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勇者だけど大魔王城で執事やってます。え、チートってもらえるものなの?  作者: 黒丸オコジョ
第四章:勇者な執事と海と水着とバカンスと。バカンスはお仕事と見つけたり?
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13話:それサバンナでも同じこと言えんのというけどここってサバンナじゃないから何も言い返せないよね?

 朝焼けに染まる広い草原をひた走る牛を横目にのんびり草原に広がる湖を疾走疾駆駆け抜ける。素晴らしく広く、素晴らしく美しい。魔物も普通の動物も生態系の一部となっているある種理想的と言える光景だろう。

 尤も大きな湖はこの前のバアル進攻の爪痕なのはここだけの話だ!砕けた山はようやっと命が芽生え始め、草が見事に生い茂っていた。うんうん、自然って強いなぁ。


「強いなぁ、じゃなくて一体どれだけ全力で吹っ飛ばしたのかにゃ!?」

「気にしたら負けです。真人様は常識の尺度で測ると頭が痛くなりますので」

「あ、あはは……」


 並走するクロエとロベリアちゃんが大きくため息をつき、背中に乗せたままのビオラちゃんが苦笑いをしている。うん、何事もやるかには全力って言うじゃない?だから最善と全力を尽くしてこうなったんだよ!ぼかぁ悪くない!!


「まぁ、あの軍勢を吹き飛ばすには山に穴をあけたり大地を切り裂いたりする威力が必要だろうし、うん、きっと湖が出来ちゃうくらいの魔物を召喚するくらいじゃないとだめなのかもしれない。でも、そうじゃないとできないからやるのって真人様くらいだからね!?普通はもっとこう軍略とか、戦略とか練って、念入りに準備して軍隊で戦うものなのに、真人様とサテラさんだけで吹き飛ばすんだから常識まで吹き飛んじゃうの!」


 いいかい、クロエ。常識や普通なんてものは幼いころからの経験知識で出来上がったりするものなんだ。つまり、これが俺の常識なんだよ!……いや、ここまでやるつもりは無かったんだけどね?ホントウダヨ?


「ビオラさん、見てください。これが非常識な人の言い分何です。まったく度し難いにもほどがあるんですよ。仕える身になって欲しいです」

「仕えてるんなら主にもっとこう優しさ的なものがあっていいと思うんです!ほら、俺頑張ってるし?あ、はい、ジトですね!ありがとうございます!」

「なんだかにゃー」


 あきれ顔の二人をよそに俺の背中に乗ったままのビオラちゃんがクスクスと笑う。


「それでも素敵な人だと思いますよ?どんな人にも優しくて、どんな人にもあったかくて、こんなに強くて、その力を自分以外の誰かの為に使えるだなんて普通できません」


 ビオラちゃんはそう言うと俺の背中に少し強く抱き着いて来た。

 ――お気づきだろうか?そう、ビオラちゃんのやわらかで暖かでメロンな大きさの丸い二つの塊が先ほどから俺の背中にモニュンモニュンと押し付けられているのだ。ふふ、ブラをしているはずなのになんだかぽっちな感触が……いや、流石に気のせい、気のせいだよね?ああでも何だろうこの感じは……。おっぱいとは母性の象徴。生まれて触れる母の愛。つまりおっぱいは良いものなのだ!大きいこともいいことだ!大きいことはやはりいいことなのだ!小さいものももちろんいいのだけれども、それはそれ、これはこれなのだ!ブドウとメロン並べてどちらがいいかだなんて俺には選べない。つまりはそういう事だ。なんだかクロエとロベリアちゃんの視線が痛くなってきたのでここまでにしておこう。本日二度目のありがとうございます!!


 少し小高い丘に登り、遠くを見晴らす。生き物たちが命を燃やし、その生命を謳歌している様子が各所で見て取れた。あー、野生の普通の動物が魔物襲ってるよ!魔石はいらないから捨ててるのね。たまに落ちてる魔石があるのはこういう食物連鎖が原因らしい。魔石のある事の優位性は確かにあるのだろうけど、こうして自然に入ってしまうともしかするとあまり関係が無いのかなとも思えてしまう。


「真人さん、メェープ(羊っぽいの)の好みそうな草はすでに食べられてしまっています。次に参りましょう」

「ん、ありがとねビオラちゃん」


 そう言って地図に記されたここから近い場所へとまた走り始める。灯台下暗しというのはまさにこの事。情報が無くて頭を抱えて地図を広げていたら、なんとビオラちゃんが大体の場所を把握できるというのだ!なんでも昔読んだことのある文献にメェープの好む草の群生地とそれに伴う遊牧民の情報があったのだという。

 大魔王城のメイドさんは伊達じゃない!お客様として来賓される方の情報として把握する必要があると、大魔王城の図書館で勉強していたらしい。本当にもう、なんでこの子はこんなに頑張り屋さんなのかな!後でたくさんなでなでしよう。


「隣国なのに把握してない真人様が悪いだけだと思いますけどねー」

「にゃー」

「ねーでもにゃーでもないよ!というか、同じ猫族なのに何でクロエは知らないのかな!」


 そう、クロエは猫族でしかもこの領で暮らしていたこともある筈。なのになーんで知らないのかな!


「そういわれてもねー。私は城下の孤児院暮らしだったし、そもそも私は同じ猫族でもボンベイ族。ラグドール族とは違う一族なんです」


 えへんと走りながらあまりない胸を張る。うん、なんだか見てて可愛いな!あれ?なんでジトなのかな?ちゃんと褒めたよ?視線は下にしてないよ?あれれ、褒めたのにジトなの!?いやまぁ、うれしいけどね!本日三度目のありがとうございます!!!




 ……ボンベイにラグドール、聞けば聞くほど聞いたことがある気がする。うん、というか猫の品種の名前だね!一体どこの誰が名付けたのかまではわからないけど、そのまますぎてどこから突っ込んでいいかわからないよ!品種を改良しちゃったのか、はたまた、元々いた種族にそんな風に名付けたのかまでは分からないけども、なんだか頭の痛い話である。これも過去のユウシャの置き土産という奴なのかもしれない。なんだか厄い香りがするからこの話はそっ閉じにしておこう。そうしよう!

いつもながら!!遅く!!なりました!!!OTL

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