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北通りの書店


 寮から書店を目指して街へと繰り出す。

北の大通りをしばらく歩くといつも訪れる書店が見えてきた。

さすがにここまで歩いたり動いたりしていると体の痛みに慣れてきて、あんまり気にしなくなってくる。


 北の通りにある三階建ての大きな書店は、主に学生向けの本を多く取り扱っているお店だ。

やはり休日だからだろうか、外から見ても店内がお客さんで賑わっていることが伺える。


入口にある案内板に近づき目的の本がどこにあるかを探していく。

私も何度か魔導具の本を買いに来たことがあるが、御伽話や歴史の本を探すことがなかったため、どこにあるかわからなかったからだ。


『ここにあるのは全部本なのか。すごい量だな』

案内板を見ているとそんな魔王の感心した声が聞こえてきた。


「うん。魔法から魔導具、御伽話から歴史書までなんでも揃っているみたい」

案内板に書かれていた品揃えを答えながら、私は目的である1階の御伽話コーナーへと向かう。


たどり着いた御伽話コーナーで目的である「五人の勇者と魔王」の絵本を探すと、それはすぐに見つかった。


内容としてはアオキ先生に聞いていたのと同じで、五人の魔術師が立ち上がり魔王を倒すという流れは変わらないようだ。やはり、6人目らしき人は見当たらない。


詳しい内容は帰ってからじっくりと見ることにして、その本を手に取り次は歴史書の方を探しに行く。


階段で2階へと上がり歴史書のコーナーへ向かうとそこにはズラリと本が並んでいた。

この中なら目的の本を見つけるのは難しいそうだ。

昨日に引き続き本ばかり探していて、少しばかり辟易とした気分になる。

学校の書庫のように『検索サーチ』を使えると楽だけど流石にお店では迷惑になってしまうので使えないのがさらに気分を憂鬱とさせた。


店員さんに聞こうかとも思ったが他のお客さんも多く大忙しのようで頼りにくい。

どうしたものかと頭を悩ませていると知っている声が聞こえてきた。


「あ、ヨゾラちゃん。歴史コーナーにいるなんて珍しいね。何か探し物?」

振り返るとそこには学校のクラスメイトであり、友人であるマシロがいた。

白い髪のボブヘアーと長い前髪から覗く黄色の瞳が特徴的で、普段見かけない私服姿がとても似合っている。


「あ、マシロ〜ちょうどいいところに。本を探しているのだけど、この中からどう探そうか困ってたんだ。少しだけ手伝ってくれない?」


流石に魔王ことは話せないので、御伽話の元になった話を探していることだけを伝えてマシロに協力を求めることにした。

と言っても現状わかっているのは「五人の勇者と魔王」の絵本でわかることと、6人目の勇者がおそらくいること、魔王の口振りから封印された時期が魔導具の広まる前であることしかわかっていないのだけれど。


「魔導具が広まる前だったらこの辺りかな。私はこっちから探すね」

そういってマシロと手分けして探すことになった。

しばらくの間、二人で探すも関係のありそうな本は見つからない。


「ダメだー見つからない。御伽話どころか関係しそうな本すらなかった。マシロの方はどうだった?」


「こっちもダメだね。う〜ん、御伽話の元となった話かぁ。実話が元になっているって聞いたことがあるのに、元の話がないのは変な感じだね」

マシロは唇に手を当て考え込んでしまう。


「来週になったら、学校の書庫とかで探してみるつもりだから、何か関係しそうなものとか見つけたら教えてくれると助かる。今日は手伝ってくれてありがと」


「どういたしまして。もしかしたらだけど、私のおうちに関係する本があるかもしれない。お兄ちゃんが古い本とかたくさん持っていたから聞いてみるよ」


「本当!ありがとう」



そうマシロにお礼をいったとき、マシロの腕輪型の魔導具からピピピと音が鳴った

「ってもうこんな時間。見つけたら来週学校に持っていくね。また学校で、バイバイ」


「うん。バイバイまた学校で会おうね」

そういって私はマシロと別れた。


とりあえず、歴史書はなかったものの御伽話は見つかったので会計を済まして寮へと帰ることにする。


その帰り道で魔王が話しかけてくる。

『あのマシロというのも魔導士見習いなのか?』

「たしかマシロは魔術師志望だったはず。かなり器用で繊細な魔法を使えるし、コントロールも抜群に上手いんだ~。成績も優秀だしとてもいい子だよ」


『強い魔力を持っている奴が増えているのか?』


「うーん、魔力感知というのができるとわかるみたい。私はまだやり方がわかんないんだよね。この街に来てから魔力の扱い方を勉強し始めたから、ほかの人は他人の魔力とかわかるらしいのだけど私にはさっぱり」


『そうか。まあ、どうせ来週には俺様も他の人間に会うこともあるだろう。いずれわかるか』

そんなことを言って魔王は黙ってしまう。


そのまま寮へとたどり着き、改めて御伽話を読んでみる。

が、やはりというか子供向けに簡略化されているのか先生から聞いていた内容以上のことは発見できなかった。


「はぁ~~~。ダメかー」

私は失意のままベッドに倒れこみ、いつの間にか眠ってしまった。





投稿予定日を設定すると間に合わせようと頑張るので続けやすいですね。ないとサボりがち。

次は9月24日投稿予定

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