第78話 もう一人の同級生
「あちぃ! それにしても、午前中がほぼ、ずっと基礎練習で、午後から団体戦って、体力的にどうなんだ?」
康介が、スポーツ飲料をがぶ飲みしながら言った。
「仕方ないよ。初心者の俺達にとって、基礎練習は必要なんだし、それに試合を見るのも勉強ってことじゃないの?」
「健斗の言う通りだろうな。でも、俺は午後の団体戦には出たいけどな……」
「僕も同意見ですね。基礎練はいいのですが、試合には一度出たいですね。もちろん、自分のレベルは分かっているつもりですけど」
と、敦也達の隣に座っているのは、同じ学年の六組・フロンティア科に在籍している三島拓が言った。
ソフトテニス経験者であり、すぐに硬式テニスにも対応するくらいの能力を持っている。左利きと、珍しい人物である。
男子の一年生部員は、これで全員である。
「おや、どうやら、先生が集合を掛けているようですね。行きましょうか」
四人は、皆が集まっている所へと向かう。
「これから昼食休憩に入るが、午後からは団体戦を行う。とりあえず、男女問わず一年から三年の誰かをシングルス、ダブルスで試していくから、選ばれた選手は準備するように、最初の対戦相手は、青蘭高校。午後の練習は一時半から解散!」
部員たちは、持ってきた弁当を持って、木陰や屋根付きのベンチに座って、それぞれ過ごす。
敦也も男子同士で集まり、今回は唯達と弁当を食べるのを避けた。




