67 閑話・カイザーさんの買い物
※別キャラ視点です。
※バグではなく仕様です。
まあ俺はカイザーなんだが、今俺は武器を買おうと思った。
俺の相棒と言っても差し支えないであろう俺のMRである〈オーディン〉に相応しい武器を買おうと思ったんだ。
だから俺は、今クラウズ区に行ったんだ。クラウズ区には、店とか色々あるか
ら、そこで新しい武器を買おうと思ったんだ。
当たり前の話なんだが、このゲームMROでは、MR用の武器とか装備とかが
色々あって、それを色々装備する事によってMRをパワーアップさせる事が出来るんだ。
もちろん、武器と言っても色々種類がある。例えば、ミサイルとかを色々撃つミサイルランチャーとか、斧だったりとか、ガトリング砲とかのバルカン砲だったりとか、色々あるんだ。
俺は今、それを買おうと思ったんだ。
まあ俺は普段クール系なんだが、結構攻撃とかに回ると勇敢なタイプだからな。そんな俺に相応しい武器が何かあるかと思って探し回った。
まずエーテルライフルを見た。エーテルライフルはビームを撃つんだけど、ボタンとか押しっぱなしにしてもマシンガンみたいに連射とかが出来ないから弱い武器なので、俺には不向きだ。
次に、サブマシンガンを見た。ライトマシンガンとかは見付けたんだけど、何故かメインマシンガンがどこ行っても置いてないので、これを選ぶしかなかった。連射とかは出来るんだけど、攻撃力が弱いから弱い武器なので、俺には悪かった。
次に、ガトリング砲を見た。ガトリング砲は、攻撃力が強いので強い武器なんだが、やたらと重くて照準の動きが遅くて使いにくい武器だったし、俺ののストレージに入れると他の武器が入らなかったりするので、弱い武器だっ
た。
次にスナイパーライフルを見た。スナイパーライフルは、攻撃力が割と強いので強い武器だし、射程も長いので強い武器なんだが、俺が狙っているのに敵が動いて避けるもんだから、全然当たらない武器だったので、俺には強くなかった。
次に、エーテルキャノンを見た。エーテルキャノンは攻撃力が強いから強いんだが、撃った後にすぐに撃てないし、ENの消費が多いし、俺が撃つとすぐにENがなくなるから、俺には駄目だった。
そうやって色々と俺は見たんだが、そしたらアサルトライフルがあった。これは俺が普段使ってるのと同じ武器で、連射が出来るし使いやすいし、それなりに強かったので良く使ってるんだ。
だから、これの強い奴を買う事にした。
そしたら、金が足りなかった。
チクショウ、こんな時に! 仕方ないので、俺はミッションに出て金を稼ぐ事にした。
まあ最近の俺は〈ゴブリン〉とかは余裕で倒せるし、〈リーゼ〉とかに勝ったミッションもあるので、俺は結構強くなってるはずだぜ。へへっ。
だから俺は、早速ミッションに出る事になった。だから、ロビーに行った――。
ロビーに行ったら、早速ミッションを受ける事にした。ロビーのスクリーンで、タマちゃんがゲームとかの情報を教えてくれていた。今日も可愛いですねえ!
ふっふっふ……そして!
皆さん、お待たせしました! 今から俺が言う超絶スペシャル情報をありがたがって聞くと良い!
何と何と……。
何と!
今のタマちゃんは……!
水着だ!
タマちゃんは眩しい青の水着だった!
何でもこのMROは、季節によってロビーとかでタマちゃんの服装とかが色々変わる時とかもあるんだが、それが原因で今は水着だ!
健康的な眩しい白い肌が覗いていて、悩殺おっぱいが良く見えていた!
しかも、今はリアルで夏休みになったばかりだ! だから、午前中にログインとかも出来るから、午前から良いもの見れたぜ!
ありがとう! ありがとう夏!
