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初めては道端に咲く花のように

「また、一緒に行こうという約束をしたから」

サヤは何が原因か分からない”何か”に悩んでいた

何かって、何?

何かを守るように言われていたこと

ただ、それは守る必要があるのかと言われると疑問に思うこと

多分、何気く言われたこと

ただ、ここに居ればまた会いたい人に会えるかもしれないというだけ

かつて好きな人がいて、なんとなく楽しくて、楽しい思いをしただけ

ただ、そんな何気ない日々が楽しくて、いつの間にか一緒にいるような男性がいて、抜けられなくなっただけ

仕事の忙しさもあったし、生きる意味を見出すことが難しくなっていた時期に、楽しい思い出がいつまでも残っているこの場所にいたかっただけ

いつまでたっても、過去に縛られていて過去は変えられないし、いつの間にか未来へ盲目になっていた

私に残されたものは、ただこの場所で何気なくした会話

この場所でサヤといると楽しくいられる、という言葉

それが、いつまでも残ってしまっていて、気に留めるほどではないはずなのに

いつまでも、いつもここに彼がいるわけではないのに、世界が何も見えていなくて

気づかないうちに、少しずつ壊れてしまったのだろう

この小さな世界にずっと囚われて、彼の言葉を、声を忘れたくないと思っているだけ

それに気づけばいいだけ

これが、多分合っている

合っていると感じるから、僕は気づかせるような言葉を考えるだけ

サヤさんの悩みに対して、完全に解決するような言葉はかけられない

ただ、僕にできるのは彼女の気持ちを見て、ただ気づかせるだけ

「彼のこと、今までのサヤさんにとって大切な時間になっていた気持ちを感じました。それは、サヤさんは忘れる必要はないです」

そう、幸せな時間だったから、忘れる必要ないし、否定する必要もない

それでも、はっきり誰かが伝えないといけない

「ただ、彼は来ないと思います。彼も楽しい時間を感じていたと思います。楽しかったから、サヤさんに素直な気持ちを伝えられらはずですから」

同じような想いを感じることも、その、サヤさんといた時間は楽しいものだったと思う

だからこそ、サヤさんに気づいてほしい

「サヤさん、優しい言葉では伝わらないなら、気づけるように言いますね。彼はあなたのことをそこまで想ってない。想ってなくて、ただその時の気持ちだっただけ。あなたの気持ちは伝わってない。伝えようとしなかったあなたも悪い。後している自分から抜け出せないだけ、ですよ。」

僕はコーヒーを飲みながら一息ついた

サヤさんを見ると悲しそうだけど、嬉しそうな表情で、少し笑っているようだった

僕の言葉で少しでも救われてくれたら嬉しい

アイリスが僕を差し向けた理由は、まだ分からない

それでも、僕がよかったのかもしれない

それから少しだけ雑談をして、サヤさんとは別れた

ほんのわずかな時間で、何かためになることができたならうれしい

サヤさんは、ただ、他のことにも目を向ければいいだけだっただけ

彩りは、どこにでもあるのに、自分が見つめてないだけ

だから今日も......

今日も......

勝てると思っていってしまうんだよね、パチンコに

いやー、彩りがね、あるんだよ

見つけてしまった彩りがね

さて、今日も今日とて同じ台に座ろうかね

あー、あんなに偉そうなこと言っておいて、結局楽しいことは楽しいよ

そうして誰かが隣に来たので、ふと隣を見る......が

いや、今日もいるんかい

「よっ!」

今日もではないか

今日は、少しだけ明るく、何かを見つけたサヤさんがいた


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