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0015 旅1
「見聞を広めるため、ジュナに旅をさせなさい、だってさ。」
全魔法キャンセルと魔法のコピーを成し遂げた怪物、ジュナは(それをロクが言ったら、ロクと半日口を聞かなくなったジュナである。)
そんなことを言われた。
「一処に泊まらないの?」
「モンスターのことをしっかりしってほしくてね。」
ルナナティア・トーンはお偉いさんたちに叱責を受けていた。
「トーン家屈指の魔法の腕前のあなたが、こんな失態をおかすとは、人間すみにはあおけませんな。」
「まあ、しかし。あれには二重に結界がある。滅多なことは起こさんだろ。」
「では、ルナナティアさん、このお菓子、昨日焼いたんですが、どうぞ。」
手には、金塊。
「分かりましたわ!」
飛びっきりの笑顔でルナナティアはお辞儀をして、退場した。
「あの女は使い勝手がいいな。」
「それに比べて、あの黒羽家ときたら。」




