37/37
あとがき
ここまで読んでくださり、本当にありがとうございました。
昨今の物語において、「異世界」へ旅立つことはあまりに容易く、その前にあったはずの時間や関係が、あまりにも軽く扱われているように感じていました。
もし大切な人が、何も言わずにいなくなってしまったら。
残された側は、どうやって生きていくのか。
この物語は、その一点を見つめるために書きました。
「向こうで幸せになった」で終わらない物語を書きたかった。
どこか遠くに救いを求めるのではなく、目の前にあるものに手を伸ばすこと。
その選択の重さと、それでも続いていく時間を、少しでも感じていただけていたら嬉しいです。
どんな奇跡よりも、誰かの隣にいることを選べるように。
最後に、本作を見届けてくださったすべての方へ、心からの感謝を。




