177 寄り添い
「……わかんないけどって…ただの勘か?」
「…はい」
…ちょっと待ってくれ、嘘だろ…?
「……まずは一旦ここで休憩しようか」
「なんでですか!?私には分かるんですよ!…誰かに見られてる感じがするんです。なんだか、ここに居たら…」
「本当に休憩した方がいい。気が動転しているのかなんだか知らないけどさ…いつものお前ならそんなに取り乱さないだろ……?」
「…わかりました。どうなっても知りませんよ…」
…やまとの安全のためを思っての休憩だが、こうしているうちにも時は過ぎていく。早くレフィ達を探しに行かないといけないのに……
…俺だけで探しに行くってのはどうだろうか
やまとにも聞いてみるか
「…なぁ………いや、なんでもない…」
…よく考えてみれば、異常をきたしてるやまとを1人ここに置いて行けるわけないじゃないか。それこそどこかに消えていってしまう…
それに、俺に何かがあった場合、俺がまた別の誰かの負担になる可能性もあるし………俺も、少し休むか
「………やまと、1回目を閉じてさ、あの日見た夜空を思い出すんだ」
「…夜空…ですか?」
「あぁ。夜空ってのはな、昼間は太陽の後ろに隠れて見えない星々が、それぞれがめいいっぱいに個性を輝かせる素晴らしい世界だ」
「…はい」
「だが、その個性が消えてしまった夜空はどうだ?」
「……きっと、真っ暗で何も見えませんね…」
「あぁ、そうだ。今の俺たちはそんなもんだ。マリーの死で俺たちの輝きは失われてるんだよ。人としての輝きが」
…なんて、それっぽい事を語ってはいるが言ってしまえばただの出まかせである。特にそれといった意味もないから日本語がおかしいかもなあ…
「…マリーの失った輝きを、俺たちがその分めいいっぱい輝こう。な?」
「……終始何言ってるかわかりませんでしたけど、私のこと、慰めようとしてくれていたんですよね…?」
まぁ、半分正解…?実際は俺の気持ちの整理も兼ねていたのだが…余計こんがらがったな。ダメだこれ
「…俺は疲れたから、一旦ここで座ってロックたちがこっちに来るのを待つ」
「…」
………俺は、こっちの世界に来てから少しは成長したと思ってたけどさ
結局何一つ変わってなかったみたいだ
何度かの自らの危機を脱したりして、気が抜けていたという所を見れば、むしろ逆に退化してしまったようにも感じる
…俺は、あの時にどうしていれば………
「…快晴、考え事ですか?あんまり深く潜らない方がいいですよ。余計に辛くなります」
そんなに考え込んでいる時って顔に出るのか…
「心配ありがとうな」
「別に心配なんかしてませんよ………」
あからさまにモジモジしながら言われてもなあ…
でもまぁ、心配してもらって嬉しいって部分はあるよな。心に余裕が無いってのもあるだろうけど
…もうこれ以上、誰にも死んで欲しくないなぁ……
「…快晴、泣いて……」
「うるせえ………やまと、これからも、よろしく頼むぞ…?」
「ふふっ…こちらこそ、よろしくお願いしますね…!」
もはや執筆をする時間なんて無くなりました




