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The Best Youth 〜君と一緒に〜  作者: ダークキング


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プレゼント選び、君に似合いそうなもの

「終わったね」

「たった四日間だけどな」

テスト最終日の帰り道。

短いはずの四日間が、やけに長く感じられた。

「みんなに連絡しないとね」

「クリスマスパーティのことか?」

「うん」

楽しそうな直美。

テスト終わりに直美がこんなに楽しそうな顔するの初めてかもな……。

「みんな来れそうかな?」

「多分大丈夫だろ」

「いつも集まってるメンバーだしね」

「時間はどうするの?」

成美が少し考える。

「十一時くらいから始めようと思ってる」

「いい時間じゃね」

「それと……プレゼント持ってきてほしいの」

申し訳なさそうな顔になる成美。

「プレゼント交換か」

「いいじゃん。面白そう」

みんなの賛同で、成美の表情も明るくなる。

「男女共通のやつがいいかな?」

「まぁ、誰に当たるか分からないし、各自センス勝負だな」

そんな話をしていると、成美の家の近くに着いていた。

「それじゃあ、また月曜日」

「ああ、じゃあな」

「バイバイ、成美」

「うん、バイバイ」

「帰ったら信夫に連絡しないとな」

「私も沙樹に言っとくね」

そういや直美も携帯買ったから、連絡しやすくなったんだよなぁ。

「直美も携帯買ったんだよな?」

「うん。でも学校には持ってきてないよ」

「バレなきゃ大丈夫だろ」

「バレたら困るもん」

「……確かに」

そんな話をしているうちに、桜マンションの近くに着いた。

「それじゃあ、私こっちだから」

「ああ、またな」

「またね、麻衣子」

「うん、バイバイ」

「可織にも伝えとくか」

「そうだね」

「しっかし、プレゼント選ぶの久しぶりだな」

「小学校以来じゃない?」

「まぁな。でも今回は――」

「誰に当たるか分からない、でしょ?」

「そういうこと」

「それじゃあ、また月曜日にね」

「ああ」

クリスマスプレゼントか。

誰に渡るか分からない――

そう思うと、少しだけ選ぶのが楽しみになる。


「ただいま」

「あ、お兄ちゃん。おかえり」

可織はすでに帰って来てるみたいだ。

「可織、クリスマス予定あるか?」

「特にないけど、どうしたの?」

「成美の家でパーティやることになった」

「いいね、楽しみ」

「あと、プレゼントも用意してくれ」

「交換するの?」

「そんな感じだ」

「誰宛?」

「ランダム。だから一応、男でも使えそうなのにしとけよ」

「分かった」

「後、七海ちゃんにも連絡頼む」

「了解」

その後俺は信夫に連絡をした。

直美からの連絡で、沙樹も来れると連絡があった。

七海ちゃんも来れるとのことなので、また全員集まれる。

みんなで過ごせるクリスマス。

……楽しみだな。



「おはよう!」

「おはよう」

月曜日、今日は終業式。

「二人とも、プレゼント買った?」

麻衣子が興味津々に聞いてくる。

「私はもう買ったよ」

「俺はまだ。今日行く」

「私もまだなんだよね」

「じゃあ帰りに探すか」

「成美はもう買ってそうだよな」

「どうだろ?」

「でも、あの感じだと準備してそう」

「提案者だしね」

「それはある」

「おはよう」

「おはよう」

「今日で二学期も終わりか」

「早いよね」

「成美、プレゼントは?」

「もう買ったよ」

「やっぱりな」

「え?」

成美は少し驚いた。

「俺と麻衣子はまだなんだよ」

「何がいいんだろうね」

「今回はセンス勝負だな」

「そうだね」

「今日一日で決めるしかないか」

「私もそうする」

「でも……一緒に買いに行くのはナシだからね」

いつもより、厳しく言う成美。

「分かってるって……」

「そこは守らないと意味ないもんね」

帰りに何買うか考えないとなぁ……。

「ついに終わったね」

終業式も終わり、通知簿も全員赤点なし。

明日から、待ちに待った冬休みだ。

「冬休みはあんまり長くないけどな」

「でもイベント多いし、楽しみよね」

麻衣子が笑う。

「明後日はクリスマスパーティだし」

「楽しみだな」

「いつものメンバーなら、間違いなく楽しいでしょ」

クリスマスに初詣はつもうで。冬休みは短いが楽しみは多い。

「それじゃあ、当日またね」

「ああ」

「バイバイ、成美」

「三人とも、遅れないでよ?」

笑顔で帰っていく成美。

さて、クリスマスプレゼント買いに行かないといけないわけだが、

「麻衣子は帰ってから買いに行くのか?」

「うん。ちょっと休んでから行くつもり」

タイミングが被ったらダメだから、麻衣子がすぐに行かないなら、俺はこのまま行く方が良さそうだ。

「じゃあ俺はこのまま行くか」

「どうして?」

麻衣子が不思議そうに首を傾げる。

「時間被らない方がいいだろ?」

「確かに」

「じゃあ、俺は商店街で探してくるわ」

「いいの見つけてね」

「頑張って」

「まぁ……あればな」

「じゃあね、光ちゃん」

「バイバイ」

商店街に着いたはいいものの、どこから見ればいいのか分からない。

「とりあえず、こういうのは一軒いっけんずつ見ていくしかないか……」

そうつぶやきながら、目についた店に入っていく。

一軒目。雑貨屋。

二軒目。文房具ぶんぼうぐ屋。

三軒目。アクセサリーショップ。

……気づけば、三軒目で足が止まっていた。

「アクセサリーか……」

正直、俺とはあまりえんのない場所だ。

けれど、“誰に当たるか分からないプレゼント”と考えると、こういうのが無難ぶなんなのかもしれない。

店の中に入ると、小さなたなにいくつものアクセサリーが並んでいた。

ネックレス、ブレスレット、ピアス……。

「こういうの、どれがいいんだ……?」

見れば見るほど分からなくなる。

派手はですぎるのも違う気がするし、かといって地味じみすぎるのも味気ない。

そんな中で、ひとつのペンダントに目が止まった。

シンプルなデザイン。

小さなトップに、ひかえめなかがやき。

「……これ、いいかもな」

なんとなく目に入って、なんとなく気になった。

理由なんて、はっきりとは分からない。

――こういうの、好きそうだよな。

ふと、そんな考えがよぎる。

「……誰に当たるか分からないのに、何考えてんだ俺」

苦笑にがわらいしながら、その考えを振り払う。

けど、不思議とそのペンダントから目が離れなかった。

「これにするか」

結局、他のものも一通り見たが、最初に気になったそれ以上のものは見つからなかった。

レジで会計を済ませ、袋を受け取る。

プレゼント用にラッピングもしてもらった。

「……まぁ、悪くはないだろ」

中身は見えない。

けど、ちゃんと選んだっていう実感はある。

誰に渡るかは分からない。

それでも――

少しだけ、その瞬間が楽しみになっていた。

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