1話
新作作りました!!
よろしくお願い致します!!
「うぅ…どうして…」
今日のベンチには先客がいた。
大きな黒いサテンのリボンが胸元で涙と同調したかのように悲しそうに揺れている、フリルで飾られた漆黒のブラウス。
白くて細いレースの襟は彼女の純白な首元を際立たせ、思わず注目してしまうほどだ。
優心はその純白さに思わず見惚れる。
その純白さの持ち主は大粒の涙を流す。
「どうして、なんで、皆分かってくれないの…」
(どうしよう…流石に放っておくのも気が引ける)
優心は腹を括り、声を掛ける決意を固めた。
「あ、あの」
勇気を出して声を掛ける。
相手は涙を流したままこちらを見た。
「あの、どうされました?」
「…あなたは?」
「いきなりすみません。上村優心と言います」
「私を、心配してくれるの?」
「はい、ですので声を掛けさせていただきました」
「うぅ…」
更に泣き出す。うれし泣きというやつだろう。
優心は本人が落ち着くまで口を開かなかった。
――10分程達、ようやく落ち着きを取り戻した。
「ごめんね、見苦しい所を見せて」
「いえいえ、問題ありません」
「優心って言ったよね。私、三野優愛」
「三野優愛さんですね、わかりました。お願い致します」
「優心は聞いてくれるの?私の話を」
「はい。もちろんです」
「ありがとう」
優愛から涙を流していた理由が語られだした。
「――そうなんですね。ご自身が気に入っているその地雷系の服装を周りに馬鹿にされて、付き合っていた彼氏にも影で悪口を言われたのを知ってしまった故に、振られてしまったと」
「うん、思い出しただけでまた泣けてきそう」
「三野さんはその地雷系の服装が好きで自ら好んで愛着していますと?」
「そうだよ。可愛いから」
「そうですか。自分が好きな者を否定されて嫌になる気持ちは同じではありませんが分かる気がします」
「ほんと?」
「はい。三野さんはこれからどうしたいんですか?」
「どうしたいっていうと、そうだね、これからもこの地雷系の服を着たいよ」
「また、周りから厳しい事を言われても構わないのですか?」
「うっ、それは」
優心はあえてその質問をした。
優愛本人は自分とどうして、どうしたのかを知るために。
「…同じ事言われるのは嫌だけど、それでも私は着続けたい」
「わかりました。気になったのですが、三野さんはご自身を受容していますか?」
「ん?どういうこと?」
「地雷系の服装な三野さんや、三野さんがどう感じているに対してOKを出せていますか?」
「そ、それは、できていないや」
「でしたら、どんな三野さんご自身にOKを出してあげる事が苦しみから解放される近道だと
思います」
「で、でも、また同じ事を言われて悲しくなるって思う私もいる」
「そんな三野さんにもOKを出してあげて下さい。三野さんは三野さんの人生を生きているのであり、
誰かが三野さんの代わりに生きてくれるわけではありません。三野さんが本当にやりたい、こうでありたいと思う気持ちを肯定するれば、きっともっと生きやすくなると思います」
「…うっ、うぅ」
優愛は再び涙を流す。今までこうやって肯定されなかったのがありありと伝わる。
今夜、優心は一人の少女に勇気を持たせた。
これからも根気よく執筆致しますので、よろしくお願い致します!!




