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「『……彼の用事とは?』」
彼女は一つの心当たりに辿り着いてはいたが、不確かなままそれを口に出す事は色々な意味で恐ろしく、忘れようと別の質問をしていた。
しかしそれは、避けているようで避けれていないことに、彼女はまだ気が付いていない。
「『それが分かっているなら行き場所も分かるだろ、普通。……分からねえから探してんだよ。そしたらお前を見つけて……。』」
「『…………彼のFAには?』」
「『ん?……ああ、もちろん行ったが?』」
「『……じゃあ、グループ会話は?』」
「は?」
彼は、質問の意図が分からず首を傾げる。
「『……ふ、二人でグループ会話は。……い……今、繋がってますか?返答ありますか?って言うかフレンドなってますか?オンラインになってますか?』」
(こんなにたくさん、誰かと喋るのはいつ以来だっけな……?)
突如襲った酷い目眩に、彼女はヨロヨロとその場に踞った。
「『質問多いわー。……っておい、大丈夫かよ。』」
日焼けした青年――史谷に背中を擦られ、この体で他人に触れられることに慣れていない為に彼女の背中には悪寒が走った。
「『……無理です。帰ります。』」
そう告げた瞬間、彼女はあっさりと消えた。
突然の事に史谷は戸惑うがまだ話の途中だった事に気づき、彼は後を追いかけた。




