東条天音ちゃんはやっぱり強かった
密着取材を続ける2人は初日に夕月遥と清水綾音の取材を行った 取材陣は後日 次に密着する新潟盲学校高校2年生である東条天音の取材のため体育館に向かっていた
(卓球部の部長さんは東条天音さんには気をつけろって言っていたけれども あれはどんなことなのかしら 全くその意味が分からない)
(一瞬みたところによるとほんとに優しそうだしとっても純粋無垢な天真爛漫少女って感じだったけれど)
取材陣は放課後の体育館のドアを叩いた
「お!卓球の音が聞こえますね!声をかけてみましょう!」
「こんにちは!」
「コーン! カラカラ」
「コーン! カラカラ!」
「あ!こんにちは!」
「少し卓球している姿を撮影させていただいてもよろしいでしょうか?」
「はい!全然大丈夫ですよ! 」
(ほんと優しい さすが天音さん! 新潟盲学校のシンボリック 全国盲学校卓球大会三連覇 サウンドテーブルテニスにパラリンピックが正式種目になれば真っ先に名前が出る そんな天才美少女がそんなヤバい人のわけないよね)
「行きます!」
「コーン!カラカラカラカラカラカラ」
「コーン!カラカラカラカラカラカラ」
(はぁ~絵になるわぁー 卓球している姿も普段学校生活をしている間もほんとにかわいくてほんとに好きになってしまいそう)
「行きます!」
(ん?)
私は1番大事なことに気づいた
「あれ?天音さん1人なんですか?」
「うん!そうですよ!」
「え? あの、北信越卓球大会まであと3日後ですよね?」
「うん!」
私はは驚き隠せなかった 普通部活動というのは大会などの大事な試合が行われる時は何時間も追い込みをかけるものだ それなのに新潟盲学校卓球部は天音さん1人 サーブ練習だけでまるで卓球の練習にもなっていなかった
「それで大丈夫なんですか?」
「うーん ダメ ? かな?笑」
私はその彼女の反応にさらに驚愕をした
「あ!それなら 相手になってほしいです!私がサーブを打つのでそれを打ってもらえると嬉しいです」
「でも、それは」
「いいんじゃないですか? アナウンサーが実際に体験するっていうのもありますし それを実際にやってみて実況することで我々の撮れ高になるじゃないですか」とプロディーサーが言っていた
「それは良いですね」とカメラマン
「わかりました」
「はーい みなさん 今からサウンドテーブルテニスがどのようなものが体験しながら実況していきたいと思いまーす!ほら 天音さんも笑顔」
「うん!みんな、一緒にサウンドテーブルテニスしょ?❤」
カメラマンのみならず 被写体に写された天音の姿をみたものは一緒で虜になってしまうほどのそんな笑顔だった
「まずサウンドテーブルテニスに必要なのはラバーがついてないラケットとボールデス このピンポン玉の中には4つの金属球がはいっています そのボールをネットの下を通して転がし打つのがルールです」
(ボールを通すんですね」
「はい そうです アイマスクを使って視力を均一にして視覚障害者が音を頼りにプレーする卓球がサウンドテーブルテニスなんです!」
「実際にやってみますね?」
「はい!お願いします!」
「コーン!カラカラ」
「カラカラは金属玉の音だったんですねー」
「視覚障害者は動作による合図はわかりません なので サーブを打つ前に相手に「行きます!」と大きな声で合図をします! そして相手は「はい!」と声をかけて試合がはじまるんです」
「なるほど」
「サーブを打つ人は「はい!」の合図があるまでサーブを打ってはいけません それはサウンドテーブルテニスをやるうえで心がけ 信頼の証だからです」
「得点は(エンドフレーム」と言われる凸に当たって相手のコートひ止まったら自身の得点になります エンドフレームは双方の卓球台の正面の面です」
(なんだかエアホッケーみたいですね ホッケーのパックをいれるところにいれたら勝ちみたいな」
(そんな感じです!」
「ありがとうございます、私も実際にやっていきたいと思います」
「アイマスクはどうしますか?」
「体験なのでなしでいいですよ?」
「大丈夫なんですか?」
「ん?」
「すーはー サウンドテーブルテニスはざめてなのだすごく緊張します」
「行きます!)
(私はアイマスクなし 簡単に返せる)
「はい、」
「スパーーーン!」
「カラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラ」
「え?ウソ?」
天音から放たれたサーブは文字通り目に留まらぬ速さで自身のコートにはいってとどまった
「どうしたんですか?」
「いや、これ」
「行きます!」
「はい」
「スバーーーン」
「カラカラカラカラカラカラカラカラ」
(嘘?全く打てないんだけど)
「冗談は辞めてください 私たちはラリーをみたいんてす これじゃ撮れ高がないです〜」
「そんなこと言われても」
「行きます!」
「お待たせ サウンドテーブルテニスの取材ですか?!
(卓球部の1年生橘亮さんですね!早く変わってもらえる?
「あ、はい」
「あ!亮君ー! 一緒にサウンドテーブルテニスしよ?❤」
「可愛すぎる!」
1時間後
「は?嘘だろ?もうやめようぜs」
「………いくよ?」
「あ、はい いきます え? うわ!」
高校1年生の橘 亮は凄まじい圧に一瞬でやられてしまった。目の前にいる人は優しくて元気な美少女女子高生ではなくただの鬼教官だったようだ
「もっと!もっと!もっと!もっと!こんなじゃ練習になんないじゃん!ちゃんとやってよ!」
「本気でやってるよ」
それからまた1時間後
「……………」
「おーい。大丈夫?しっかりしてよ!亮君!こんなんでくたばってほしくないんだけど?」
「し、死ぬ」
私は今 気をつけろって言っていた意味がわかった気がした
天才卓球少女 東条天音さんは サウンドテーブルテニスになると人が変わってしまうからだ




