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湖もあるんだ

初めてウサギを解体してから、毎日のように、小動物を狩った。


ウサギの他に、ネズミやトカゲ、カエルなどなど。


簡単に狩りが出来るのは、単独で居る生物を発見できる、振動感知能力のおかげ。


数をこなしたので解体の腕も上がり、時間の余裕も出来てきた。


余裕が出来たので、空いた時間は、ホウキで戦う訓練をしていたのだが、今日は気分がのらない。



どうしようか悩んでいたら。


以前、迷子にならないように、小川沿いに探検したことがあったが、岩山一周探検をしてみようと思いついた。



何度か登っているので、上から見た感じ、目ぼしい物は何も無い事は、わかっていたが、とても良い考えに感じた。



「そうだ、岩山の裏に、行こう」



何の準備もせず、真紀は、のんきに歩き始めた。



岩山の真後ろ側ってどんな感じかな。


上から見た感じでは、植生も変わらなかったから、違いは少なそうだな。



そんな事を考えつつも、振動感知は忘れない。



真紀の生命線だからだ。



代わり映えのしない岩山の縁に沿って歩き、そろそろ裏側が望める位置に差し掛かった所で違和感を覚えた。



見た感じでは何もおかしくないのだが、この辺りは森が遠いのである。



洞窟から先程までは、岩山から森まで二、三十メートル程度の間隔だったのだが、この辺りからは五十メートル以上は離れている。



地面もよく見ると、踏み荒らされている感じがする。



しばらく悩んだが、何も分からないので、そのまま探検を続行した。



岩山の裏側は、未知の領域。


若干の期待と共に更に歩く。


そして、大きな湖を見つけた。



見つけたと言うより、道が塞がれていたと言うべきか。


岩山の中腹より水が吹き出し湖にそそいでいる。



湖を迂回するのも、良さそうだが、今日は裏側探検。


真紀は岩山を登り、吹き出し口の高さを超えた辺りで、横に移動した。



そねまま湖を横切り、反対岸に下りた。



今日の目的は岩山一周。


美味しそうな実があってもスルー、湖の中に魚がいるかしらと思ってもスルー。


次回の探検の楽しみにするのだ。



実はもっと強烈な生き物が居たので、他の事はスルーして一刻も早く、離れることにしたのだ。



そこに居たのは、巨大爬虫類。



そう、真紀が岩山の上から見おろしていた時に居た生物だ。



湖に大きな島があると思っていたが、岩山を登った時に、それが勘違いだと気付いたのである。


全長、二百メートルはある巨大爬虫類。


岩山の上から見た時は、真っ先に巨大爬虫類に目が入ってしまい、森が草原に見えていたのだ。


遠近間を狂わす、あり得ない生物に恐怖を感じたが、時折動く口は草をはんでいる。


草食動物であったことに、一安心した。



湖を超えて、また変わらぬ景色が続いたが、振動感知でウサギが沢山集まっている場所があることに気がついた。



慎重に近寄り、その場を覗いてみると、集団で穴を掘っている。



よく見ると掘り出した何かをかじっている個体もいる。



「ニンジン?」



ウサギがニンジンを掘り出してかじっているようだ。



草食であっても超巨大爬虫類がいるような、この世界に恐怖を感じていたが、

ウサギがニンジンを食べるなんて、元の世界と変わらない姿も見て、少しほっこりとした真紀であった。




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