表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
勇者だけど大魔王城で執事やってます。え、チートってもらえるものなの?  作者: 黒丸オコジョ
第四章:勇者な執事と海と水着とバカンスと。バカンスはお仕事と見つけたり?
198/554

9話:キャッチ&リリースされてたブラックバスは今では食べられてるけど美味しいのかちょっと気になるよね?

『照準!金髪ドリルなお姉さまですわぁ!』

「誰がドリルよ!?」


 思わず突っ込むベルだけど、それどころじゃあないからね!?見るからに大口径のロングバレルな砲身は目測四二センチ……五十一センチ砲くらいはありそうだよ!大和かな?武蔵かな?ふふ、もしかして信濃や紀伊なんてことは流石にないかなー!そういうわけで、木札を一つヒョイと投げておく。ゴーシュー!エキサイティング!……うん、こんなもんかな?


「ま、真人様効いてないです!やばいです!ぜ、絶対にやばいです!」

「にゃー。あれって確か水将軍ジョーンズの奥の手でめったにお目にかかれないって話なのになー。うん、勝手に持ち出してる?」

「死に、戻りしたら……戻るの、大変……そう」

「はうぅ……!」


 ロベリアちゃんとクロエが顔を真っ青にしている。苺ちゃんは現実逃避中でビオラちゃんは気絶しちゃったようだ。そっとパラソルの下に寝かせてあげておこう。


「うぷ、き、気持ちが、悪……」


 そしてサラさんは違う意味で顔色が悪い。うん、調子に乗って飲むからそうなるんだよ?レモン水あるからゆーっくり飲んでねー。


「いやいや、落ち着いて介抱せずに、あれ!アレをどうにかしないと!」


 うんうん、確かにアレはやばいものだ。ここに打ち込まれれば逃げ出す間もなくあたり纏めて吹き飛ばされるだろう。うん、打ち込まれればね?


『撃てぇー!んきゃあああ!!??』


 爆音と爆風と爆裂する衝撃波が海面を揺らし、発射したはずの艦橋が見事に吹き飛んだ。艦橋に乗ってたアーリアちゃんも爆風と衝撃波吹き飛んでる!う、うん。あれは死んだかなー?


「あぷ!あぷ!い、一体何がぁ!?」


 どうやら無事のようだ。髪の毛がチリチリになってるけど?ううむ、流石魔王バアルの娘!頑丈だな?


「ど、どうして、まさか先ほど投げた何かで?」

「んー、まぁ砲身に詰め物をね?暴発とかして機関室が吹き飛ぶなんてことはないけど、銃身が破裂してくれたらここまでは飛ばないからね。破片は飛んできてたけど!危ないな!!」

「やったのは真人様ですよね!!」


 砂浜にはたくさんの破片がまき散らされているけど、どうやら魔獣戦艦が現れた時点で避難していたらしく被害はなさそうだ!うん、一件落着?


「そうは!ぜー……問屋が!ぜぇ……おろさ、ぜぇ……ないですわ!」


 びしょ濡れで息を切らしたアーリアちゃんがいた。あそこからここまで泳いできたのか!ううん、数百メートルはあったと思うんだけど。うむむ、この子……できるっ!


「ふ、ふふふ、一人でここにやってくるだなんて蛮勇もいいところね!さぁ、やってしまいなさい!」

「え、やだよ?」


 ビシリと何でか支持を飛ばしてくるベルの言葉をサラリと躱す。あ、はいこれバスタオルね。


「何でですの、真人!?というか普通にタオル渡してるし!?」

「んふー、優しいですわ。感謝します、ええと……まなと、真人……。勇者真人!?お父様を倒したあの!?」


 え?俺ってば有名人なの?んふふ、なんだか照れちゃうなぁー!


「ここで、このお方を殺せば、私が魔王候補筆頭ですわ!お覚悟を!!」


 スルリと水を繰って無数のサメの影を生み出していく――けれどもそれは水だ。うん、残念だけどその程度の魔力で編まれた水ならば、制御を奪うなんて訳は無い。


「へ、あれ?なんでこの子たち私を見つめているんですの?きゃああ!?サメが蛇に!?にょろろって!や、やだ!変なところにっ!」


 だからサメから蛇に変えてにょろろっと捕まえさせてもらう。うん、露出も高めなせいかなんだかエロいな!おっと水着が――


「ズラシちゃダメですからね?」

「ダメにゃ」

「ダメ……だよ?」

「まぁ、流石に私の妹ですからね。その、流石にそれ以上の辱めは……」


 なんだかジトられている。うん、事故だからね!俺のせいじゃないから!蛇さんのせいだよ?操ってるの俺だけど?はい、ありがとうございます!


「うぅぅ、どういうことなのです!どういう事なんですの!何でこうなっちゃったんですの!私は魔王様になって叔父様のお役に立つはずでしたのに……あんっ!だから変なところを触らないでくださいまし!ふぁん!?」


 彼女の叔父様それはつまるところは水将軍ジョーンズのことだろう。彼女の母親がジョーンズの親類だったからこそ、あの魔獣戦艦を持ってくることが出来た。うん、どう考えても過剰戦力だけど、その所はどうなのかな?


「そ、そうなのですか?私にはこのくらいでなければ魔王は倒せないとお聞きしておりましたので、艦長にお願いし倒して。ようやっと出航してもらえたのですわ!」

「その戦艦は悲くも沈んで行ってるみたいだけど?」

「え」


 アーリアちゃんが振り向くと船首が一度上を向いた後、そのまま沈みゆく魔獣戦艦の姿があった。


「ええ!?まま、待って!沈まないでくださいまし!?沈んだら叔父様に叱られちゃいます!って、そんなことより船長!?せんちょおおおおお!!!」


 うん、大丈夫大丈夫。脱出は完了してるみたいだしね。……船長の姿があるかは知らないけど?


「まぁ、沈んだところで大丈夫だと思うけどね。あの船の船長って魚人族だからエラ呼吸もできるし?」

「それなら安心だね!」

「あ、ああ、完全に海の底に……」


 水底に沈んでしまった魔獣戦艦さん。うん、魔獣戦艦だからアレも魔物だったのだろう。海の底に沈んでしまったから確認するには潜らないといけないんだけどね?釣り上げるというのもワンチャン……あるかな?……うん、無理か!

今日は早めに

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