっておこう。


「っと、それで行商人の男とダリアさんたちが逢ったあとなんか変なこととか無かったかい?」

「変なことぉ?……ああ、そういえばその行商人を送るとき、ダリアさんがエロい匂いさせてたんだよな。発情してるって風じゃなかったんだが……あの軽薄そうな男もイケメンってわけじゃなかったし、不思議なこともあるもんだと思っていたんだが」

「いや、それどういう事なのかな!?」


 つまるところ、行商人とダリアさん、シレーネさんが一緒にいたときに()()()()()()と言う事に他ならないだろう。その何かが何かはまったくもってわからないのだけど、うん、エロい事されたのかな?


「いや、流石にあんな男にやられるほどダリアさんは弱くねーよ。というか、俺たちが束になっても勝てねーからな?」

「そうそう、えぐい強さだしな……」

「うっ、ふぅ……」


 うん、書記してるオークのおっちゃん、何を恍惚とした顔をしてるのかな?そういうのが好きなの?!


「ともかく下手打たれねー限りはダリアさんがやられることはないだろうよ。伊達に大魔王城のメイド長を任されていねーよ」


 と、いうのがオークのおっちゃん達の答えだった。

 なるほど、確かにその通りだろう。だけど、相手がユウシャ二人組だったとしたらどうだろうか?二人が何らかのチートをダリアさんに仕込んだのならば――或いはと言う事もあり得る。というか、実際にそうなってるっぽいしね!


 そういうわけで、そろそろご本人に話をお伺いしに行くときなのだろう。情報はまだそろってはいないけれど、詰問すればボロをだすだろう。あとは、エルゥシーちゃんにビオラさんの魂を見てもらうだけである。うん、二つ見えたらアウトなんだよ!

 かつ丼は美味しくいただきました。けどやっぱり朝からは重いよ!!

今日早めに投下しま( ˘ω˘)スヤァ

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