何でも今度あるレイドイベントとかでは普通の服に戻るらしく、今だけのイベント服らしいんだが、俺はまだレイドイベントとかに出られるオペレータレベルじゃないから、それに出る事はない。
それはそうと、ミッションに出る事にした。
相棒の新たな力を手に入れるために、俺は地球へと旅立って行った――。
俺はヨーロッパの大地に立った。
ヨーロッパって言っても、これはVRだから本物じゃないけど、本物みたいなヨーロッパなので、俺にとってはヨーロッパだ。俺はこのゲームでアメリカには何度も来ているけど、ヨーロッパは初めてだった。
今回のミッションは、NPCに言われてアイテムを取って来る事だ。指定された場所にアイテムがあるから、それを取って帰って来るのがこのミッションだ。
大事なポイントは、アイテムを持って帰る事だから、敵のGEとかは別に倒さなくて良い事だ。例えば、戦闘は全部避けて、アイテムだけ持って帰っても成功になるんだ。
へへっ、知的だぜ。
そしたら俺は、その場所に行った。
その途中で、敵と出会った。〈ウルフ〉って敵で、ウルフって名前通りにオオカミみたいな敵だった。
それが全部で五匹だった。俺とこの〈オーディン〉を囲んで来た。俺の〈オーディン〉のレーダーに反応した時にはもう敵がこっちに気付いてて、それで囲まれていた。
だけど、俺は焦らなかった。俺はもう何度も戦って来ているから、こんな奴ら相手なら勝てるし、〈オーディン〉のアサルトライフルのサビにしてやる。俺はかなり冷徹な気分だった。
俺は早速発砲した。バキューンバキューン。そしたら命中して、一体の〈ウル
フ〉のAPが大きく減った。
「へっ、甘いぜ」
俺は強気な気分で敵に言った。だけど、冷徹さは忘れてはいなかった。ここは戦場だ。冷徹さを失った奴から倒されるんだ。そこの辺りを忘れて熱くなって、その結果返り討ちになった奴の事を俺はマンガで知っている。
それからも俺は激しく戦った。バーンバーン。サッ。シャー。ドゴー。勝った。
骸のように転がる〈ウルフ〉の壊れた機体を見ながら、俺はちらりと感傷的な気分に浸っていた。こいつらも、細菌兵器に操られてるだけだってのによ。俺は普段から結構クールな奴だから、その辺りまで気が回るような奴だった。
だけど、ここは戦場だ。戦場でそんな甘えは許されない。俺は普段から覚悟の決まってる奴だったので、すぐに気持ちを切り替えた。たまに切り替えられずに別の敵にやられる奴とかがいるから、そこは俺は別格だぜ。
取り敢えず、APが半分まで減っていたから、リペアユニットって言う回復アイテムを取り出してから回復させて、それから俺はリロードを油断なく行った。それから、ミッションの場所に行った。
「へへっ、ようやく見つけたぜ」
俺はミッションの場所に着いたから、必要なアイテムがある場所をマップで見付けた。建物の中だったので、その近くまで来た。
だけど、その近くには大型MRって言う大型のボスモンスターみたいな奴である〈ゴブリンロード〉がいた。他にも、周りには〈ゴブリン〉がうろついていて、そいつらと一緒に辺りを見回っていた。
〈ゴブリンロード〉って奴は、見るからに馬鹿でかいし強そうな気配がぷんぷんしていたので、嗅覚の鋭い俺はすぐに分かった。
あいつの目を盗んで、建物の中に入ってアイテムを手に入れるんだな!
俺はまあゲームとか色々してるから、その辺りの嗅覚は鋭かった。多分、これはボス敵を倒さなきゃいけないって言う勘違いをさせて罠に引っ掛ける開発者の罠だろう。だけど俺は引っ掛からなかったんだ。
そうと分かれば善は急げだ。俺は早速、〈ゴブリンロード〉から見付からないようにして建物に入ろうとした。そのためにもまず、敵があっち行くまで待った。
俺の狙い通り、〈ゴブリンロード〉達があっち行ったから、素早く冷徹に俺は建物の中へと入った。それから俺はアイテムがあるところまで行ってから、アイテムを回収した。
それから出ようとしたんだけど、突如としてそれは起こった。
何と、建物の中にいた〈ゴブリン〉に見付かったのだ!
そいつは最初、壁の近くにいて動かなかったんだけど、俺がアイテムを手に入れたら動いたんだ。
突然の奇襲にも俺は動じず、〈オーディン〉のライフルを敵機に向けて発砲した。バキューンバキューン。
まるで驟雨のようなライフルの一撃が〈ゴブリン〉を貫き、あっと言う間にAPが底を尽きた〈ゴブリン〉が爆発して倒れた。
「へっ、流石に慌てたぜ」
俺は言った。そしたら〈ゴブリンロード〉達がやって来た。
やべえ! 気付かれた!
〈ゴブリン〉とかなら倒せるけど、〈ゴブリンロード〉とか無理! 逃げよう!
そう思った俺は逃げる事に決めた。だけど、俺が折角逃げているのに、〈ゴブリンロード〉達は俺に向かって色々撃って来た。
何でだよ! 俺が逃げてんだから、追い掛けて来るなよ!
建物から何とか逃げようとしたけど、建物の屋根とかを突き破って敵のマシンガンが飛んで来た。喰らったら、さしもの〈オーディン〉のAPもかなりピンチになった。
こいつは絶体絶命だぜ!
