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コカトリス  作者: 時雨 朱
第1章 鉄の世界
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0001 鉄の世界1

いつも思っていた。

自分は人間じゃない。

人間の皮を着たバケモノだ。

バケモノよりも自分は強いらしい。

いずれ何かになる少年は暗い闇でこう考えていた。

じゃあ、自分よりすごい危険なバケモノはいないな。

じゃあ、オレは人と交わっちゃだめだ。

そして、彼は幕を自ら閉ざす。


「いらっしゃいませー。」

花屋の娘、ジュナ・黒羽は店頭にたつ。

「お客様、どの花でしょうか?」 

ジュナは笑顔満点でお客様のお答えに答えていく。

「お宅のジュナちゃんは可愛いな。」

「いえいえ、あなたの花ちゃんよりも可愛くはないですよ。」

ジュナの母、ルードナ・黒羽は答えた。

ブーケを作ると、ジュナ、娘にこう言う。

「これをあのおばあさんに届けてね。」

「はい、いつもの時間だよね。」


ジュナがおばあさんの家に入ると、おばあさんは庭で待っていた。

「あらあら、いらっしゃい、ジュナちゃん。」

「はい、いつもの花だよ、おばあさん。」

そして、花を変えると、おばあさんはおじさいさんに手を合わす。

「毎日かえるんですよね。」

「人はいつか死ぬからね、でも、諦めきれないんだよ。」

そうだと言って、封筒を渡した。

「これは、鍵?」

「知り合いがくれた何でもよく分からない鍵でね。ここの宝物庫にはいっているから、取りに行ってくれないかい?」


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