故郷の唄
その場所に何があるのだろう。
その場所に誰がいるのだろ。
一分の一の自分の中、見たことない故郷。
そこに何があるのだろう。
汚い水、小さな川、虫捕り網で小魚捕った。
そんな僕がいた時代が、どうしてこうも綺麗なのだろう。
狭い部屋、流れるブルース、世界を照らす光の様に。
こんな唄がある時代で、どうして血が流れるのだろう。
淋しい事は増えていくばっか。
背が伸びるに連れて、見える世界は汚れていった。
悲しい事は全部、思い出になった。
背が縮むに連れて、世界は何故か輝くのだろうか。
その場所に何があるのだろう。
孤独を産んで、悲しみを溜めた。
最果てにある、僕の故郷に
どんな想いがあるのだろう。
消毒液の独特の臭い、保健室、一人きりのベッド
仮病癖だったあの頃に、どうして憧れてしまうのだろう。
ヘリウムガス、人形劇、あの子を見て想った事。
疑問ばかり過ぎった事、そんな魔法も今は解けた。
つまらない事しか見えなくなった。
歳を重ねるに連れて、世界は広がり暗くなっていった。
此処には一体、何があるのだろう……
「忘れない? さようならなんて言わないよ」
「泣かないで。最後は笑って別れましょう」
あの頃知った悲しみは今でもまだ魔法のままだ。
解けない謎がまだまだある。暗くなった世界に光る。
あの頃の想い、まだ此処にはあるのかもしれない。
この場所に誰がいるのだろう。
あの頃の僕、あの日の彼女。
心の底に住んでる住民
其処にはどんな魔法があるだろうか。
この場所に何があるのだろう。
あの頃の想い、あの時の涙。
最果てにある、僕の故郷に
あの頃の想い、あの時の涙。
あの時代の気持ちのまま、幸せな僕はいますか?