それでも俺は冷徹だった。ライフルとかを撃ちまくって雑魚の方の〈ゴブリン〉を倒してから、逃げる隙間を作った。
しかも俺はブーストを使わなかったから、ゲージもたっぷり残っていたから、ブーストダッシュで逃げる準備に入った。これで、〈ゴブリンロード〉の足下から外に逃げる予定だ。
落ち着け……落ち着けよ……。
緊張の一瞬だったが、俺は素早く冷徹にブーストダッシュを使った。〈オーディン〉がもの凄い勢いで加速して、〈ゴブリンロード〉の足下をすり抜けて行った。
それでも、〈ゴブリンロード〉はこっちを振り向いて撃って来た。左手(〈オーディン〉の)が吹き飛ばされてピンチになったりもしたけど、俺は何とか急いで逃げたんだ。
こうして俺は無事、この窮地を脱する事に成功した。
そして、ミッションをクリアしたので、金が手に入った。
「へっ、楽勝だったぜ」
俺はさっきの店に戻った。これであのアサルトライフルを買う事が出来るぜ。
そう思ってから、あのライフルが置いてある場所へと行った。
「――いやだから、たくポン! そっちのライフルはお前に合わねえだろ!?」
「いや、だけどよ! こっちのが良いんだよ!」
そしたら、他のプレイヤーがそのライフルが置いてある場所の近くに集まって何か話してた。全員、赤い帽子を被っている奴らで、見た目が怖そうな感じの奴らだった。
「お前は忘れたのかよ、こないだの屈辱を! 折角良い塩梅に奇襲に成功したってのに、アッサリ返り討ちに合ったあの屈辱を!」
「忘れてねぇ! 忘れてねぇよ! 俺ら『レッドキャップ』鋼鉄の結束を打ち砕
き、卑劣にもPKされなかったあのチームとの戦いを!」
「結構行けんじゃね? って感じの作戦が実際に結構行けたのに失敗して、修理費で大損こいたあの屈辱を!」
「あと女三人の中にたった一人混ざっていた、あの羨ましい男の事も!」
四人の男達は、置いてある商品の近くで色々と話していた。そいつらが邪魔になっていたから、俺はそのライフルを買う事が出来なかった。
「だろう!? ……だから俺は、この新しい武器を買う! 今度は火力を爆上げして、反撃する前にブッ叩く! ……これなら、確実にPK決められるぜ!」
「いや、そんな重そうなミサイルランチャーなんて装備したら、動きが鈍るじゃねーか! ステルス性高めてイモムシのように隅っこで丸まって隠れ、敵を見付け次第、機動力を生かし蜂のように刺す! ……これが俺らのスタイルだろ!?」
「そうだ、そうだ! 俺らのやり方に反する!」
「ぶっちゃけ、ミサイル自体は格好良いけどな!」
ライフルを買うにはあいつらに声を掛けて、どいて貰わなきゃいけない。
……いや、他人に声掛けるとかキツいだろ。
……しかも、あいつら怖そうな見た目してるし。
……いやいや、これはVRゲームだ。リアルで怖い人とは限らないし。
……でもこいつら、声デカいしなぁ……。
「馬鹿野郎っ!! スタイルにこだわって結果負けたんじゃ意味ねえだろう
がっ!! 今こそ、俺らの戦術見直す時なんじゃねえのか!? 臨機応変に対応してこその戦術だろ!?」
「むしろ、今こそ俺らのやり方が試される時なんじゃねえのかよ!? 上手く行かないからってコロコロ戦術変えるのは、俺ら信念がゆるさねぇっ!! 俺らはこのやり方を貫くべきだっ!!」
「そうだ、そうだ! たくポン、考え直せ!」
「でも"臨機応変な対応"ってのも、ちょっと格好良くねぇか!?」
……しかも何か、話が白熱してるし……。
……これ、放っといたらいつまでも続くんじゃねえのか……。
……どうしよう……。
……武器買えない……。
……『どいて下さい』って言わなきゃ……。
……。
…………。
……無理。
……声デカくて怖いし。
「とにかく、まずはミサイルを買おう! そして、いっぺん試して見ようぜ! 上手く行ったら、俺らは恐怖のPKクランとして悪名を馳せる事が出来るかも知れないんだぜっ!? ワルっぽい魅力に惹かれて、女プレイヤーからの加入希望者が来るかも知れないし!」
「いーや! 代わりにその金で、機動力を更に高めるパーツ買うべきだ! 信念を貫くクランにこそ、勝利の女神は微笑むんだよ! 俺の気骨に惹かれて、女プレイヤーからの加入希望者が来るかも知れない!」
「そうだ、そうだ! あと、"俺ら"な! サラッとリーダーだけ抜け駆けすん
な!」
「ぶっちゃけどっちも格好良いから、どっちもアリなんじゃねっ!?」
……。
…………。
………………。
……また今度買いに来よう……。
天地間の四大強国を引き請け候義、亦愉快の一つに御座候
――岩瀬忠震




