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勇者だけど大魔王城で執事やってます。え、チートってもらえるものなの?  作者: 黒丸オコジョ
第三章:炎の龍と温泉と、勇者な執事でベストマッチ!
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11話:落とし物はきちんと交番に届けないとダメだけど近場に交番が無かったらどうすればいいかすごく悩むよね?

 犯人は現場に必ず戻ってくる。

 そんな格言めいた言葉をどこかで聞いたことがある。


「そういうわけでやってきました町のはずれ?」

「外れもはずれの川のそばやけど、いや、ここで出たって話を聞いていたんやし、最初にここに来てればよかったんとちゃうん?」


 うん、確かにその通りだけど、俺の中のコスモとかガイアとかもう一人のボク的なアレが墓地に行こうってささやいたんだよ!ぶっちゃけ勘?


「とてつもなく非科学的ですが、真人様の勘は馬鹿にできません。事実、ゾンビが現れたわけですし」

「ううん、確かにその通りやけどなぁ……」


 なんだかマネちゃんはどことなく納得できない様子だ。

 まぁ仕方ないね。だって、勘が当たるか外れるかなんてしょせん運の問題なんだよ。俺は運がいいからね?神様が分けてくれてたしね!まぁ、その運も尽きてる気もしないでもないけどね?大魔王城だと毎日コロコロされてたし!全部大魔王が犯人だよ!!


「それは置いといて、兵隊さんが規制線張っててその現場に入れんみたいやけどどうするん?」

「そこはきちんと書面を提出してあるから問題ないんだよ」


 うん、許可が出るまでにちょっと時間が必要だったけどね!


「んー、ん?もしかして墓地に行ったのってその時間をつぶすためやったり……」

「さぁ、中に入ろう!もふもふサラマンダーさんも早く行けって急かしてるしね!」

「図星かいな!!って、結局ついて来てもーたんやな、その子」


 モフモフとマネちゃんが背伸びしてサラマンダーをなでなでする。うん、俺の頭を気に入っちゃったのか離れようとしないんだよ。なんでか知らないけどシャンプーの香りがしないでもないし、どこかで飼われてる子なのかな?


「いや、それはあらへんよ。サラマンダーは炎の精霊やから、いわばフレイア様の子供みたいなもんや。せやからこの領では基本的に不干渉やから、野生のままに暮らしてる子がほとんどや」


 なるほど、見た目そのまま動物なわけだ。


「真人様ですね。お話は大臣からお聞きしております」

「うむ、よきにはからあいたぁ!うん、足を踏まないで欲しいな!」

「はいはい、ふざけてないでお仕事するでー」


 ううん、一度行ってみたいセリフだったんだけどなー。向こうの世界じゃ偉ぶる暇も無かったし?はっそういえば俺割と今の立場って偉いよね?偉い気がするけど、そんなことも無いからおかしいな?ううん、領のほとんどを取り仕切ってるのにフシギダナ?


「それでは今回も先ほどと同じく魔力の反応をサーチいたします」


 すぅ、と目を閉じてサテラさんが衛星とアクセスを開始する。よし、今のうちにサラマンダーをもふっておこう。もふ、もふ、もふ、うん、かーわいいなぁ……。


「きゅー」

「うん、大丈夫。君がやろうとしてたことは大体察してるから」

「きゅ!?」


 うん、なんだか驚いた顔をしてる。だって、わかりやすいし?


「んん?何の話や?」

「この子がゾンビに一人で挑みかかってた事をほめてあげてたんだよ」


 そう、敵意をもってあの境内に入ろうとしてしまった。だから結界に阻まれて吹っ飛ばされたわけだ。うん、やる気が空回りしちゃうタイプかな?大丈夫だぞ、俺が何とかするからな!


「きゅー……」

「あ、あれ?なんで今度は涙目なんだ!?俺なんか変なことしたかな!」

「はは、うれしかったんとちゃうか?それにしても不思議な子ぉやな。前までこっちに住んでた時には見たことも無い子やし、最近生まれたんかなぁ?」


 確かに小さいし、フレイア様の本気モードと比べても、なんだか子供って感じがする。こう、丸っこい感じがなんともキュートでうん、もふ、もふ、もふ。


「真人様、サーチが完了いたしました」

「もふ、ご苦労様」


 おおっとサテラさんの目がジトだ!ありがとうございます&(アンド)ごめんなさい!


「それで結果は?」

「微々力ながら魔力反応のある小石を発見しました。おそらくこれかと」


 やはりあった。そうなると他のところでも同じく見つかる可能性が高い、というか確実にあるんだよ。


「そうなると犯人はやっぱり墓所の奴と同じかいな」

「だろうね。まぁ、問題は目的だよ。目的」


 計画的なのか何も考えていないのかがわからない。墓所ときて町のはずれの河原、か……。あれ、石碑?


「ねぇ、マネちゃん。ちょっと聞きたいんだけど、この場所ってもしかして、もしかしなくても昔の処刑場だったり……する?」

「うん、せやで。とはいえ、かなーり昔やけどな。最近だと縁起が悪いーいうて覚えてる人もかなり少ないんとちゃう?特に最近は観光がさかんやし」


 そう、そのせいで石碑に逢ったはずの文字は削られ、何があった場所かまではわからなくされていた。


「町の人たちがここの場所の事を処刑場と言いたがらなかったのも納得なんだよ。なるほど、俺たちがこの領の外から来た人だって知ってるからこそ、話したくなかった訳なんだよ。けれども、しかし、そうなると、うん。次の現場に急ごう。答えは見えてきた気がするけど、情報がもっと欲しいんだよ」

「え、あ、ちょっとぉ!?」


 まだ足りない。全然足りない。目的は見えてきたけど、手段も見えないし犯人なんて影くらいしかわからない。あと、()()()()()()()()()も?探すものが山盛りだな!

遅くなりましたぁ!!OTL

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