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魔術と魔法

翌朝、普段通り日が昇る前に目が覚めたのでアランさんとケニーさんにおはようの挨拶をした。


キャサリンさんとジェニファーさんは、まだ夢の中らしい。


近くの森の中にウサギの反応があったので、アランさんに許可をもらって森に入って捕ってきた。


ウサギを見つけたらホウキで一刺しの簡単なお仕事ですから。


何度も繰り返しやっているので、血抜き、皮はぎ、解体まで、お手の物。


木の棒に刺し塩こしょうをして焚き火で焼き始める。


肉の焼ける匂いにつられてキャサリンさんとジェニファーさんが起きてきた。


肉を回しながら鑑定で焼き加減を見極めて、芯まで火が通ったところでみんなに分ける。



アタシも一口、うん、やっぱり塩こしょうだけだけどお肉は美味しいな。



朝からお肉は重いかしらと思ったが、みんなにも好評であったので、これからはチャンスがあれば、動物狩りもしよう。





朝から始めた、今日の狩りで解ったことは、杖を使って起こす魔術って自身の魔力を杖に流すので、人によりチャージ時間に差があるみたいだ。


キャサリンさんの方がジェニファーさんより、間違いなく早い。


杖を使わないと魔術は使えない。って言うかカテゴリーが違うらしい。


杖を使うのが魔術であって杖を使わないのは魔法であると言うことだ。



魔法は、詳細なイメージと力の源の言葉が必要となる。

キャサリンさんも『火』の魔法を使うことが出来ると言うので使って貰おうとしたが、何も行動出来なくなるからと断られた。



イメージだけだなんて、なんてお手軽だと思っていたが、『火』は出るけど出るだけなので飛んで行くわけでは無いとのこと。

『水』もコップ一杯が限界。

『風』はそよ風が吹くけどコントロール出来るわけではないと。

使い勝手が非常に悪い上に、ほぼ一日一回で打ち止めと、夢のない内容であった。


そう言えば、アタシも初めて(お尻から)『火』を出した時に、身体が怠くなって寝てしまったなぁと、思い出した。


確かライターから出る火をイメージして『火』出ろとかやっていた気がする。


最近は、お尻に力を入れて、火加減をイメージしつつ、『火』って思えば出るようになったなぁ。


意外と繰り返し練習すれば、それなりに使えるようになるのではないかと、久し振りに妄想してしまった。



今夜は、ウサギを三羽捕らえてあるから、がっつり食べられるぞぉ。


夕飯を食べ終え、火の番の順番を決めた。



今夜も昨日と同じように、火の番を真ん中にしてもらった。


一人なら何処でも良かったんだけどね。



話を聞いて魔法を使ってみたくなったからだ。


お尻からオナラの様に風が出たり、オシッコの様に水が出たりしたら嫌だと思って魔術の本は避けていたけど、詳細まで聞いてしまったら、興味が湧いてしまった。



アタシの番になって、二人が眠った所で実験開始。


まずは黒い石ころの数を確認する。一系統で一個消費するようなら、慎重に選ばないと勿体無いからだ。全部で六個確かにある。


水は魔石があるので風の魔法を使ってみることにした。



イメージ力が必要ならば、最強の風を吹かすこと考えていたが、いきなり台風並みの風なんか吹かせたら、

みんな起きてしまうに違いないし、アタシも動けなくなるかもしれないから。


魔力少量で風を吹かすことにした。

風は空気の密度の差により起こるのが普通だ、小規模な話だと団扇は扇ぐことによって空気が押し出され密度が下がり、そこに回りの空気が吹き込むことによって風が発生する。

大規模になると太陽熱によって暖められた空気が膨張して軽くなり、上昇していくので密度が下がり、そこに回りの空気が吹き込むことによってやっぱり風が吹くのである。


ようするに、空気の密度差を作れば風は勝手に吹くのである。


ただ単に密度を下げるだけでは周囲の空気を集めるだけなので、なんとか指向性を持たせたい。


空気を押し出すことに特化して考え方が簡単なのはやっぱり扇風機とかのプロペラかな。


よし、始めよう。

イメージは回転するプロペラによって空気が押し出される姿、ターゲットは目の前の草、魔力は少量。


イメージが固まった所で、力の源の言葉を発した。


「風よ吹け」



身に付けているマントがバサバサと旗めいた。


風の魔法が使えた!…………?


良く見ると目の前の草は、アタシの方に引き寄せられるように軽くなびいているだけだ。


逆にマントはアタシから離れるように旗めいている。


どうやら一番恐れていた事が起こってしまった。



風の魔術は効率が良いらしい。それは魔法も同じようだ。アタシは呆然と立ち尽くす間もマントはバサバサと旗めき続ける。その後十分程で風はおさまった。



みんな寝ているから、大声で叫びたい気持ちを抑えて、心の中だけで叫ぶ。



『風魔法、お前もお尻からでるのかぁ!』



草原を一陣の優しい風が吹き抜けた。




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