#26 同じ転生者
皆さん、こんにちは!アオです!
「元の世界へ戻るために~とある部活と異世界召喚について~」をどうぞ!
「何もどうも言葉の意味そのままだよ。私も透と同じ転生者ってこと」
「てっ、転生者って……えっ、しおりはこちらの世界の人じゃないのか?」
これまでずっとそのつもりで接してきていたためパニックになっている。
「私もそう思っていたんけどさっき急に思い出してね、転生者だって」
そんな"フッ"と突然思い出すものだろうか。そしてなんでそこまで
平常心でいることができる。そう思っているとさらに衝撃の告白が。
「これまでの透の口癖や性格、そしてひたすらに攻撃するってちょっと
いやだいぶ、脳筋よりの作戦からエイン・ルクシアよね」
「はっ!?なんで元の世界での俺の名前を知っているんだ!?」
「私もさっき自分を思い出したところだからあれだけど
エインと同じ冒険を共にしてきた私がセフィア=レーンよ!」
高らかに宣言する彼女の姿に俺はぼーっとしていた。
「えっ、せっ……セフィア=レーン!?お前なのか!?」
驚きのあまり、開いた口がふさがらない。
でもよく考えてみれば確かにセフィア=レーンかもしれない。
前の戦闘で繰り出していた前詠唱がある呪文はセフィアの
得意呪文だったはず。聞き覚えあるなとは思ったけどまさかな……
「私がなんで長い間、元の世界の記憶がなかったかはわからないけど
このダンジョンの目的である生徒会長に会えばわかるはずよ」
「……そうだな、仲間がセフィアとはとても頼もしいよ。一緒によろしくな」
「何よ、元のしおりじゃ頼りなかったって言うの?
私も結構活躍していたはずなんですけどぉ~?」
「わかったって、とりあえずこのダンジョンを攻略するぞ!」
「言われなくても攻略してやるわよ!」
まだまだいろいろな謎が残っているがそう言って俺たちは
ダンジョンへ足を踏み入れた。
ダンジョンの中はまるで迷路の作りにそっくりだ。
「こりゃあ結構迷いそうだな、あっ宝箱がある」
「こっちの世界にも全く性格も変わっていないわね……中がミミックの
可能性も考えなさいよ。それに生徒会長が敵に塩を送るような行動を
するのか怪しいからもっと注意深く……って聞いてるの!?」
セフィアがごちゃごちゃ言っている間に俺は宝箱を開ける。
そこには立派に磨き上げられていた剣が入っていた。
「お~!これでやっと通常の攻撃にもダメージが期待できそうだ!」
「たくっ、お助けアイテムだったからよかったものの本当に注意してよね」
このやり取りがかなり懐かしく感じる。元の世界ではこのテンション感で
こうやってダンジョンの散策やモンスター討伐を行っていた。
「なんだか元の世界に戻ってきた感じがするな」
「何を言っているのよ。まだ元の世界に帰れていないでしょ。さっさと進むわよ」
そういうことじゃないんだよなと思いながらセフィアに着いて行く。
しばらく歩いて行くと目の前の大きなクマのようなモンスターが出てきた。
「っ、アイスギヴ!からの切りつけだ!」
そう言いながら俺がクマの方へ攻撃をしかけると大きな手で俺は体に
たたきつけられてしまった。激しい痛みが体を襲う。
「何やってるのよ、アイスバーニング!アイスショット!」
セフィアは一気に二つの呪文を唱えて攻撃をたたみかける。
「ほら、脳筋なんだからさっさと立って戦いなさい」
うっ、いつもよりも俺への扱いが結構ひどい気がするのは気のせいなのか。
俺は痛いのを我慢して何とか立ち上がる。そして腕や腰が少し氷漬けに
されているクマに切りかかる。氷の影響もあってかやっと攻撃がきまった。
「サンキューアシスト、めちゃくちゃ助かるよ」
「もちろんこいつが氷弱点ってことを覚えていたからね。
一気にこの戦い終わらせるわよ!」
最初に謎の生物を見たときにおびえていたしおりの姿は完全になく
今のしおり、いやセフィアは完全に頼もしいパートナーだ。
それからほどなくしてモンスターの討伐に成功した。
「全然戦っていなかったけど結構体が覚えているものだね」
「ああ……でも気をつけろよ、脳内で動かせるようなシミュレーションが
できてたとしても体が追いつかない可能性があるからな。とくにセフィアの
場合は体力の調整をミスったら終わりだからな」
「わかっているわよ、しっかりとしおりの時の記憶もあるから大丈夫!」
にしては結構な魔法を放っていたから本当に大丈夫か心配だ。
今のこの状況では先生たちもこのダンジョン内に入ることができないだろうし
誰かに助けを求めることもできなさそうだ。
「なんでもいいが絶対に無理だけはするなよ、絶対にな」
念には念をと思って俺は二度同じことを言う。
「わかっているって……あんなところに盾が落ちてる」
しおりは若干警戒するようなそぶりを見せてゆっくりと近づいていく。
「これくらい何の問題もないって……っうわっ!なんだこの大量のモンスター!?」
盾を持ちあげるとアリくらいのサイズの小さなモンスターが無数いた。
「ファイア!」
俺が気味悪がっているとセフィアは盾に向かってファイアを放つ。
これで焼き殺したのか……
読んでいただきありがとうございました!
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それでは次回お会いしましょう!アオでした~!




