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嘘つきは勇者の始まり。  作者: 夜音わど
ようこそ、Lairへ
12/12

10話

 僕が落ち着いたのを見計らって、うさぎさんは僕の手をひいた。

人の手がこんなに暖かく感じたのも初めてだ。

ここに来てから初めてのことばかり起きる。

うさぎさんがとあるドアの前で止まる。

ここが他の人たちがいるところだろうか・・・。

コン、コンとうさぎさんがドアをノックする。

「どうぞー」

という声が聞こえた。

ドアを開けると、男の人が二人いた。

二人とも声が出ないって感じで驚いていた。

きっとここに新しい人が来るのはひどく珍しいことなんだろう。

「うさぎちゃん、その子、何?」

茶髪の少しチャラそうなホストみたいな人が聞く。

「あー、分かったぞ。リヒトの隠し子だな。あいつ無駄にモテるからなぁ・・・。隠し子の一人や二人いたっておかしくないと思ってたんだ」

うんうんと勝手に納得している人は、長髪でがっしりしていて、武士って感じだ。

そして僕は今気づいた。ここにいる人たちの顔面偏差値が無駄に高いことに。

「うさぎさん、僕、ここには場違いだと思います」

小声で伝える。

「大丈夫、ライくん、ものすごく綺麗だから」

まぶしい笑顔を向ける。

僕が固まっていると武士みたいな人が話しかけてきた。

「俺の名前は雅。お前、リヒトの隠し子なんだろ?整った顔だな。さすがあのリヒトの子」

なぁ、そう思わないか?雅さんがホストみたいな人に聞く。

ホストみたいな人は僕に顔を近づけてきた。

「俺の名前は琉。お前、可愛い顔してるね」

そう言った。

可愛い顔、可愛い顔、可愛い顔・・・・・・・。

気持ち悪い、気持ち悪い・・・・・・・・・・・・・。

琉さんが誰かの影と重なって見える。

目の前が真っ暗になった。


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