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22話 俺様は勇者(笹原康介)

 俺は笹原ささはら 康介こうすけ

 異世界に舞い降りた救世主であり、勇者であり、英雄であり、最強の男だ。

 城に転移して王様から勇者認定されてから、他の連中とはっきりとした扱いの差を感じている。

 当然だ。

 俺……いや俺様は勇者で特別な存在だからな。

 実際、俺様以上に上手いスキルを考えた奴なんていないだろうな。

 俺様のスキルは【勇者】そう勇者なのだ。

 異世界ものと言ったら勇者である。

 勇者になっておけば間違いない。


「勇者様、食事を持ってまいりました」


 メイドが飯を持ってきたので、ついでにメイドも頂こうとしたら逃げられた。

 くそっ、勇者である俺様の相手ができるんだから、泣いて喜べよ!

 初日は特になにもなく、それぞれ個室を与えられてそこで過ごした。

 次の日の朝食は男が運んできやがった。

 つまらん……後で王様に文句を言ってやる。

 食事を運んできた男から、これから30日間この世界の知識を勉強するように言われた。

 めんどくせーな。

 そんなの俺様には必要ねーだろ!

 しかし男が何度も何度も頭を下げてくるので、仕方なく受けてやることにした。

 俺様寛大だな。


「あなたが勇者様ね」


 勉強をするための部屋に向かう途中で、豪華なドレスを身にまとった美少女に声をかけられた。

 すげーいい女だ!

 俺様の嫁一号に決定だぜ!

 ちなみに世界の可愛い女の子は全て俺様のものになる予定だ。


「そうだ! 勇者である俺様がいるから安心するがいい。だからお前も俺様の女になれ!」


「なっ!? あなた無礼ですよ!」


 彼女の近くにいたメイドが俺様に怒鳴り前へ出てくる。

 ほうほう、こっちもなかなか可愛いな。


「安心しろ。お前も俺様の女にいれてやろう」


 どうやら感動のあまり体が震えているようだ。


「下がりなさいシェラ」


「姫様っ!」


 姫様と呼ばれた少女がメイドを見つめると、メイドは元の位置に戻っていく。


「まあ、頑張ってくださいね」


「なんだ、俺様は今からでも相手してやってもいいんだぜ」


 メイドが俺様を睨みつけてくる。

 ははは、そんなに睨まなくても2人仲良く相手してやるぜ。


「結構。これで失礼します」


 姫様はそのまま踵を返すといなくなってしまった。

 やれやれ、恥ずかしがって逃げなくてもいいのにな。

 そのあと勉強部屋にやってくると、見知った俺様の引き立て役どもが勢ぞろいしていた。


「では今日はこの世界についてご説明いたします」


 爺さんがこの世界はどうたらこうたらと眠くなる話を続けている。

 これを30日間だと!?

 そんなことする暇があったら魔物でも倒して強くなるべきだろ!

 イライラが募っていく。


「はあ……10日後に大規模討伐があると思うと憂鬱だな」


「そんなに憂鬱になるなって。どうせ俺たちは王都の防衛で後方待機さ。前線で戦うのは冒険者たちなんだからよ」


 昼休みで息抜きに外に出ると、そんな会話が耳に入った。

 これは俺様の実力を示すいい機会になる。

 俺様は早速王様の元へと向かうことにした。

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