#16 学校の図書室
皆さん、こんにちは!アオです!
「元の世界へ戻るために~とある部活と異世界召喚について~」をどうぞ!
事情聴取をされて、やっと解放されたときには日が暮れていた。
「あ~疲れた~!!楽しかったね!」
同じタイミングで学校から出たしおりが伸びをしながら言う。
「……楽しかったか、間違いなく普通の人だったら無理だろうけどな」
「今の透が普通じゃないのはまだしも、私は普通なんですけど!」
「悪い冗談だよ、にしても結局手がかりはなかったか」
「あっ、それなんだけどさ。まだ行ったことがない図書館あったよ」
しおりにそう言われて一瞬は期待したものの俺は
「どうせフィクションとしか書かれていない本しかないだろう。
だったら行くだけ無駄だ、もっと良さそうな方法を探した方が良い」
「透がさ、透になったのって何だと思う?」
「……?しおりは何を言ってるんだ」
「真面目に返されるとなんか私がバカみたいに見えるからやめて。
別にさ私たちがいるこの学校の生徒じゃなくてもよかったと思うんだよね」
「どういうことだ?」
しおりの言っている意味が分からず俺は問いかける。
「ん~と、だから透っていう人間じゃなくても別の人の体に乗り移る?みたいなの
でもよかったんじゃないかって思って。それでひょっとしたらこの学校と
何か関係あるかもしれないなって思って」
「なるほど、確かにしおりが言うことも一理あるかもしれない」
「うん、透が秘密を打ち明かしてくれたくらいから少しだけ思っていたんけど
今回のこの件があったからそうなんじゃないかって思って」
ここまで何回もこの女の意図がわからないことがあった。でもこうやって
しおりの推理を聞いていると別の意味で意図がわからないことがある。
「しおりすごいな。俺よりも手がかりになりそうなことを見つけて」
「全然そんなことないよ。ただ透の役に立ちたいだけ」
"だけ"とは言ったが、その言葉の中には昔の透に対する想いが含まれている。
「俺が元の世界に戻ってさ、透が透自身に戻ったらお前が想っていること
全部言ってやれ、別の世界にいる俺が言えることじゃないけど
やらない後悔よりやった幸せだろ?」
「フフッ、なんかおじさんくさい言葉使ってるね」
「おっ、おじ!?これまでももともと24だけどな!」
なんて会話をしているとあっという間に家につく。
「じゃあ明日、学校の図書室よろしくな」
「もちろん!図書委員の私にお任せあれ!」
おそらく冗談ぽく言っているようだが、俺にはとても頼もしく見えた。
家に帰ると、親から質問攻めがおこわれた。
学校からの連絡では生徒は帰らせたとあったが、俺が帰ってきて
なかったため心配したのだろう。透は家庭が恵まれているな。
その日の夜、久しぶりに元の世界に帰る方法を調べてみようと
思う気力が起こってインターネットをあさっていた。
その時にしおりから連絡が入ってた。
「学校から連絡が届いてたいけど見た?」
連絡?しおりから送られたきた画像を見てみると……
そこには赤文字で"臨時休校"と記載されていた。
「今日の騒動が結構、問題になったみたいで臨時休校だって」
元の世界ではこんなことなかったが字から推測するに緊急事態が
起きたためしばらくの間、学校はなしということだろう。
別にそれがどうした……ってそういうことか。
「もしかして図書室にも入れなくなったのか?」
「うん、学校が休みだからね。仕方ないわ」
くそっ、なんでこういうときに限って悪い流れが来るのか。
抗うことのできない運命に怒りをぶつけながらいつの間にか俺は眠っていた。
翌朝、昨日の出来事が夢だったかのようだった。でもしおりとやり取りした
メッセージは残っているから夢ではなく現実ということだろう。
……そういえば、こちらの世界で見たスケルトンと元の世界で見た
スケルトンは戦っているとき全く同じかと思ったが、こちらの世界のスケルトンは
妙に骨の音が響いていた気がする。何か別の生物の骨なのだろうか。
しかし最有力手がかりがありそうな、学校の図書室が使えないとなると
今日はやれることがなさそうだな。インターネットでもう一度調べてみるかと
思ってネットを見ていると昨日の学校の出来事のニュースがあった。
"高校に謎の生物現る!臨時休校の背景とは"と書かれていた。
内容を見ていると俺たちが体験した内容が刻まれていた。おそらく先生たちが
答えたのだろう。読んでいくと生徒会長の声も書かれていた。
"「皆さんの命が最優先なのでけが人が出ず無事でよかったです。
少しばかり力が暴走してしまったみたいですね」と答える生徒会長。
これから学校には県の教育委員会臨時部が入る予定です"とあった。
その記事に目を疑った。"力が暴走してしまった"?普通に考えれば
こちらの世界でいわゆる中二病みたいな扱いを受けるだろう。
しかしあの場にいたこととニュースの取材でこんなことを答える生徒会長という
二つの点がなんだか心をもやっとさせていた。
そのころとある部屋で一人の女子が本を広げて考え込んでいた。
「今回も計画は失敗してしまった、でもある意味成功だ」
読んでいただきありがとうございました!
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それでは次回お会いしましょう!アオでした~!




