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異世界と12の召喚獣  作者: ドンサン
人魔大戦

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奪還完了

アステリオから相談があると言われたが、ひとまず保留にさせてもらった。

雅斗達の事をトモンに説明するためだ。


「はぁ…ここに人族が増えてるのはなんでぇ?」


「向こうであったおれの知り合いだ。問題はない」


トモンは「はぁ、」とため息をついて、だるそうにしたが、それ以上の発言はなかった。


戦いも一段落つき、とりあえずはブレストにいる避難民が住めるように瓦礫の山を戻す作業に入る。


「主ぃ。この人どうにかしてください」


「いたっ!」


イルコスが背中に乗っているアカリを雑にと落とした。

アカリは投げられたまま動かない。


「どうかしたのか?」


「魔力が空っぽ。指一本も動かんわ」


団子は疲労回復だし、回復液は怪我を癒すもの。魔力回復のアイテムはないし、自分の従魔達のように直接送れるかは不明だ。

少し考えていると、トモンが割って入った。


「これ、」


差し出されたベルトを受け取る。

トモンが手首を指差したので当ててみると、ベルトが巻き付いてカチッと音がした。


「マモンの力が使える」


マモンの力ってなんだよ。

トモンはだるそうにして聞きづらいから、ラパンに念話で聞いてみた。


『マモンさんの固有スキルはドレインタッチですね。魔力や生命力などを奪う力です。自分から送る事で、他者を救う事もできるらしいです』


便利な能力と便利な道具だと感心しながら、アカリに触れて魔力を流してみた。

周りに見守られる中、ようやくアカリは元気を取り戻した。


おれがトモンにベルトを返すと

「さすが、魔王」と呟かれた。


「つかさー!助かったわ!ありがとな」


アカリに背中を強く叩かれながらお礼を言われた。

そう騒いでいる時に、メリアスやプチ達の部隊も到着した。


「もう終わったのか。久しぶりに体動かしたかったんだけどな」


プチは少し残念そうにしている。


「つかさ達は好きにしてていいよ。復興は大人達でやるから」


悪態をつくトモンの重力魔法を中心に復興作業が始まった。

アカリやいちきも復興の手伝いをしてくれている。


「つかさ様そろそろいいですか。自分も1つお願いがありまして…」


アステリオが少し言いづらそうに声をかけてきた。

特別断る理由もないので、アステリオに目的の場所へ案内してもらった。

そこは平地に1つ、土が盛り上がっている所だった。


「先程の戦闘で勝利はしたのですが、人を殺してしまって。対人戦闘は初めてでしたが、あきおは自分に戦うことの楽しさを教えてくれました。せめて、供養してやれませんか?」


(戦闘に楽しみ…か。)


少し不安にもなったが、アステリオの供養したいという気持ちは、感謝している証拠。

尊重したいので、本を開いて火魔法の準備をした。


「ねぇ、それでいいの?」


哀愁漂うアステリオの表情に我慢ならず、イルコスが聞いた。

アステリオは少し間をおいて答えた。


「またどこかで闘えることを願うが、自分でその可能性を潰したのだ。」


「魂まで刈り取ったの?」


「それは絶対しない。旦那の理念に反する」


イルコスの次の質問にアステリオは即答で強く答えた。

アステリオが言う旦那は、おれじゃなくてパトラなんだよな。

理由は不明だが、別に悪い意味ではないと勝手に解釈している。


「つかささぁん。ちょっと手伝ってもらっていいですか?」


「いいけど」


イルコスが盛土の前に立つ。

ぶつぶつと呪文を唱えると、上から淡い光りが降りてきた。


「あきお…」


アステリオが驚いて固まってしまった。


「ぼくはイルコス。つかささんの従魔だ。アステリオの頼みで、今の君には2つ選択肢がある。このまま死ぬか、魔人として復活するか」


イルコスがとんでもないことを言った。

死者の復活。

遺体を見ていないから状態は不明だけど、そんなことできるならパトラに使えよ、と心底思った。

もちろん後で問い詰める。


「魔人として復活する条件は2つ。1つ目はアステリオの指揮下に入ること。もう1つはつかささんと一蓮托生になること。」


!!


急に巻き込まれた。

驚きのあまりイルコスを見たが、表情1つ変えず、あきおの魂らしき物を見ている。


「要求を認めるなら、つかささんの前に来い。不要ならこの場を去れ。別に追いはしない」


あきおの魂らしき物は、なんの躊躇いもなくおれの前で止まった。

おれに一蓮托生のメリットが皆無だが、おれの胸とあきおの魂が光の線で繋がれた。


「契約が成立。魔法を発動します。『反魂』。体は土の中のものを使うといい。」


おれの意見はフル無視で魔法が発動された。

ちょ~っと顔に苛立ちが出ているのが自分でも分かる。

盛土が動き出し、そこから見覚えのあるマッチョが出てきた。


「おまえはアンデッドだから基本は死なないが、つかささんが死ぬとおまえも死ぬ。」


一蓮托生におれのデメリットが無くて、一先ず安心した。

ちゃんと説明してほしいものだ。

マッチョの姿を見て、アステリオが嬉しそうにしている。

よかった、よかった。


「再び命をもらっておいてなんだが、なぜ英雄がここにいる?戦いが終わったのではないのか?」


あきおが復活して目の前の違和感を指摘した。


「こいつらはおれの転生前の家族だ。嫁と子ども達。今はおれが子どもだけど」


おれの発言にそれぞれが驚いた様子を見せたが、状況を理解するのにさほど時間を必要としなかった。

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