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鬼女二人

「兼州の守護隊が動き始めたようです」


 のんびりと縁側でスイカを食べていた西園寺康子に向けて神前薫は麦茶を注いで康子に差し出した。


「すみませんねえ……泊めてもらっただけじゃなくこうして情報までもらえるとは……薫様」


「何度も言いますが『様』はよしてください」


「それじゃあ薫さん……新婚のお宅に留まっているのは気が引けるのですが……しかしもうそれも終わりそうですね」


「落ちますか……兼州は」


「落ちるのを覚悟しての本隊の移動……」


 康子はそう言いながら悲しげな笑みを浮かべた。


「孝基さんも命を賭けるつもりでしょう……」


「男はなぜそんな無茶を……」


「男でもあそこまで無茶をする人は少ないでしょう……義に生き義に死す。それが孝基さんの信条でしたから」


 静かに食べ終えたスイカを皿において立ち上がる。そしてそのまま立ち上がると道場の中には入りそのまま壁にかけられている竹刀を手にとった。


「薫さん……軽くどうです?」


 手にした竹刀をそのまま薫に投げた。薫は微笑みながらそのままそれを受け取ると、ニヤリと笑って剣を構える。


「まあいざという時のために……お願いしますわ」


 すぐさま康子も剣を取ってそのまま構えた。

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