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0067 魔王の帰還1
ジュナは部屋にこもるようになった。
彼のために何もできないのだ。
布団に入って、小さな植物を作って遊んでいた時、スマホを見た。
母とのチャット。
とても楽しそうなチャットが記録として残っていた。
ジュナの頭の中にも、母の思い出がある。
ロクとは誰なんだろう?
何故、私がロクを助けなくてはいけないのか?
分からないが、そういうことになっている訳でもないのに、志願したのはこの私だ。
布団の中から、ヒョコっと顔を出す。
もう、この部屋はジュナの部屋だ。もう、この家にロクは帰ってこない。
焦る自分の気持ちが分からない。
でも。
剣、だったはずだ。なんとなく覚えている。それは、とても心強く、とても健気だった。
・・・健気だったと思う。




