第45話 待ち合わせの二人
「お待たせ、里菜姉。待った?」
駅にあるカフェテリアで飲み物を飲んでいた里菜の姿を見つけた。
「大丈夫よ。時間ぴったりについたから偉いわ」
里菜は、いつもの雰囲気とは違った。
今時見ないポニーテールに清楚系の私服姿だ。
不意を衝かれた敦也は、里菜の姿に少しドキッとする。
「どうしたの? もしかして、私の私服に見惚れちゃったかしら?」
意地悪そうにニヤニヤと、敦也をみる里菜。
見透かされた敦也は視線を逸らす。
「そ、そんなわけないだろ! ただ、意外だっただけだ‼」
「意外?」
里菜が首を傾げる。
「その……里菜姉が、そんな服を着るなんて、意外だったんだよ。いつもは、運動する格好か、家にいる時の服しか見てないからな」
「そう……。それで? 敦也的には、どうなのかな? この服を見て、『意外』以外のコメントが欲しいのだけれど?」
里菜は、どんどん、敦也を責めてくる。
「うっ……。その、きれいで…可愛いと思い…ます……」
「え? 全然聞こえないよ?」
小声で言う敦也に里菜は、聞こえなかったふりをしながら、もう一度言わせる。
「き、きれいで…可愛いと思います!」
敦也は、里菜にハッキリと言った。
「よし。まぁ、これならよしとするわ! さて、バスの時間だし、行きましょうか」
里菜は、敦也の手を握って、カフェテリアから出た。
丁度、バスが停車し、二人はバスに乗り込んだ。




