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俺は異世界で軍師になる  作者: 中村竜野
第3章”サンバラ地方編”
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エミルの家(仮)

 戦闘が終わり夜になるとフリダム兵士は眠いのか、欠伸をしながら目を擦っていた。そんな兵士に俺は声をかけた。


 「少し寝たらどうだ?」

 「これはマサキ様、変な所を見せてしまいすみません。まだ大丈夫です。ふあああああ」

 「誰か呼んで交代してもらえ。それではお前の体と警備が疎かになってしまうぞ」

 「分かりました。誰か呼んで、交代してもらいます。ありがとうございます」

 

 そう言うと兵士はふらふらとした足取りで近くの家に向かった。俺もそれを見届けるとガルス城下町のエミルの家(仮)に向かった。その道中でフリードと会った。


 「フリードじゃないか。どうしたんだ?」

 「俺は、マラハイに紅蓮のお礼をしようと思ってな。エミル様の所にいるって言う話だから今そこに向おうとしてたんだ。兄貴は?」

 「俺もエミルと話がしたくて、向おうとしていたんだ。一緒に行くか」

 「そうだな。兄弟二人で歩くのなんて久しぶりの気がするが」

 「確かにな」


 歩きながら二人で笑いあった。こう言うのも悪くない。そんなこんなでエミルの家に着いた。


 「エミル、いるか?」

 「マサキ?いいよ」


 扉を叩きながら名前を呼ぶとすぐに返答が帰ってきた。入るとそれ程広くないが俺としては城よりもこちらの方が落ち着くかも知れない。マラハイもフリードの言ったとおり一緒に居た。

 マラハイは笑顔で軽く挨拶をした。フリードも挨拶するとすぐにお礼をした。


 「今回は紅蓮の……お前のおかげで助かった。感謝する」

 「こちらこそありがとうございます。それとご相談したいことがあるのですが」

 「何だ?今回のお礼がしたくてきたんだから遠慮なく言ってくれ」

 「それでは……その紅蓮偽槍一型を買ってもらえませんか?フリード将軍殿ぐらいしか扱えない物だと思いますので」

 「これを売ってくれるのか?助かる。いくらだ?」

 「こちらになります」


 薄っぺら紙いろいろな数字や文字が書かれており一番後ろにその合計金額が書かれていた。その額は何と……


 「二〇〇〇ルクス(二〇万)だと!?い、いくらなんでも高すぎやしないか?」

 「それぐらいが妥当な所のなんですよ。こちらとしてはもう少し高くしたいところなのですが、それではフリード将軍殿も困ってしまうので泣き泣き下げてその額なんです。お願いします」

 「す、少し待ってくれ。エミル様と兄貴どうすればいいんだ!?」

 

 こちらに話題をいきなり振ってきたので、エミルと俺は少し苦笑いした。


 「今回の戦いのフリードは、凄かったって皆口々に言ってたし買った方がいいんじゃないか?俺も少しなら出してもい良いし」

 「私の方からも資金を提供しますので買ってみたら?フリード」

 「そ、そうか。それなら買うぞ」

 「ありがとうございます」


 マラハイは、頭を下げて喜んだ。フリードも少しほっとしていた。しかし、疑問になることがあった。


 「マラハイはどうしてここにいるんだ?」

 

 滅多にエミルと話した事の無いマラハイだが、何故ここにいるのかが疑問になった。何かトラブルが合ったのか心配になって来た。

 エミルは、苦虫を噛み潰した顔になった。


 「エミル様からのご要望で武器の案を考えておりました」

 「エミルと武器の案?他の者じゃなきゃ駄目なのか?」

 「それは、エミル様の武器ですから他の者に決めてもらうのは出来ません」

 「エ、エミルが自分の武器だ、だって!?」

 

 驚きすぎて後ろに仰け反ってしまうほどだ。フリードもその事に違和感を覚えたらしく聞き返した。


 「エミル様は戦場に行くのか?」

 「う、うん」

 「エミル、それはいかん。な、何で戦おうと思ったんだ」

 「今回の魔物襲撃の時に私だけ約にたたなかったから。だから、私も修行をして強くなるから」

 「し、しかし……」

 「良いんじゃないか?兄貴はエミル様に対して過保護すぎる」

 「それは俺の命を助けてくれた恩人だしな……その分俺が守ってやると心に決めたしな」

 「それでも……」

 「しかし、エミルがそこまで決めているのなら俺も賛成だ」

 「え?良いの?」

 「ああ、だけど一つだけ絶対に守ってもらうことがある」

 「うん」

 「何があっても生きろよな」


 笑ってくれた。最高の笑顔で。この選択で何が起ころうともこの笑顔を守る。そう心に何度も呟いた。


 「それとエミルはちゃんと剣の訓練をしてからだぞ。マラハイもちゃんと武器を頼む」

 「任せてください。しかし、次回も代金を取らせて貰いますよ?」

 「ああ……お手柔らかに頼む」

 「分かりました」


 皆で笑いあった。しかし、すぐ近くに帝国の脅威が来ていることに誰もその時には気づいていなかった。

 タイトルが思いつかず変な風になってしまいました。ごめんなさい。

 ここまで読んでいただきありがとうございました。

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