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落とし穴が良いよね

買ってきた飲み物をみんなに配って、アタシも座って一息ついていると、守護兵さんが現れ青い閃光の名を呼んで来た。


アランさんが手を挙げて守護兵さんと話しはじめた。


どうやら報告者として、証言をすることになったらしい。


守護兵さんが、チラリとアタシを見てから、アランだけで良いと言っていたのが聞こえた。腹ただしいけど子供の証言は要らないってことなのね。



砦まで戻る道中、アタシの探知能力は秘密にすると言うことになったので、発見までの経緯をでっち上げているから心配はないけど。面倒事ばかりをアランさんに擦り付けているようで心苦しいな。


とは言え、この世界の人達にはアタシの見た目は子供にしか見えないらしいけど、アランさんは一応、子供扱いはしなくなっている気がする。


でも、ケニーさんを筆頭に、キャサリンさんもジェニファーさんもアタシを子供扱い。



アランさんが行ってしまったので、アタシ達は戻ってくるか、次の指示が有るまで待機です。


子供は手持ちぶさたなので、図書室で本でも読んでますね。と三人と別行動だけど、ギルド内だから問題無いでしょ?






支店長とアランさんが戻ってきた時には、外はもう真っ暗。


どうなったのか話を聞くと、距離半日オーク二頭と言うことで砦の兵隊は動かず警戒強化のみ、守護隊長から特別緊急討伐依頼を冒険者ギルドに発注することになったと。


守備兵が動かない場合、発見報告者である、青い閃光に受注優先権があり、アランさんは他のパーテイと共闘でオーク討伐をしたいとアタシを含め四人に言ってきた。



アタシには秘密が多すぎ、特に他パーテイと一緒というのは受け入れられないと考え、不参加を伝えた。



アランさんは、アタシに断られて、少し残念そうな表情をしていたが、ケニーさんとキャサリンさんとジェニファーさんが了解を示すと、支店長に話しかけた。どうやら共闘相手にはギルドの手によって連絡確認済みらしく、明日早朝出発することになっていた。



その後、支店長から念の為にと不参加理由を聞いてきたから、子供がオーク相手に何が出来る?と逆に質問を返しておいた。


それを聞いた支店長は、いつものように、アタシの頭を撫でながらガッハッハと笑い

「確かに無理は禁物だか、多少の無茶はしないと成長できないぞ。ちっちゃくなりなすんな、でっかい人間になれ。」


最後に言っている意味がよく解らないが、経験と見聞を広げてこいとでも言いたいのだろうか?



それでもアタシは共闘パーテイには参加しませんからあしからず。




でもアタシが協力できることは、しておきたい。その考えをアランさんには耳打ちしておいた。






アタシは翌日、日の昇る前に砦から出たのだけど、門兵さんへの言い訳が出来なかったので苦労した。何せギルドが砦外への依頼を止めていたからだ。



正門から普通に出るのは諦め、蜘蛛女の能力を使い守護兵さん達の巡回の合間に高速壁登りで乗り越えて行ったのよ。



何となく、暗殺者とか盗賊とかレンジャーな気分。



夜目が効くから、夜中の移動も問題なし。


広範囲振動感知を使い安全を確認しながらオークの居た森を目指す。



日の出前に森の中に反応を見つけた。場所的には、更に砦に近い場所だ。



森に入り様子をうかがう。



二頭とも凄まじいイビキをかいていている。どうやら眠っているようだ。



今、不意打ちをすれば一頭くらい殺れそうな気もするが、頑丈な皮膚を持っているのは知っているので、攻撃が通らなければ意味がない。


そっと森から出て目印になるように木の棒を立てて、地面に『OAK2』と書いておく。


アタシの協力できることはここまでである。


オークの潜むポイントから離れ森に入り砦に戻ろうと思っていたが、アランさん達がそこまで来ていた。


しばらく考えたが、この場所で待機することにして様子を見ていたのだが、アランさん達は何も気付かず通過していった。



アランさん率いる青い閃光四人、共闘パーテイの六人、合わせて十人パーテイになっている。



目印には気がついたみたいで、歩みが止まった。



二人斥候として森に入ったが、すぐに戻ってきて、魔術師四人で一斉に火の玉を飛ばし、直後剣士六人が森に突入した。



火の玉で安眠を妨害されたオークは大暴れしているようだ。争う音と共に唸り声が響き渡る。



両者、森の中にいるので、どちらが優勢かわからない。魔術師四人は魔術を放った後、数歩離れてからじっと森を見ているだけだ。



なんだか色々と疑問が沸き上がってくるが、今はアランさん達が優勢に戦っていることを祈るだけである。



それにしても、魔術を叩き込んでから特攻だなんて、なんてスマートな戦術なんだろう。アタシだったら、やっぱり落とし穴かなぁ。それとも寝ている口に毒物を流し込むとか?


そんな変な事を考えながらもアタシは祈り続けた。




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