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私の真横の美青年

本日めでたく私は大好きな初恋の相手と結ばれます。

美醜あべこべの世界に転生して早20年。絶世のブスの私は、絶世の美少女になりました。

なのに、この世界での初恋は、あまりに前途多難でした。


町中でボロボロになっていた私を優しく助けてくれた王国騎士団長様。この世界での絶世の醜男は、私の中では絶世の美男子でした。早速、追いかけて、彼の部下に収まったまでは良かった。同じ部屋の真横の机に陣取った。競争率も低くて楽勝かと思ったのに、彼は私に一切興味を示してはくれなかった。


困った。私の取り柄と言えば、この可愛い(醜い)顔だけだというのに。彼の好み、え、ぶりっ子?ちょっとワガママで甘えん坊が好き?ええい、ままよ!自らの吐き気など彼に振り向いてもらえるならば、いくらでも我慢しますよ。

え、男にはボディタッチが効果的?よおし。肥大化したマシュマロボディで腕に抱きついちゃえ……おえぇ。吐くのは後!


なのに、どんなに頑張っても一向に振り向いてはくれないのは何故?そんなに私のこと嫌いですか?好きって、何回も言ったのに。そんなに、私って先輩の眼中に入らないほど、嫌な子ですか。顔だけ女じゃやっぱり先輩のお嫁さんにはなれませんか。

でも、諦めない。私はあなたを振り向かせて幸せな結婚生活を送るんです!


んんんんんっ?私、先輩に抱き締められてる?せ、先輩、なんかそれ、プロポーズじゃないですか?なにその麗しいドSな笑顔。知らなかったんですけど、先輩ってもしかしてドSなんですか。普段あんなに優しいくせに。私が泣いた顔が良かったとか?ありがとう!こんなぐっちゃぐちゃな泣き顔で興奮してくれてありがとう!

都合良すぎ?夢?夢でも良い!もう、先輩は私のモノ。絶対に離したりしない。そう、絶対に。




全ての誤解が解けるまで、あと×××

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