次の街の情報を集める
それから二週間。ギルドで依頼を受けながら、皆と仲良く過ごしていく。ジルさんの声は大分戻って来て、ミラさんが大号泣していた。それでも、まだ普通に会話する事は難しいので、片言での会話が主になる。それでも大きな一歩だった。
マンチカンの滞在期間が延びたから、その分の宿代をミラさんに払おうとしたのだけど、それすらも拒否された。その代わり身体で払えと言わんばかりに求めてくる。ミラさんからしたら、お金よりも私の身体らしい。
そういう事もあり、順調に依頼を達成していったり狩りを沢山する事で、大分お金は貯まってきた。
ついでにこの二週間でレベルが上がった。大分レベルも上がってきたので、レベルアップまでの必要経験値が大分増えた気がする。
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ヒナ Lv42『雷鎚ミョルニル』
職業:槌士Lv20
MP:9100/9100
筋力:9770(700)『3000』
耐久:8164(450)『2000』
敏捷:4781『1000』
魔力:2836『1000』
器用:3303
運:420
SP:420
スキル:【槌術Lv24】【両手槌術Lv14】【体術Lv15】【武闘術Lv5】【投擲Lv11】
【雷魔法Lv3】
【MP超上昇Lv64】【剛腕Lv45】【頑強Lv74】【疾駆Lv38】【知力Lv5】【至妙Lv28】
【騎乗Lv2】【採掘Lv58】
【MP回復力超上昇Lv55】【重撃Lv34】【相殺Lv3】【暗視Lv80】【隠密Lv10】【見極めLv24】【気配察知Lv10】
【火耐性Lv8】【風耐性Lv6】【雷耐性Lv10】【雷電耐性Lv7】【斬撃耐性Lv5】【刺突耐性Lv1】【打撃耐性Lv10】【毒耐性Lv3】【痛覚耐性Lv10】【苦痛耐性Lv10】【激痛耐性Lv10】【精神耐性Lv10】
【高速再生Lv88】【竜の血Lv5】
【生命維持】【色欲】【不死】【女神との謁見】
職業控え欄:旅人Lv1 平民Lv18 採掘者Lv48
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ゴブリンキングやオーガ達との戦闘や胸を貫かれた事もあって、ステータスの伸びは良い。
後は、【体術】から派生して【武闘術】を手に入れた。最近は、雷鎚ミョルニルだけに任せるよりも、身体を使って戦うという感じのスタイルを身に着けるために頑張っていたので、その結果だ。敏捷にも補正値が入るので嬉しい。
後は、ファングボアの突進などを雷鎚ミョルニルで迎え撃っていたら、【相殺】というスキルを手に入れた。そのままの意味合いで、相手の攻撃とほとんど同じ強さの攻撃を放てば、作用反作用をある程度打ち消す事が出来るというもの。相殺を狙って起こす事が出来るみたいな感じだ。ファングボアで試したけど、ちょっと難しい。ここら辺は現実とゲームの違いを実感している。ゲームはもっと補助してくれるからね。
それとグレイズさんから件の話で呼び出される事もあった。一応、形式だけの取り調べをされたのだけど、本題はあれからの調査結果だった。
調査の結果、今回の事件とジルさんの事件を起こした商会を唆した犯人は、あの太った男が経営していた商会で間違いないという事だった。証拠も出て来たらしいので、これは間違いない。
ジルさんが所属している商会は、元々は大手じゃなかった。最近大きな事業を完遂して、大きく評価される事になり、複数の行商を任される事になった。しっかりと実績を積んでいっての評価だ。
その一つにジルさんも関わっていた。入念な準備をして、今回も成功させる事が出来るという風に思われていたが、それを妬んでいる者達がいた。
それがこれまで大手の商会としてやってきていたあの太った男が経営する商会だった。気に食わない存在がいるのならどうするのか。これまで通り潰せば良い。あまり脅威ではないと思い見逃していたが、一気に大手へと踏み入れた目障りだが大きな存在。それを潰すためには、生半可な事では駄目だ。
そう考えた太った男は、まず次の行商を失敗させる事にした。そのために盗賊がいる場所を調べ上げて、小さな商会を唆し自分の手を使わずに失敗させた。
だが、それでも商会は潰れなかった。他の行商は成功していた事が大きい。一番大きな隊商を潰したが、他のものを合わせればかなりの額になったのだった。
そのため次は直接的に潰す事にした。商会の建物を破壊すれば運営出来ない期間が出来る。その間に自分達が再び返り咲こうと考えたらしい。それも失敗し、現在に至る。
全て自白したとの事で、賠償金を支払う事になったらしい。商会に所属し、この事を知っていた職員も全員罰せられる事になった。親玉とそれに近しい人達は、鉱山送りらしいけど、自業自得だ。
一応めでたしということで良いのかな。
そんなこんなで、今日は休日。昨日の夜に張り切りすぎて、アリサは部屋に残って寝ているので、私は一人ギルドに来ていた。その理由は次の街の情報を集めるためだ。
「マンチカンを発つのですか?」
次の街に関する資料を読んでいたら、隣にユイリナさんが来た。休憩時間かな。
「来週か再来週に。十分に観光も出来ましたし、アリサに関する情報もありませんでしたから」
「そうですか……寂しくなりますね」
ユイリナさんは、私の手の甲を撫でながらそう言う。その手付きは夜の時のユイリナさんのものだった。本当に寂しいという気持ちが強いのだと思う。
「いつかまた来ますよ。ユイリナさんやジルさん達にも会いたいですから」
「それは嬉しいですね。次に行くのは……ウォンバットですか」
「知ってますか?」
「はい」
次に行く街の情報を直に聞けるのは嬉しい事なのでユイリナさんにくっついて聞く。
「ウォンバットは荒れ地にある街です。この辺りの自然豊かな場所と比べて、砂埃などが舞うような場所です。基本的には、街の近くにある鉱山から鉱石を採掘して稼ぐそうです。観光名所なども特にはなく、鉱山が観光名所と言っても過言ではありません。それでも宝石細工などは見事なものが多いです」
「なるほど。どちらかというとお店を巡るのが観光になりそうですね」
「はい。ですが、目利きが出来なければぼったくられる可能性もありますので、お気を付け下さい」
「あ、はい」
確かに資料にも鉱山があると書いてあったけど、基本的に鉱山で稼ぐというのは書いてなかった。どうやらアルマジロと蠍のモンスターがいるらしいので、それが主な稼ぎになると思っていた。
「モンスターで稼ぐのは難しいんですか?」
「荒れ地のモンスターはかなり硬いので、普通はモンスターでは稼ぎません。ただモンスターを倒せる冒険者なら話は別です。結局モンスターを減らさなければ、街が危ないので街としては倒して貰わなければなりません。なので、こういった場所での依頼は、マンチカンなどよりも報酬が高いです」
「なるほど……」
「ヒナ様でも危険ですので、私は鉱山での鉱石採掘をおすすめします」
「そうですか……はい。頑張ってみます」
色々と情報を得られた。そこに向かうまでの道も色々とあるみたいなので、ここら辺はアリサと相談して決める事にしようかな。それと出発までの間に、出来るだけ思い出を作っておかないと。特に幸せなのをね。




