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チート魔法の攻略法~俺は異世界でも事前準備で無双する~  作者: 広田香保里
1章~デュエロス・パートル編~
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チート魔法その2 水中最強Ⅰ

~決闘当日~


 モノマキアの会場内。


観客は熱狂していた。


観客の視線は、中央のフィールドで戦う2人に注がれていた。



「おーっと強烈な斬撃が決まったぁ!」



 ダウンになると歓声が木霊する。


ドームのような屋内の会場となれば当然だろう。


1日に10試合全てが行われる予定だが、制限時間が無制限のため、あまりに長い場合は2日に分けられる。


まさに世界最大規模の祭りと呼ぶに相応しい祭典が始まっていた。




 選手控室。


1人1部屋用意されており、ひたすらシャドーでのアップに励む。


試合(決闘)はいよいよ次。


俺の前の試合開始アナウンスが流れた。



「緊張してやがるかしら?」


「ワクワクの方が強いです。今は戦いたくて仕方が無いです」


「良い傾向でやがるわ」



 エイリスはそれ以降、ただ黙って俺の様子を見てる。


アユムには試合観戦を頼んでる。


出場者の決闘当日の戦い方を後で見せて貰って研究するためだ。


だからこそ、この初戦が一番不安要素になる。



「決まったー! 一体何本の矢が襲い掛かったんだー!?」



 両拳を合わせる。


俺の背中をバシンと叩くエイリス。



「油断しやがらない事ね」


「ありがとうございます」




「さあ、本日は残すところ1試合! 優勝候補の魔法使いと最年少の傭兵が激突! ルサルカ・ヴァダーVSノーザン・フェルマー!」



 一際歓声が大きくなる。


ラストを飾る試合は、現実世界だったらメインの試合。


……タイトルマッチもこんな感じだったんだろうな。


いきなりこっちに来て絶望してから1年半くらい。


やっと。


やっと叶った戦いの地。


正面を歩いて来るルサルカも、最初にここで会った時の殺気に満ちた表情。


10mのところでお互いに立ち止まり、向かい合う。


フィールドの方に控えてる4人は多分審判だろう。


観客に魔法とかが及ばないように見張ってくれてもいる。


その中の1人が手をあげ、高らかに宣言する。



「デュ・エロス!」


「エロス!」



 観客が一斉に叫ぶ。


これだけがなぁ……残念なんだよなぁ……。


開始と同時にルサルカは距離を取り、詠唱の体勢に入る。


何を使って来るかは知らないけど、詠唱はさせない。


一瞬で距離を詰め、ハイキックを放とうとしたところで大量のアクアが俺に襲い掛かる。


詠唱体勢をフェイントにするのかよ。


距離を取ってギリギリでかわし、両足にサンダーを纏う。


アユムと模擬戦をやった時と同等、それ以上の水魔法が俺を追尾してくるけど、スピードを上げた状態のフットワークでそれをかわす。


近付けさせないフェイントと大量の魔法で簡単に踏み込めない状態を作られる。


でも、円形に誘導して徐々に距離を詰めて行く。


ルサルカは俺と常に対角線の位置に最小限の移動距離で素早く移動し、その間にもアクアによる攻撃を続ける。


近距離まで詰め、パンチによる連撃をルサルカはアクアをクッションにしながら受け流す。


拳が水中に入ったら流石にスピードが落ちるか。


俺は両手にサンダーを纏い、スピードを途中で上げて行く。



「っ!」



 1発だけかすったけど、アクアを避けるために追撃が出来なかった。



「な、なんというハイレベルな攻防だ! 片方は優勝候補だがしかし押しているのは最年少ブレーン・ファイターだ!」



 歓声が大きくなる中も攻防は続く。


模擬戦の時とは比べ物にならない水量だ。


想像以上に強い。


両手両足のサンダーでスピードを上げてるのにここまで対応して来られてる。


四方八方から来るアクアの砲撃を紙一重でかわし切るも、今度はルサルカ自身に水の壁が纏われており、簡単に攻撃が出来ない。


動きが全く遅くなってないところを見るに、多分少しだけ自分から離れた空間を覆ってるんだろう。


そして尚且つ全て超純水によって電気が通らない。


攻守に隙が無いな。


でも、魔力を使った物量なら俺に分がありそうだ。


避け続ければ魔力が枯渇するようなハイペースで……。


フィールドに大きな水溜りが出来てる事に気付く。


その瞬間を逃してはくれなかった。


水の塊が俺を覆いつくし、水牢のようなものに閉じ込められる。


フィールドに浮いてる魔陣札。


マジかよ……。


この人、魔法を使って魔陣札を設置してたのか……。


抜け出そうと水壁をパンチで破る。



「水の中のみ我生きゆ」



 抜け出したと同時にルサルカから来る大津波のようなアクアが俺だけじゃなくフィールド全体を飲み込む。



「全ては嵐神のみ許される誇り高き御行」



 審判が慌てて観客席に結界を張るのが見える。


逃げ場が無さ過ぎる。


フィールド全体を水で覆う気かよこいつ!



「我一時のみその御力授かり、全て薙ぎ払わん」



 渦潮のようなものが出来、抗う事も出来ずに飲み込まれる。


水中での決闘なんて想定してねーぞこっちは……。


上半身の服を脱ぎ捨てる。


こうなったら服は動きが重くなるだけで意味が無い。


でも、それは相手だって同じ……。


「マーカ・ヒーナ」



 渦潮のせいで混乱した方向感覚を取り戻し、ルサルカを目で捉えた時には全てが完了してしまってる状態だった。


……なるほど。

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