#27 謎の強敵
皆さん、こんにちは!アオです!
「元の世界へ戻るために~とある部活と異世界召喚について~」をどうぞ!
「エインが私の心配をするのはわかるけど、私だってあんたの心配
しているんだからね。さっきの言葉そっくりそのまま返すわよ」
「……だな、悪かったよ。とりあえず先へ急ごう」
俺はそう言ってさっき拾った盾を構えて奥へと進んでいく。
進んでいってもモンスターがいなく徐々に道が狭くなっていく。
「嵐の前の静けさって感じで嫌ね……それに道も狭くなってきているし……」
セフィアが不安まじりのため息をつく。
すると奥から"コツコツコツ"と足音が響いてくる。
「っ、何かいるぞ」
俺は小さな声でセフィアに合図する。いつでも戦闘に入れる準備だ。
そこにはスーツを身にまとった俺たちよりも少しだけ背の低い人がいた。
「こんなやつ、元の世界にいたか?」
初めてみるモンスターなのかわからない者に俺はセフィアに問う。
「いや、いなかったはずよ……何なのかしら」
「そんな小さな声で話さなくても私の耳には届くわ、ポイズンフィールド」
その魔法が唱えられた瞬間、俺たちは体中に苦しさというかだるさが来る。
「っ、こ、この症状……毒か」
体力がじわじわと削られるこの感じ元の世界でも体験したことがある。
「フフフッ、その通りよ。ポイズンショット!」
間違いないこいつはモンスターだ。モンスターから放たれた紫色の矢を
俺たちはかわしてすぐに攻撃を開始する。
「サンダギヴ!」
こいつの弱点が何なのかわからない。勘で雷属性を付与させたが大丈夫か。
心配になりながらもモンスターへ攻撃する。しかし一発かわされてしまった。
俺たちよりも身軽そうに動いているその体はまるで人間の限界を
超えたようなモンスターだった、気味が悪い。
「目の前のものを抹消せよ!メテオ!」
セフィアが魔法を唱えた瞬間ダンジョンを貫通した隕石が
目の前のモンスターに直撃する。それと同時に床に設置されていた
紫色の地形が排除されていった。
「どうやら、こんなところに上級魔導士が……」
そう言ってモンスターは何やら考え込むような動作をする。
次の瞬間、俺は激しいめまいやけだるさを感じた。
そのままどうすることもできずに地面に座り込んだ。
「っ、エインに何をしたのよ!
炎の精霊よ我に力を貸したまえ!全てを焼き尽くせインフェルノ!」
魔法を唱えたセフィアは少し冷静ではいられなくなっていた。
「おっと……結構危ないわね、私はこれで失礼するわ!」
「逃がすか!フリーズウォール!」
「おっ、でもこのくらいの壁は余裕だからね~。バイバイ~」
「くそっ、何よあのモンスター何がしたかったのよ……エイン大丈夫!?」
すぐにセフィアが俺の元へ駆け寄ってくる。
しかし俺は体を動かすことすらままならない状況だ。
「えっと……ヒール!ヒール!ヒール!」
セフィアの回復魔法を受けたおかげか少しずつ体力が回復しているような
気がする。でもそれと比例するようにしてセフィアがきつくなっているのが
わかった。わずかに回復した体力を使って言う。
「や、やめろ……たい、りょく大事に、しろ」
「いやよ、何かあるはずよ……えっと何か何か」
セフィアが回復魔法を探している間も時間経過で俺の体力が
減っていく。もしかしたらさっきあのモンスターが考え事のような
動作をしていたのはこれだったのかもしれない。
毒以上に体力の減りやしんどさがある。こんなの元の世界ですら
経験したことがないような感じだ。
俺はここで終わるのか。結局生徒会長が何を目的にして何のために俺たちを
こちらの世界へ転生させたのかすらわからずじまいか……
もしかしたらこれで死んだら元の世界に帰ることができるかもしれない。
どんな手を尽くしてもわからなかったんだ。そうあってほしいと願っている。
「そなたの行動をたたえよ、大神官様よ今こそ我に力をお貸しください。
スペシャルヒール!」
意識がだんだんとなくなってきたその時、かろうじて聞こえた魔法に
俺は耳を疑った。みるみるうちに自分の体力が回復していくのがわかった。
「なっ、なんで?」
セフィアは魔導士だ、回復魔法はかろうじてヒールを覚えているくらいで
それ以外はなかったはずだ。なのになんでだ?
「よっ、よかったぁ~……」
「あ、ありがとう。大丈夫か、おい!おい!」
安心のあまりかそれとも体力を消費しきってしまったのかわからないが
ゆっくりと地面に横になるセフィア……何とか息はしているようだ。
少し待つか。そう思いはセフィアを見守った。
どれくらい時間が経っただろうか。ウトウトして途中で寝てしまったようだ。
それに変な恰好で寝ていたためか体の節々が痛い。
これが戦闘に響かないといいが。すると隣にいたセフィアも起きる。
「ん~!って私たち何やっていたんだっけ?」
「ダンジョンの中だよ……体力は大丈夫そうか?」
「うん、何とか初めて使う魔法だったから少しきつかっただけ」
「驚いたよ、まさかヒール以外の回復魔法を唱えられるなんて」
「調べたらその魔導書に載っていたからね……でもそう簡単に
唱えて良い魔法じゃないわ」
読んでいただきありがとうございました!
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それでは次回お会いしましょう!アオでした~!




