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図書室ピエロの噂  作者: 鳴猫ツミキ(水鳴諒/猫宮乾)
【SeasonⅡ】―― 序章:学校の噂 ――
57/66

【057】活動内容

「だけど、困ってる人を助けるって、具体的にはナニ?」


 道家くんの言葉に、ぼくはうでを組んだ。実はこれは、ひとつ考えてきた。


「まずは学校の都市伝説のお化けに困ってる人がいたら助けようよ」

「学校の七不思議とか?」


 哀名がぼくの言葉を聞いて、首を小さく動かしてカタに近づけた。


「うん、そういうの!」


 ぼくの考えを哀名は分かってくれたみたいだ。道家くんもなっとくした顔になった。


「危険な怪異(かいい)がいたら、ボクが倒せばいいんだね」

「まずは〝せっとく〟してみようよ」

「瑛はやさしいよね」


 しぶしぶといった様子で、道家くんがうなずいた。

 この日はそのあとは、三人でだらだらとおしゃべりをしていた。ぼくは何度か哀名を見ながら思った。


 ――まだ、ぼくは告白できていない。


 どうしてもその勇気がでない。

 ぼくはおくびょうだ。ためいきが出てしまう。

 この日はかいさんして、ぼくはバスに乗って帰った。哀名はお家の人が迎えにきてくれるそうだった。


 次の日、月曜日。

 ぼくが学校に行き、教室のとびらをあけると、泣き叫ぶ声が聞こえてきた。


「本当に見たのよ!!」


 顔を向けると、七海さんが泣きじゃくっていた。


「前にも一回嘘をついたし、嘘じゃないの?」

「うーん、信じられないよねぇ」

「いるわけなくない?」


 周囲はひそひそとそんなことを言っている。どうしたのかと思うと、正面にいる西くんに向かって、七海さんが泣きながら続ける。


「首のない男の子がいたの! サッカーのドリブルの練習をしてて……私が通りかかったら、『一緒にあそぼう!』っていって、ボールを持ち上げたと思ったら、それが頭だったの! 自分の頭でドリブルをしてたの! 怖くなって私、逃げたの昨日!」


 ぼくは自分のいすに座り、ランドセルを置いてから、隣に座っている道家くんを見た。


「七海さんの話、どう思う?」

「ああ、『生首ドリブル』じゃない?」


 なんだかめんどうくさそうに、あんまりきょうみがなさそうに、静かに道家くんが言った。


「生首ドリブル……都市伝説?」

「まぁそうなるね」

「解決しよう!」


 これは、ローレルの初の事件になるかもしれない!

 ぼくはいきごんで、七海さんと西くんのところに近づいた。


「ぼく、調べてみるよ!」


 するときょとんとして泣き止み、七海さんがぼくを見た。するとほっぺが赤くなった。


「ありがとう……」

「ううん」


 ぼくが笑顔で答えてからまた自分の席にもどると、ほおづえをついていた道家くんがあきれたような顔をしていた。


「あーあ」

「ん?」

「女タラシ」

「そういう都市伝説もいるの?」

「違うよ。ボク、哀名がフビンだな」

「どうして?」

「別に」


 よくわからなくてぼくは不思議に思って哀名を見た。哀名はまっすぐ前を向いているから、どんな顔をしているかは分からなかった。




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