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勇者だけど大魔王城で執事やってます。え、チートってもらえるものなの?  作者: 黒丸オコジョ
挿話:魔王姫と姫騎士たちと女子力と
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魔王姫と姫騎士たちと女子力と6

「うん、すっごくかわいい。サクラちゃん超かわいい。マジ可愛い。結婚して?」

「します!えへへ♪えっと、それじゃあ――」

「それじゃあ!やなくてやな!うん、姫様?真人さんが着て嬉しいんは分かるんやけど、眼帯外すのはアカンて!うちら魔眼の耐性あらへんのやからね!」


 おっといけないサクラちゃんが可愛すぎて周りが見えていなかった!うん、ごめんね椿さんにマネちゃん!あれ?マネちゃん、マネちゃーん?し、死んで……!


『……ない。だいじょぶ』


 ほっ。大丈夫らしい。確認ありがとね、エルちゃん。


「それにしてもあんな忙しいなかよう戻ってこれたなぁ」

「うん、戻りたくても戻りたくて仕方なかったんだけど、気づいたら死んでて、戻ってた?ヤバイね!」

「過労死!?まさかのゲームオーバーですか!?」


 うん、ゲームの開発で死んだんじゃないけど、過労死しちゃったんだよ!まぁ、どこぞやのゲーム会社の社長さんと違ってライフは無制限らしいから気にすること無いんだろうけどね!こう、胸がね、キュウってなってね……。


「あ、あかん、真人はんの目が死んどる……」

「うん、死んだあとまた大魔王に殺されたしね!さっきもこの説明したなぁ……。うふふ」


 殺されるのにも慣れてきたけどね!うん、殺されるのに慣れるって色々とおかしいよね!こちとら殺されないプロだったんだけど、殺され過ぎて慣れてきちゃったんだよ!まぁ、それでも殺されないように全力必死なんだけどね!必ず殺されるけど!!あ、必至だ!


「まーくん、ごめんなさい。私がお仕事を手伝えればいいのに……」


 サクラちゃんがしょんぼりと頭を垂れている。うん、大丈夫だよ。悪いのはサクラちゃんじゃなくて、あんな風にしたくそったれ(魔王バアル)だからね。そもそもアイツが馬鹿やらなかったらそれなりには回っていた算段なんだし。もうね、本当にガッタガッタのグッチャグッチャだったの。うん、本当に今のレベルに戻っただけでも相当頑張ったよ。領民のみんなも、くっころ勇者三人組にクロエちゃんと玲君とゆかいな魔法少女勇者三人組に加えてケロベロスの兄ちゃんとその他大勢がね!うん、頑張った人多いな!あ、あと俺もかなり頑張ったから!


「まぁ、真人はんは頑張りすぎやし、少しくらい休んで行きーな。はい、これ姫様が作ったクッキー」

「マジで!あむ。ウマー!マジ美味い!ああ、疲れた体に甘味が効くよ!ドライフルーツがすごくいいアクセントだよ!てか商品レベルじゃないかな?マジすごいよサクラちゃん最高!」

「も、もう、えへ、そんなに褒めてもお紅茶くらいしかだせないですよぉ」


 テレテレとしながら紅茶を淹れてくれるサクラちゃん。ああ、点て方も完璧だよ!


「マネ!マネッチア!はよ起きてや!うちだけやとこの空間に耐えられへん!マネちゃん!マネー!」

『くっき、おいし……』


 椿さん?エルちゃんいるよ?だから俺とサクラちゃんと椿さんだけじゃないよ!大丈夫!!


「大丈夫やあらへん!というか、エルちゃんクッキー食べるのに夢中でこっちの話全然聞いてへんやん!突っ込み役のマネッチアがこのままやとうちが突っ込みきれんくて死んでまう!」


 関西人な言葉遣いのサガというやつかな?うん、関西の人は隙があると突っ込み入れてくるし、話には落ちを求めてくるんだよ!思い出話になんでも落ちがあると思ったら大間違いだ!あ、でも俺の思い出落ちてばかりだったよ!物理的な意味で?


「う、ううん、あれ?なんで真人さんがいるんや?もしかしてアタシ、死んで……」


 目が覚めてからの開口一番ひどい物言いじゃないかなマネちゃん!


「というか、なんで俺がいると死んでる事になるのかな?そこのところ詳しく聞きたいんだけど」

「そら、真人さん言うたら死に芸が板についとるからやな!」


 こりゃ一本取られたな!あははは……。うあああん!俺勇者なのに扱い酷くないかな!死にたくて死んでるわけじゃないんだよ?というか、犯人はいつも一人!真実もいつも一つ!じっちゃんの名に懸けなくても大魔王の趣味に付き合った結果がこれだよ!く、せめて土管から出られたらもっとネタにできたのに!


「あ、よかったアタシ生きとったわ。うん、姫様の入れた紅茶美味しいわぁ」

「ふふ、ありがとうございます」


 んん、話聞いて欲しいな!無視って一番悲しいからね!ネタとボケをスルーされると泣いちゃうよ?


「まぁ、そんなことはどうでもいいので、そろそろお戻りになられる時間ですよ、真人様」


 振り向くとサテラさんがいた。


「あ、うん、えっとね、サテラさん?俺もう少しサクラちゃんとお仕事のお話をしていたいなって?ほら、実際に顔を突き合わせてお話をするって大事じゃあない?」

「大事ではありますが、真人様が死んでしまわれたので作業の大部分が滞っております。桜の巨木の枝の追加回収も完了いたしました。クレオさんから(アラクネの糸)もいただいております。さあ、領に戻りましょう」


 さすが俺のメイドさん!仕事が早くて完璧で優秀だ!

 うんう。でもね?その、えと、もうすこーし、そう、もうすこーしでいいからここでサクラちゃんとのんびりお話したいなって?


「申し訳ありません。ロベリアさんからのご命令ですので」

「ちょっとまって!俺よりもロベリアちゃん優先なの!?」

「先輩の命令は絶対とのことです」


 ロベリアちゃんがいつの間にか俺以上の権力を手に入れていた!あ、あれ、おかしいな?俺って主だよね?ご主人様だよね?立場逆転してないかな!


「そういうわけで、オウカ様。失礼いたしました」

「う、うん、もう少しでいいから優しくしてあげてくださいね?」


 ありがとう、本当にありがとうサクラちゃん!また帰ってくるからね!死に戻りは嫌だけど!サクラちゃんに逢いに帰るから!あいるびーばあああああああああああああく!


 あ、そろそろ首根っこ持ったまま引きずるのそろそろやめて欲しいなって?苦しいよ!

遅くなりました。

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