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2人の聖女と大神官クロウ  作者: 月野まりも


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2/2

神殿の生活

お腹空いたわね…コンビニで買った袋落としちゃったのかしら?疲れたし…眠りたいけどこっちはまだ夜じゃないのね

誰かに言って食事お願いしようかな

紅葉は部屋を出ると近くにいた人に話し掛ける

「あのー、お腹空いたんですが…食事ってお願い出来ますか?」

「は、はい。えっと聖女様じゃない方ですよね?」

言い方!まぁ、仕方ないか…

「食堂が有るのでそちらまで案内しますね」

「ありがとうございます」

この国の事…この人に聞いてみようかな…

「ここはなんて国ですか?」

「リプライ王国ですね。島国なので。移民の方も来ますよ。主に貿易とかが盛んです」

「王国って事は、王様とか居るんですよね?」

「はい。ハルト王が統治してますが皇太子様と姫様が何人かいますね。我ら大神官クロウ様も王族の1人です」

「そうなんだ…。日菜ちゃんは聖女として召喚されたのに訳が有るんですか?」

「それは…私からは言えませんね。国家秘密なので…」

「そう…ならクロウに聞いてみるけど普段はどこに居るのかしら?」

「神殿の奥に…。あまり顔は出しませんね」

「引きこもりなのね。神殿の庭には出てもいいって言われたから食事したら神殿内を探索するわね。ちょっと休んでから」

「はい。庭には温室などあって花が綺麗ですよ。神殿内の憩いの場になってます」

「みんな、神殿に住んでるの?」

「いえ、限られた方だけですね。城下街から通ってる者が多いです」

「他にも施設が有るの?」

「はい。神殿を出ると騎士団や魔法院が有りますね…着きましたよ。異世界の方」

「紅葉よ。宜しくね…ありがとう」

食堂って広いのね…大学みたいね。あそこのカウンターに行けばいいのかしら?

何か書いて有るわね…不思議と読めるみたいだけどメニューだけじゃ何か分からないわ

クロサッム定食…肉か魚か分からないわー

とりあえず、これでいっか!米が主流みたい

食事を済ませて神殿の庭に行ってみる。食堂で外が見えたから直ぐね

庭にはあっさり出れたけど…帰りの部屋が分からなくなったわ…後で聞けばいいかな

ベンチがあったので座る。風が心地よい

眠くなって目をつぶってしまった…

「起きろ、こんな所で眠っていては実験道具にされるぞ?紅葉」

え…何?誰?優しい声…転移の時に頭に響いた声だわ…私はそっと目を開けた

「クロウ?!何故、ここに?」

「部屋に居ないと報告があったからな。探してやったんだぞ。寝るなら部屋で。帰るぞ」

「あ、うん…。それはどうも…」

さっきの優しい声はクロウだったのかな…ちょっと低い声になっているから違うわよね?

「日菜ちゃんは?まぁ、私には関係ないけど一応ね…」

「魔法院で魔力の勉強だな。基本は神殿ではなく王宮に所属するそうだ」

「本当に聖女だったの?」

「あぁ…そうだな。お前は神殿扱いだから王宮に行く事はないからな」

「行きたくないわよ。王様とかにペコペコしなきゃいけないんでしょう?面倒臭いわ」

「それもそうだな。神殿でも安全と言う訳ではないからな」

「え、なんで?私、普通の異世界人よ?」

「俺にはお前から魔力を感じるが?」

「私に魔力?!嘘?そんなのないわよ?」

「いずれ分かるさ。ほら、部屋に着いたぞ」

「クロウは…偉い大神官なのよね?」

「偉いかどうかは疑問だが…まぁ、王族だったからそれなりにな…」

「私、早く帰りたいんだけど!いつ帰れるの?」

「……分からない」

「そうなんだ。それまで何か手伝える事ない?私、弁護士事務所で働いるから書類整理とか得意よ。毎日、何もしないのは流石に暇だわ」

「今はないな…」

「そう…何かあったら声掛けて」

「あったらな。俺は行くぞ。暇じゃないんでな」

「わざわざ、ありがとう…迷ってたから助かったわ。明日は温室に行ってみるから」

「長居はするなよ。今日みたいに眠ったりしない事だ」

「うん…気をつける。服装とか変えたら目立たないかも。服の手配してくれる?」

「分かった」

そう言うと転移魔法で行ってしまった。あれが魔法なのね。道順教える為に一緒に歩いてくれたのね…

明日からどうしようかな?

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