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最終話「恋した君は」



あれから5年の月日が経った。



彼女の顔は今でも覚えてる。

でも彼女はもう、この世にはいない。


そう自分でも理解できている。

もう彼女はいない。


でもいつまでも俺の心、思い出にはあの時の素朴な君の姿が残ってる。


忘れない。



彼女のことを思い出しながら、一人で校舎の方をぼーっと眺めていると、

遠くから「パパーはやくー!」

という声が聞こえる。



一緒に散歩をしていた妻と娘においてかれていたみたいだ。

娘は少し怒ったように大きい素振りで騒いでいる、

妻は、娘と俺を交互に見ながら小さく笑っていた。



今の俺を愛してくれる人、俺が愛する人がいる。

俺は幸せだ。

この幸せを大事にしていきたい。



あの時、君が夢に現れてくれたこと、

あれが無かったら今の幸せはきっと無かっただろう。


俺を救うために現れたのかはわからない、もう聞くことは出来ない。

けど、たしかに俺は救われた。


君には救われてばかりだった。

俺は君になにかしてあげられていたのかな。


わからないけど、

1つ、これだけは自信を持って言える。




君を好きになれて良かった。


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